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コラム 19 負け上手
信用を稼ぐ3つの方法として、以前の記事で書いたことがあります。
信用を稼ぐ3つの事
・ウソをつかない
・レスポンスが早い
・感謝を伝える
この3つの中の1つを変更させてください。
「ウソをつかない」を「負け上手になる」に
新たな 信用を稼ぐ3つの事
・レスポンスが早い
・感謝を伝える
・負け上手になる
ウソをつかないことはとても大切なことです。しかし、わざわざ信用を稼ぐ方法のひとつとして挙げるには、当たり前のように感じていました。
そこで、「負け上手になる」を新たに入れ替えてみます。
ひとつ増やして4つにしても良かったのですが、3という数字の方が人の心にはスッキリ入ってくれるという話を、どこかで聞いたことがあります。
自分の子どもには以前から「ここで勝たんでいいのよ。うまく負けといた方が良いよ」という声かけはよくしています。ただ、そういう場合に本人は興奮していることが多いので、うまく伝わってくれることは少ないです。
人間も生物として捉えると、生き物である以上負けることは死につながるため、本能からあらゆる場面で勝とうという気持ちが自然に湧き上がってきます。
負け上手になる
なぜ、負けておいたほうが良いのか。なのですが、「敵が生まれない」からです。簡単に言うと「憎めなく」なります。
自分の非を認めることで信用もあがります。
遅刻してきた相手が延々と言い訳を繰り返して来たら、かわいくないじゃないですか。そこで最初の一言で「ごめんちゃいっ」と元気よく謝ってくれたら憎めないです。
場合によっては理由の説明が必要になりますが、そこは負け上手の「上手」のテクニックの部分なので、とりあえず謝る(負ける)ことが大切です。
「この書類の宛先の部分間違ってるぞ!ちゃんと確認したのか?!」
「え~。何度も見直したんですけど、ちょっと見せてください。」
かわいくないです。
「何度言えば出来るようになるんだ。しっかりやってくれよ。」
「この書類の宛先の部分間違ってるぞ!ちゃんと確認したのか?!」
「えっ!すみません。まちがえちゃいました!直しておきます。ありがとうございます!」
かわいいです。
憎めなくなった相手には、もうそれ以上なにも言えなくなります。
嫌われることもなく、怒られ続けることもなくなります。
みんな勝ちたいのよ
身の回りの方との会話を思い返してみてください。
無意識にみんな勝とうとしていませんか?
「昨日〇〇っていう映画みたんだ」
「あ~それ知ってる。〇〇より△△の方がおもしろいよ!」
”そこ、勝って自分にどんな得がある?”なのですが、本人には勝とうとしている自覚すらないでしょう。
○○の映画の話を知っているからこそ、聞いてあげた方(知っているけれど聞き役に回る”負ける”)が相手は気持ち良く話すことが出来ます。
負けるにはプライドが邪魔をしてしまいます。わかっていても実際にやってみると難しいものです。
さらに、自分が悪くない場合でも、その場は負けておいた方が良い場合が多いです。勝って気持ち良くなるのは自分だけです。その分相手は嫌な気持ちになっていることが多いです。後々に自分の味方になってほしいので、相手に勝ってもらっていた方が良いです。
その場は負けておいた方が、後々になって自分に得が舞い込んできます。
相手の気持ちを想像しよう
会話というのは、自分がしゃべることより、聞いている相手がどう感じるかの方が大事です。
自分が気持ち良くなる言葉は、聞いている相手は気持ち良くなりません。
自慢話や悪口などを聞いても、気分は良くなりません。
自分の言葉を相手がどのように捉えているか、そしてその後にどのようなことが起こりうるのか。というところまで想像したほうが良いです。
しかし、どれだけ想像しても失敗はします。その時はうまく「負け上手」になれば問題ありません。
「負け上手」を手に入れると、失敗したとしても困らないという安心感を持つことが出来ます。
挑戦することに抵抗が減り、何事にも行動しやすくなります。
生きるためのスキル
「負け上手」は、うまく生きるためのスキルだと思います。
多くの方はうまく負けることが出来ません。なので今が身に付けるチャンスです。
歳をとるにつれ、自分のキャラクターを変えることに抵抗があったり、考え方が固まってしまっていることもあり、うまく負けることが出来なくなります。
出来るなら、若いうちに身に付けておきたいものです。
私は40を超えてから「負け上手」の練習を始めました。
負けを認めることは恥ずかしい事だという気持ちさえ持っていました。
そしが今では毎日負けっぱなしです。(特に家庭ではみごとな負けっぷりです)
うまく負けられるようになってからは、争いごともなく、困ったときに助けてくれる人が増えてきたように感じます。
楽に生きられるようになった気がします。
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