vol.77 人と違う意見を言うことについて 3

前回から引き続き。

次に、以前あげた、人と違う意見を言う場合の色々な言葉について一つずつ見てみます。

・反対意見
・批判
・批評
・否定
・反論
・非難

反対意見

反対意見の対象は意見に対する反対、または反対の意見でしょうか?特に何か問題があるように思えません。

批判

なんだか刺激的で、NGな気がする言葉ですね。調べてみました。

1 物事に検討を加えて、判定・評価すること。「事の適否を批判する」「批判力を養う」
2 人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。「周囲の批判を受ける」「政府を批判する」
3 哲学で、認識・学説の基盤を原理的に研究し、その成立する条件などを明らかにすること。

「批判」『goo辞書』
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%89%B9%E5%88%A4/

どうでしょうか??こちらも意図としては問題なさそうにみえます。

批評

これも刺激的な感じがします。でも、なんだかこれも問題なさそうな感じが漂います。「評」が入っているから???

一応調べてみました。

批評(ひひょう、英語・フランス語:critique)とは、ある事象を(できるだけ無前提の思い込みを排する形で)判断することである。批判(ひはん)とも。

「批評」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2020年7月5日21時(日本時間)現在での最新版
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%B9%E8%A9%95

どうやら批判の仲間みたいです。事象を対象としているので意図としては問題ないのではないでしょうか。

否定

これは前回の話の通りですね。

反論

相手の論に対する話なので、こちらも意図としては問題ないのではないでしょうか。

非難

うーん、これはどうなんでしょう。

人の欠点や過失などを取り上げて責めること。「不実な態度を―する」

「非難」『goo辞書』 2020年7月6日18時(日本時間)現在での最新版
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%9D%9E%E9%9B%A3/

微妙な感じがしますが、「責める」という行為を調べてみます。

1 過失・怠慢・違約などを取り上げて非難する。とがめる。なじる。「失敗を―・める」「無責任な行為を―・める」
2 厳しく催促する。せきたてる。また、しつこく求める。せがむ。「早く返答しろと―・める」「子供に―・められて買い与える」
3 ㋐苦しめる。悩ませる。「みずからを―・める」
㋑苦痛を与えていじめ苦しめる。いためつける。「むちで―・めて白状を強いる」
4 目的を果たすために、積極的な働きかけをする。「泣き落とし戦術で―・める」
5 一心に努力する。真剣に追い求める。「侘びの精神を―・める」
「―・むる者は、その地に足を据ゑがたく」〈三冊子・赤双紙〉
6 馬を乗りならす。調教をする。「早朝から馬場で―・める」「生食 (いけずき) ・摺墨 (するすみ) という名馬を―・めさせられしに」〈続狂言記・膏薬煉〉

「責める」『goo辞書』 2020年7月6日18時(日本時間)現在での最新版
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E8%B2%AC%E3%82%81%E3%82%8B/

ということで、とがめたり、なじったり、苦痛を与えていじめ苦しめる、いためつける、というところから、相手を攻撃する言葉であることからこれは問題ありかなと思います。

いかがでしょうか。
ただ、前回のお話のとおり、基本的には相手の意見を否定しないように会話するほうが前向きに意見を交換することはできると思います。ただし、何に対して話をするのかは重要なキーポイントの一つだと思います。

補足

ちなみに前回までの投稿でいろいろな意見をいただきました。
ざっくりと

「対象が何であれ、意見に反対されたら傷つく」

という感じの話です。

傷つくのは自分なので、その人の色々なダメージポイントやその大小が違ってくるのは当然だと思います。

ただ、同じダメージを受けるにしても、受け止め方によって色々あるのではないのかなとは思います。ダメージを与える側は基本アンコントローラブル、ダメージを受ける本人が一番確実にコントロールできるところなので、ここらについては次回お話します。

ネットでの誹謗中傷

と、こんなことを書いているうちに世の中でいろいろな事件があり、政府でもネットでの誹謗中傷者に対する取り組みを進めるみたいですね。すごくいい取り組みだと思います。

ちなみに誹謗中傷も調べてみました。

誹謗中傷

「誹謗中傷」は、「誹謗」と「中傷」を合わせた言葉である。
「誹謗」 - 他人を悪く言うこと。そしること[3]。
「中傷」 - 根拠のない事を言いふらして、他人の名誉を傷つけること[4]。
これら二語が並列して「誹謗中傷」と表現されることがある。「誹謗中傷」が動詞化して(サ変動詞化して)「誹謗中傷する」という用法も見られる。

「誹謗中傷」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2020年8月3日12時(日本時間)現在での最新版
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%B9%E8%AC%97%E4%B8%AD%E5%82%B7

人のことを悪くゆったり、そしることは問題ですね。そして、根拠のないことを言いふらすのは言語道断です。
念の為に「そしる」を調べましたが、やはり問題ですね。

そしる

欠点などを取り上げて悪く言う。

「そしる」『goo辞書』 2020年8月3日12時(日本時間)現在での最新版
https://dictionary.goo.ne.jp/thsrs/8951/meaning/m0u/

つづく
次回「話し手の言葉について


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