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逃避の散歩 44.日野市内鉄道駅ラリー(その2)

(その1)より続く。

先に述べた通り、今回は3時間10分以内で日野市内にある鉄道駅すべてを踏破しなければならない。

このJR豊田駅から残り5駅を1時間24分以内で通り切れるのか? ゴールの高幡不動駅は一応多摩モノレールと京王線がそれぞれ連絡通路で繋がっているので実質残り4駅と考えてもいいが、やはり別駅としてカウントしておく。

ここでまたグーグルマップで先の道を確認。グーグルマップで勧められる道は人や車通りが多そうなので、勧めを無視して車通りが少なく、最短距離になりそうな道を探してみる。道は決まったので、そのままJR中央線の線路沿いへ進む。

いきなり下り坂になり、下ったところで錆びた跨線橋が目に入る。本来ならば、南口からこの跨線橋を経由してこっちへ来てもよかったが、事前に調べたら初めて歩くには間違えそうな道のりだったので迷ってタイムロスしないようわかりやすい北口回りを選んだ。

その横を通過し閑静な住宅街を進んでいく。やや左側に蛇行し突き当たったところで左右と正面2方向という変則的な五差路に出て右前の道を進む。2車線分の広さはあるが、車通りが少ない。今のところ、こっちに出て正解だ。

1時間59分経過、黒川清流公園に到着。さっき確認したグーグルマップによると、ここから先のJR線の線路近くまで行くと抜け道があるそうだが……ちゃんと通れる道ならいいけど。

このまま人口のせせらぎを見ながら公園に沿って進むと、線路の手前で人一人分くらいの幅しかない散策用とは思えない小道が見えてきた。おそらくここだろう。

入ると最初緩やかな段差だったが途中で急に傾斜が上がる。いわゆる「地図で見る最短距離は、実際に歩くと意外と大変」な道だ。うん、わかってた。晴れた日じゃないとここはうかつに通れない。

上り切ると「市立多摩平東地区センター」という看板の付いた小さな公民館の横に出る。そこから右折するとJR線の線路まで突き当るので左折。国道20号線・日野バイパスの日野跨線橋信号に出る。

横断歩道を渡り、JR線の線路を見下ろしつつ進んでいく。左側に実践女子大学の校門がある最初の跨線橋の横断歩道を越えたところで少し下って上がり、二つ目の高架になっている跨線橋の手前で長い下り坂が始まる。その跨線橋を越えたところで少しだけ左へ道は線路から逸れる。

2時間13分経過したところでJRの日野変電所の奥に見える高架が気になり、少しだけ路肩に止まって検索してみる。中央自動車道だ。

以前、西武多摩川線を線路沿いに歩いて(34回)多摩川競艇場近くの高架を越えたときにも感じたことだが、高速道路で防音壁が路肩側に付いているところのほとんどは、それによって周囲の景観がほぼ見えないため、見えなかった風景がわかると感慨深くなる。

高架の手前で右へ曲がり、大坂上通りに合流しさらに坂を下っていくと日野駅の駅舎が見え、下り切って日野駅前通りと交差する横断歩道からバスターミナルが見える。駅側に公衆トイレがある。ちょうど用を足したかったので助かる。

用を足して公衆トイレを出ると、隣の交番の角を右折してすぐの高架にある日野歩道トンネルを抜けるとJR日野駅の出入口が見える。

2時間19分経過、JR日野駅出入口前を通過。さらに3分後、日野市役所入口交差点にある道路標示版で歩いている道が都道256号線・甲州街道であることに気づく。甲州街道って新宿から立川までは自転車で走ったことがあるけど、その先はこんなところまで繋がっていたのか。

また3分ほど進んだところで川崎街道入口交差点を通過する。ここから今回のスタート地点である百束園から程久保川までの間(43回)や、稲城市のあたり(35回)と繋がっているのか。

更に3分進んだところで新奥多摩街道入口交差点の前を通過する。新奥多摩街道ということは、立川市の多摩モノレール柴崎体育館駅の南側にある立日橋北交差点を通っている通りのことか。ということは、いま立川市に近いところまで来ているってことだ。

日野警察署の前を越えたところで大きく左へ曲がってから直線になり、そこから二つ目の信号で五差路になっている日野橋駐在所前信号から多摩モノレールの線路が見える。道路案内板もあり、右側に「高幡」「日野バイパス」「中央道」の文字が見える。

次の甲州街道駅入口交差点を右折すると、すぐに次の駅が姿をあらわす。

2時間33分経過、多摩モノレール甲州街道駅前を通過。ここからは甲州街道から再び多摩モノレール通りを高幡不動駅まで道なりに進んでいく。グーグルマップによると、残り2.4キロ。このままのペースで行けば予定通り3時間10分は切れるだろう。

2時間38分経過したところでモノレールの線路の下で高架が交差している。信号待ちの間にグーグルマップで検索すると、中央自動車道であることがわかる。

ということは、さっきの日野駅手前のところから東へ進むとこのあたりを通過して、さらには東京競馬場や多摩川競艇場のあたりを通過していくのか。

中央自動車道の高架下をくぐり、二つ目の信号を越えたあたりから緩やかな下りになり、万願寺交差点から道が右へ曲ってきたところでモノレールの車両が通過するのを見上げて視線を先に戻すと駅が見えてきた。

2時間44分経過、多摩モノレール万願寺駅前を通過。駅前を越えてすぐ、日野万願寺駅前交差点で国道20号線・日野バイパスと再び合流する。

2分ほど信号待ちをして交差点の横断歩道を渡ると、線路はまた右へ緩やかに曲がる。最初の角で「土方歳三資料館」と書かれた看板(トップ画像)がふと目に入る。

その場で立ち止まり右側を見ると、確かに古めかしい門構えの建物がある。何かの媒体で知ったかは忘れたがこの資料館の存在は以前から知っていたし、少し前にあと数か月で休館するというニュースを読んだ。土方歳三の生家跡はこんなところにあったのか。

おっと、ぼやぼやしている暇はない。急いで先を進まなければ。道はまた緩やかに右へ曲がりつつ、ガソリンスタンドのある東部会館前交差点から上り坂になる。

2時間50分経過、グリーンセンター交差点の横断歩道を越えて新井橋を渡り始める。この橋の下を流れるのは浅川。事前に調べた記憶が正しければ、この川は多摩川の支流なので、この橋は平山城址公園駅からJR豊田駅に行く際に渡った平山橋から下流に位置するというわけだ。

橋を渡ると下り坂になり、新井橋南交差点を越えたところで平たんな道になる。

2時間56分経過、多摩モノレール高幡不動駅前に到着。ここで多摩モノレール通りは京王線の線路に横切られるため、この手前にあるアンダーパスから先へ通り抜けることになる。

このまま右折していけばすぐに京王線高幡不動駅北口に行けるが、事前に調べたら外観が地味だったこともあり、せっかくなので見栄えがする南口へ向かう。ここはあえて手前に引き返してアンダーパスを通らず、駅側を正面に見て右側の住宅が立ち並ぶ北口へ向かう道を通る。

しばらく進むと、コンビニエンスストアの少し先の左側に京王線の下を通る自由通路があるので、これを通り抜ける。下調べの間違いがなければ、南口のすぐそばに出られるはず。

2時間59分、自由通路を抜けて京王線高幡不動駅南口前に到着。目標時間内どころか3時間切ってのゴール。あまりに上出来なので歩いた自分が驚いている。

南側は随分とにぎやかだ。線路を隔てて南側と北側あるいは東側と西側で周辺の様子がガラリと変わる駅がたまにあるけど、高幡不動駅はまさしくそのたぐいだ。

予定の時間があるので、すぐに京王線に乗って日野市からおさらばする。

そういえば、この駅から乗るのは初めてだな。