私の夏どこへ…

1ヶ月ぶりのカフェバイトで早起きをした。
激務で寝不足の彼氏を起こさぬよう、静かに顔を洗い、電子レンジを残り1秒で【とりけし】し、
静かに、そーっと支度をする。

2人と一羽で住むこの狭い部屋。
ふすまは暗く感じるので取り払って捨てた。そのせいでうちは、2DKからワンルーム化した。
1人で早起きをして過ごす時間は割と好きだ。行儀悪く、スマホをいじりながら食べて、最低限の化粧をブサイクな顔になりながらして、1人暮らしだった時のような感覚になる。

コーヒーを注ごうとカップをテーブルに置いたらカタンッと鳴った。この音で文鳥様が起きて、ぴよぴよと歌い出した。
起きたよ、の歌。歌詞はピピヨピヨピヨ。ケージのカバーだけ外し、おはよと声かけて外に出た。

朝なのに青くなくて涼しい早めの秋の空で少し寂しくなった。夏はどこいっちゃったんだ。