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数学よもやまエッセイ

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数学や算数にまつわるエッセイをまとめました。内容は、そんなに専門的ではありません。ちょっとした息抜きにどうぞ。
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2022年3月の記事一覧

数学の小ネタ#10 ○進数

 我々が普段使っている算法は、十進法が基本です。使われる数字は0から9までの10種類なので、十進数といわれます。十進法では、十を表わす1文字の数字はありません。これは二進数や八進数でも同様です。二進数には二を表わす1文字の数字はありませんし、八進数には八を表わす1文字の数字は使われません。二進数での2は10ですし、八進数の8も同じく10です。ただし厳密には右下に添え字として(2)や(8)を付けるのがルールです。  〇進法の数字を×進法の数字に変換する問題は、公務員試験の『数

数学の小ネタ#9 ナンバープレートを使った『11ゲーム』

 最近はタイトル画のように、ご当地ナンバープレートというのがあります。各自治体がアイディアを凝らして、”我が故郷”を宣伝しています。私が通勤途中で老化防止のために最近やっている”ちょっとした暗算ゲーム”が、私が『11ゲーム』と呼んでいるものです。  キッカケは、赤信号で停車した時に目にした、一台前の車のナンバープレートでした。ナンバープレートの数字は、ハイフン(ー)を除けば、4桁の整数になります。簡単に言えば、『11ゲーム』は4桁(または3桁)の数が11で割れるかどうかを判

数学の小ネタ#8 連分数

 分数の計算が苦手な人は少なくないでしょうが、分数をもっとややこしくした連分数というのがあります。連分数とは、分母に更に分数が含まれているような分数のことを指します。特に、分子が全て 1 である場合には、単純連分数または正則連分数と言います。一般的に連分数は次のような、入れ子の形をした分数になっています。この場合は、三重の入れ子の分数になっています。  無理数は、分数(有理数)で表わせない数の総称ですが、連分数を使うと無理数を表わせる場合があります。連分数は、”有理数と無理

数学の小ネタ#7 今日(3.14)はパイの日

 今日は一般的には”ホワイトデー”です。ホワイトデーは、バレンタインデーの”お返し”のための日ですが、その昔は”マシュマロデー”と呼ばれていました。何となく想像できると思いますが、”マシュマロデー”もチョコレートと同じく、マシュマロをたくさん売りたいお菓子屋さんの陰謀(?)です。  3月14日は、その数字の並びからπ(パイ)、つまり”円周率の日”です。また、お菓子の”パイの日”でもあります。πは円周率を表す記号で、英語のpに相当するギリシャ文字です。それでは、円周率とはそも

数学の小ネタ#6 鶴亀算と連立方程式

 鶴亀算は、中学受験などに出てくる定番の算数問題です。まだ連立方程式を習っていない小学生に唯一出しても良い(?)問題のようです。鶴亀算は、特殊な連立方程式ですが、解き方を覚えれば簡単に解くことができます。しかし、恐ろしく難しい算数の問題が、中学受験の問題に出たりします。  かなり昔ですが、子供が中学受験の塾に通っていた頃、「どんな問題やってるの?」と聞いたら、模擬試験の問題を見せてくれました。小学生が解く問題と侮ってはいけません。中には、解法を知らないと大人でも時間がかかる