サウナ 57 森の中のサウナ
サウナに行っていません。
3週間くらいになるでしょうか。
いつも時間があれば、サウナに行こうかなぁと思っているのですが、最近はいざ時間が空いたとしても他の用事を選んでしまい、なかなかサウナに足が向かない時間が過ぎています。
それでも以前、サウナ施設の駐車場まで行ったことがありました。
その日は炎天下の休日で、親子連れでプールに来ている人が多く、いつもの10倍以上の車が駐車場に止まっていました。しばらくどうしようかと迷った後にそのまま引き返してしまいました。
そんなこんなあった昨日、サウナに行ってきました。ひさしぶりでした。
行ってみれば、とてもとても楽しめました。
今回はそんなサウナのお話です。
サウナへ
向かった先は 「ラポーゼかわだ」
自宅からは1時間もかからない場所なのですが初めて行く場所です。
1、2年ほど前にリニューアルしていると聞いたことがあるのですが、再開しているのかどうかを気にしていなかったので、行こうと思いつくことがありませんでした。
サウナに足が遠のいてしまっている私にとって、「初めての場所だから」という行く理由が必要だったのです。
町中から山の中へ向かう道中の途中にラポーゼかわだはありました。外観からのどかな施設です。温泉宿泊施設なのですが日帰り入浴もできます。
宿泊部屋の廊下を通り抜け浴場へ向かいます。
休憩室ものんびりできそうです。とてもきれいな施設に驚きながらうろちょろしていました。
浴室に入ると赤茶けたお湯の、いかにも温泉というような広い内風呂と、大きな窓ごしに立派なお庭。その奥のスギ林、手前にはより一層赤色が目立つ露天風呂です。
初めての場所でサウナーがする事といえば、サウナの導線シミュレーションですね。サウナ室と水風呂の場所を確認し、休憩場所と椅子などの種類と数をチェックしイメージを仕上げます。
水風呂には常に水が注ぎこまれ溢れています。
露天風呂の周りにはいつも見る白いガーデンチェアが二つほど、さらに横になれる青いキャンプベッドがひとつ、さらに座ったり寝転がったりできそうな四角いウッドデッキがあります。
充実した設備のおかげで、これからの動きに不安を感じる部分はありません。身体を洗い早速サウナインです。
サウナ室と水風呂
室温は90℃、間隔をとりながら座ると5、6人ほどの2段のスペース、小さなテレビに温度計に12分計です。お尻の下に敷くマットも入口付近に用意されていました。
テレビでは「YOUは何しに日本へ?」が流れており、外国人のお兄さんがラーメンをとても美味しそうに食べていました。サウナ室のおじさんは4人ほど、みんなラーメンに夢中です。
5分もたたず汗がたくさん流れてきます。いつも通っている120℃近くのサウナよりも汗が出ます。サウナは温度だけでなく湿度とのバランスがとても大切なのでしょう。120℃のカラッとしたサウナと90℃のじんわりとしたサウナ。どちらもその日の気分により楽しめます。
温度が90℃のため、長めの時間でも苦しくなることなく居ることが出来ます。10分ほどで充分温まり水風呂へ向かいます。
幅は2人が入れるスペースで、水の深さが二段階になっており手前が浅く奥が深くなっています。奥のほうは充分な深さがあります。横の張り紙には、「地下水をそのまま使っており一年中同じ水温です」というようなことが書かれていました。とても冷たく心地良いです。
ずっと入っていたいと思える水風呂を体験したことはあまりないのですが、ここの水風呂はそのような感覚でした。いつも水風呂に浸かっている一分ほどの時間は、単純に時間をカウントしているだけなのですが、ここの水風呂は水の冷たさを楽しんでいるうちに勝手に時間が過ぎているような感じでした。足と手の指先と喉元がヒンヤリしだした頃に外の休憩場所へ向かいました。
地元のおじさんたち
露天風呂には5名ほどの地元のおじさんたちが楽しく話していました。
空いていた白いガーデンチェアに座り、目の前の日本庭園のようなお庭とその奥のスギ林、そして小さな滝の流れ込みを眺めていました。素っ裸でこの景色を見られるだけで価値があります。
「今年は全国的にセミと蚊が少ないんだってな」
「今頃ならセミがうるさくてしょうがないくらい鳴いてるはずなんだけど」
おじさんたちはそんな会話をしていました。確かにそうだなぁと思いながら目を閉じてのんびりしていると
「おいっあたま!!」
と呼びかける声が聞こえました。
先ほどからぶんぶん周りを飛び回っていた、アブのような虫が私の頭の上に止まっていたようです。
「えっ!?」
タオルで頭の上から追い払い、おじさんたちの近くのウッドデッキへ移動しました。
ひとりのおじさんが、露天風呂に用意してあるハエたたきの棒を持って、飛んでいるアブを追いかけながら振り回しはじめました。素っ裸で
飛んでいるアブを払い落とすことはできないのですが、しばらくするとアブが壁に止まりました。少し高い位置です。
おじさんは椅子を引き寄せその上に乗り、「エイっ!!」と一撃
見事にアブをやっつけました。その拍子に椅子からずり落ちそうになっていましたが、無事に足から着地です。
私はアブの乗った頭が少しこの出来事に加われたこともあり、その様子が楽しすぎてニコニコしながら見続けていました。
アブを仕留めたおじさんは上機嫌です。
「これからはアブ取り名人って呼んでくれ」と笑いながらみんなに話していました。素っ裸で
ひとしきり盛り上がった後、おじさんはハエたたき棒を戻そうとしたとき、ずっとニコニコ見ているよそ者の私に気づき、
「アブ取り二代目やるか?」
とハエたたき棒を差し出してきました。
「いやいやいやいや」と手を振ると
「わはははっ」と嬉しそうに笑っていました。
アブのおかげで地元のおじさんとお近づきになれたような気がしました。
ひさしぶりのサウナでしたが、とても楽しく4回ほどサウナインしました。
その後は休憩室で少しのんびりします。
写真の休憩室以外にも、リクライニングチェアのあるリラックススペースも用意されています。本棚に漫画が置かれていました。長い時間でものんびりできそうです。
近いうちにまた来たいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?