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27億年前に誕生したシアノバクテリア⭐️酸素という猛毒を地上に放った悪党⭐️

皆さん、こんにちは!!
ひこまるです。

突然ですが、「多くの生物が絶滅の危機にあった」と言われてイメージするのはどんな場面ですか?

多くの方は、隕石によって恐竜が滅ぼされた頃を考えるのではないでしょうか。

しかし、隕石の落下以外にも、生物は何度も急激な環境の変化により、絶滅の危機に直面してきました。
その度に、新しい環境にいち早く適応できた種類の生物が生き残ってきました。


本日は、我々の体に必要不可欠な酸素を初めて生み出したとされるシアノバクテリア という生物についてお話しようと思います!!

多くの生物にとって猛毒であった酸素が生み出された時代についての歴史と生物の進化について説明します。

こんな方にオススメ

・生物の歴史に興味がある方
・理科の豆知識を知りたい方
・生物が絶滅した要因を知りたい方

本コラムのまとめ
✅シアノバクテリアが、光合成により酸素を初めて生み出した
✅酸素は、27億年前の生物に取っては猛毒であった

ひこまるの記事で理科好きを1000人作る!☺️

本日もよろしくお願いします!!

27億年前の環境

突然、酸素が有害な気体などと言われても理解できる人は少ないと思います。
そこで、まずは初めて酸素が生成された時代の状況について説明をします!

地球が誕生した当時は、今の火星や金星と同様に大気のほとんどが二酸化炭素でした。

エネルギーを得る手段も少なく、生き物は、微生物しか存在していませんでした。

酸素がないため、そこにはオゾン層もありません。
地球には、大量の放射線が降り注いでいました。

そのため全ての生物は、海の中で暮らしていたようです。

エネルギー源は、硫化水素という物質でそれを分解することで僅かなエネルギーを作り出して生活しておりました。
それは、多くの生物にとって、つつましくも平和な時代だったのです。

シアノバクテリアの誕生

そこに新しいエネルギー革命を起こした生物が誕生しました。
それが、今回紹介するシアノバクテリアと呼ばれる細菌です!

シアノバクテリアは、今でも存在する種です。

自宅で魚などを飼っている方は、藍藻いう名前で知っていると思います。

シアノバクテリアが繁殖すると、水槽が汚れて見える原因にもなり、非常に嫌われている細菌です。

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(写真の引用HPは、最後にまとめて記載します。赤紫色の物体がシアノバクテリアです。)

実は、この生物は初めて誕生したときも周囲から非常に嫌われていたのです。
その理由は、自身の都合で「酸素」を大量に排出する生物だからです!


従来の微生物がエネルギー源としていた、硫化水素という物質から取れるエネルギーは非常に少量でした。
そこで、シアノバクテリアは、硫化水素ではなく光を利用してエネルギーを生み出すことを考えました。

これが光合成と呼ばれるものです!
(光合成とは植物が行う、二酸化炭素と光を使って酸素と養分を生み出すシステムのことです。)

27億年前の当時、大量にあった二酸化炭素をどんどん消費して、光合成を行っていきました。
光のエネルギーは非常に大きなものだったので、シアノバクテリアは急激にその数を増やすことに成功したのです。

しかし、このことによって大きな環境汚染が引き起こされます。

光合成では、必ず余分な物質を排出してしまうのです。
それが、「酸素」です。

有害な酸素

酸素は本来、有毒な物質です。

人間は21%が酸素の環境で生きていますが、この濃度が高くなれば酸素中毒などを起こして最悪の場合、死んでしまうこともあります。

また、酸素はあらゆるものを酸化される力を持つので、丈夫な金属ですらボロボロにしてしまいます。

多くの微生物にとって、酸素はあまりにエネルギーが高く、有毒なものであったため、シアノバクテリアが急激に増えたことで、高まった酸素濃度に適応できず絶滅してしまうのでした。

その中で生き残った生物の大半は、海の奥深くに逃げていき、細々と生きるのでした。

酸素を吐き出す生物と、酸素を吸って活動する生物

酸素はエネルギーが大きすぎるため、有害な気体です。

しかし、次第に酸素を利用してより活発に行動する生物が誕生します。

それが、ミトコンドリアなどの動物性微生物です。

この動物たちは豊富にある酸素を利用してコラーゲンを作り、体を巨大化させることに成功します。

また、酸素濃度が上昇することによって、オゾン層が地球にでき、次第に宇宙からの紫外線が弱まってきました。
そこで、シアノバクテリアは、植物の先祖と共生して、植物となり、地上で酸素を増やす活動を続けていきます。

そして、酸素に適応できる生物のみの楽園が築かれて行ったのです。

つまり、植物(シアノバクテリア)は、自身のためだけに酸素をばら撒いた環境を破壊した生き物なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

生物が酸素をばら撒き環境を破壊したと考えると非常に面白いですよね!

今まさに人間が二酸化炭素を排出しているように
植物も酸素を排出して、他の生物を滅ぼした歴史があります。

植物たちのような利己的な考え方に囚われず、私たち人間は他の生物との共生を目指していきましょう!


今後もコラムをよろしくお願いします!

参考HP






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