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 女子にとっての甲子園

今年も105回目の夏の高校野球選手権大会が始まりました。
1〜2回戦も色々なドラマがあり、これからも語り継がれる熱戦が繰り広げられることを期待しています。
今年の大会は、より女性に注目が集まった大会だと思います。
私が高校野球をやっていたことろは、野球部には女子が部員として入ることは考えられない時代で、女子はマネージャーと決まっていました。
しかし、今大会を見ると、女性の活躍が目立ちました。
注目された女子を上げると、
まずは、宇部鴻城の女子マネージャーの岡野美和さんです。
彼女は、シートノックの際にノッカーへのボール渡しをするノッカー補助員として夏の甲子園では史上初、女子が聖地に立ちました。
テキパキとノッカーにボールを渡してました。
ノッカーとリズムが合わないと気持ちよくノックが打てないので、大変大事な仕事です。
4年前にお兄さんが甲子園のグランドに立ち、憧れてマネージャーになりました。
試合後は負けて泣いていましたが、負けて悔しいとは思いますが、最後まで選手を支え、みんなと一緒に聖地に立てた思い出は素晴らしいものになったと思います。

緊張する中、立派にノッカー補助員を務めました。

次は、佐賀代表の鳥栖工業マネージャーの緒方美月さん。
彼女は鬼マネージャーと呼ばれ、帽子には「鬼」と書かれています。
練習中は選手に厳しく接し、手抜きをすると彼女に怒鳴られます。
試合中でも一番大きな声を出して選手を鼓舞してました。
野球の試合では、雰囲気の飲まれてしまうことも多いのですが、彼女の声は選手を助けるものなったと思います。
最後に負けて選手と一緒に泣きながら甲子園の土を集める姿が感動的でした。
女子マネージャーが土を集める姿を見るのは初めてですが、選手と一緒に甲子園を目指して頑張ってきたのだから、選手同様、土を持って帰るのは当然だと思います。

見てて泣けてきますね。

今年の春の選抜大会の話しなりますが、21世紀枠の城東高校(徳島)の永野悠菜さんが甲子園で初の女子ノッカーとして話題になりました。
シートノックでは、監督がやるケースが多いですが、それに負けず劣らず、すごく上手にノックしていて、素晴らしかったです。
彼女は、小中学では、吹奏楽部で運動の経験はありませんでした。
野球部のマネージャーになり、部員が今日一球もノックを受けていないと言う選手の言葉を聞いて、私がノッカーになろうと決意し、手のひらにマメを作りながら、一生懸命努力しました。 
上手く打てなくて心が折れそうになった時でも、選手達は懸命にノックのボールを取りにいってくれた事が支えになったようです。
彼女の言葉で印象に残ったのは、「いたら助かるマネージャーではなく、いなかったら困るマネージャーになりたい。」それは、選手達が一番そう感じていると思います。
夏の徳島大会では、初戦徳島商業に負けてしまいましたが、最後選手全員が感謝の気持ちを彼女のノックバットに残したのが、感動的でした。

ノックがとても上手かったです。

最後に今年も女子高校野球大会決勝戦が行われました。甲子園で行われるのは、今年で3回目です。
今大会決勝は、岐阜第一と神戸広陵が熱い闘いを繰り広げました。神戸広陵が2年ぶり三度目の優勝で幕を閉じましたが、思った以上にレベルが高く、ダイビングキャッチもするし、ヘッドスライディングもするし、気迫溢れるプレーを観ていて楽しいなと思いました。
また、男子はバッティンググローブをするのが当たり前の世の中ですが、バッティンググローブをせずに、バッターボックスに入る選手が多く驚きました。手のひらはマメだらけで痛いだろうなと。
印象的だったのは、女子ならではかも知れませんが、試合前にスタンドの女子野球部員とベンチ入りのメンバーが輪になって、みんなで手を繋いで一体感を醸成したり、男子野球部員がアルプススタンドで応援したりと、とてもよい光景だなと思いました。

逆に夏の甲子園では、女子野球部員がアルプススタンドで応援してました。花巻東や履正社の女子野球部が応援していて、お互いに応援仕合い、高校野球はもっと盛り上がる予感を感じました。

男子顔負けのダイナミックなフォーム。

今回は女子に注目して記事を書きましたが、
男子野球部に女子が選手として頑張っている子もいますが、ルールで公式試合は男子生徒に限るとされています。
女子は、女子野球部のある学校にいけばよいのかもしれませんが、数も限られているので難しいと思います。
近い将来、女子が男子と一緒に公式試合に出場し、甲子園を目指せるようになったら、どんなに素晴らしいことかとと思いますし、そうなることを願い、今回を締めたいと思います。

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