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iPhoneアプリ一人開発の記録 - QoMeal 開発編 Part 1

はじめに

2022年2月、 iPhone 向けの料理記録アプリ QoMeal を開発し、 App Store でリリースしました。

このアプリ開発の記録を整理し、この note で公開します。

開発記録を公開し、私の開発プロセスを紹介することで、私と同じように一人でアプリを開発している人の助けになれば幸いです。

開発の大きな流れ

一般的なソフトウェア開発と同様に、私も以下のステップを踏み、アプリを開発しています。

・ステップ1: 開発するアプリの検討
・ステップ2: ユーザーストーリーの明確化
・ステップ3: 機能の明確化
・ステップ4: 競合アプリの調査
・ステップ5: UI の設計
・ステップ6: アーキテクチャの設計
・ステップ7: 実装&テスト

以降、料理記録アプリ QoMeal の開発時に各ステップで考えたことを説明していきます。

ステップ1: 開発するアプリの検討

まずは、どのようなアプリを開発するか考えます

アプリ開発の目的次第で、どのように検討するべきか、その方法は変わるでしょう。

私の場合は、私自身の日々の生活の質や効率を向上させたい、ということがアプリ開発の目的の一つです。そのため、私が日々生活する上で困っている課題を洗い出すことが、開発するべきアプリの発見につながります

例えば料理記録アプリ QoMeal の場合は、「妻からの夕飯の献立についての相談にうまく対応できない」という課題から、これを解決するアプリを開発することを決めました。

一方、お金を稼ぐことをアプリ開発の第一の目的とする場合は、全く違った方法・観点から、開発するアプリを決める必要があるでしょう。例えば、自分が日々困っていることではなく、世の中の多くの人が困っている課題を見つけることが重要となるでしょう。

ステップ2: ユーザーストーリーの明確化

開発するアプリについて何かしらのアイデアが浮かんだ後は、そのアプリのユーザーストーリーを明確にすることをおすすめします。

ユーザーストーリーとは、製品がどのような価値をユーザーにもたらすのかを、ユーザー目線で説明する文章です。

ユーザーストーリーは、以下のようなテンプレートに沿って作成することが多いです。

<役割> として、私は <能力> をできるので、<恩恵> を得られる。

 【例 (車のナビの場合) 】
   タクシー運転手として、私は目的地への最短の道順が分かるので、お客様から高評価を得られる。

ユーザーストーリーを明確にすることで、開発する製品に対する利用者からの要望について議論がしやすくなります。また、要望について正確に理解することができるようになります。開発者自身がユーザーでは無く、製品のあるべき姿について開発者自身が明確には分からない場合にとても役に立つアプローチですが、個人でアプリを自分向けに開発する場合にも、有効な手段だと思います。

料理記録アプリ QoMeal の場合は、まず課題を明確にしました

妻から夕飯の献立について相談をよくされるが、的確な提案ができない。
 ・数日前に食べたばかりの料理を提案してしまう。
 ・昔作ってもらった美味しい料理を覚えていなく、提案できない。

ハロウィンに作ってもらったスペシャルハンバーガーセット

この課題を元にユーザーストーリーを作成しました。

夫(もしくは妻)として、以下の条件に当てはまる料理をすぐに検索できるので、私は妻(もしくは夫)に適切な献立を提案できる。
 ・最近食べていない料理
 ・美味しかった料理

このようにユーザーストーリーを最初に明確にすることで、不要な機能の開発に時間を費やしてしまうリスクを減らすことができます。ユーザーストーリーが明確になっていないと、一見便利そうに思える機能は多く存在するが、目的や課題の解決に必要な機能群が揃っておらず、誰の役にも立たないアプリを作ってしまうリスクがあると思います。

以降のステップに関しては、次の記事で紹介します。(この開発記録は Part 4 まで続く予定です。)

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