【一言】の力
松田「上場がうまくいかなくて、久保利さんにお会いしてるので(笑)うまくいってたら、久保利さんに会えなかったら、シリコンバレーの生活もないかもしれない」
久保利「たしかに、シリコンバレーはないかもしれないね」
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YouTube番組(クボリチャンネル)をはじめるにあたり、最初のゲストを、ソースネクストの松田憲幸さんにお願いした久保利さん。そこには、私たちスタッフに向けたメッセージが込められていたような気がします。
日本はもともと「出る杭は打たれる」ところがあります。最近は、輪をかけて保守的な考え方を正当化する、背伸びさえも許さない風潮が蔓延しています。
しかし、松田憲幸さんをお招きした第一回目「クボリチャンネル」で、久保利さんも松田さんも「自由」でした。自由でいるためには責任も伴います。その責任を背負ってきたお二人だから出て来る「好きにすればいいんだよ」の言葉は、私たちスタッフの背中を、優しく力強く押してくれました。
松田さんが「(シリコンバレー行きは)止められるかと思ったら行ったらいいよと勧められて」と楽しそうにお話されていました。シリコンバレーに行って挑戦したいと思ったけれど、当然反対されるだろうと思っていた。しかし久保利さんは、大きな笑顔と大きな声で「行ったらいいよ」と勧めたのです。
「勇気」は、応援してもらえないと簡単に扉を閉じてしまいます。
心の中の、やわらかくて弱い部分に生息しているので、反対意見なんていう信号の「停まれ(黄信号)」のような言葉は「止まれ(赤信号)」に思えてしまうのです。
私たちには自由がある。
勇気をもって挑戦したらいい。
ただ、毎回全てのチャレンジにOKと笑って応えてくれるわけではありません。新商品を出すときに「在庫を抱えるような商売はしてきていないけれど、本当に大丈夫なのか?」と念を押し確認してくれる。
仕事なのだから、当然なのかもしれません。しかし、その当然の仕事を責任をもって全うする大人に出会えることが、最近は少ないのです。言葉を簡単に放てた時代は終わり、今はどんな言葉や行動にも軽く放つ一言にも、責任を持たされる時代になりました。そして、そういった重さから逃げてしまうひとが増えてしまいました。
逃げることが必要な時も、もちろんあります。しかし、挑戦できる幸せを知らずに後ずさりしてしまうのは、つまらないことです。
一緒に挑戦しようとしてくれる大人との出会いは、私たちの宝物になりそうです。
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「一言の力」は大きいです。その時その言葉に出会っていなければ、目の前にある人生を歩いていなかったかもしれません。
久保利「若い者がこの国を出ようと(思ってほしい)どこへでも行けばいいと思うんです」
こんなに長い時間、会いたい人にも会えず、行きたいところにも行けない世の中を生きなければならないなんて、2年前までは、考えませんでした。大きな災害も幾度となく経験していたはずです。しかし、今回の閉塞感は、今までのものとは違いました。だからこそ、夢を持つことのできることばの力の大きさを感じます。
久保利
「変わることへの恐怖心というのを日本人は捨てさらなきゃいけない」
「命まで取られることは、めったにないよ」
「決断なんて大したこっちゃない、好きなようにやったらいい」
「人と同じ人生なんか歩むもんじゃないと、僕は思います。好きなように生きたらいい。松下幸之助じゃないけど、やってみなはれ。やってみて、失敗して、自分で失敗を味わって、成功にどんどん近づいていけばいい」
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久保利「暗いのはダメ。(笑)」
松田「やりたいことは」
久保利「やる」
『クボリチャンネル 1回目/2021年1月』
ここで、私たちは、勇気をもらいました。(スタッフZ)