脂質には勝てないようだ。

コロナに甘んじて(というかほんと体力なくて)
脂肪を蓄えた私。ダイエットしやきゃなー、あーやる気ない。連日、高脂質、高糖質な食事を摂ってきた。
カレーでしょ、お好み焼きでしょ、たこ焼きでしょ、フルーツはバナナでしょ。アイスも食べちゃう。
だって後遺症はあるけれど元気なんだもん。ご飯って美味しい。素晴らしい。
今晩は、まさにコロナに罹っていた時にタイミング悪く彼のおばあ様が送ってくださった高級焼肉を解凍した。
今日食べなきゃいつ食べるのよね?
心躍らせながらグリルに乗るだけ乗せてジュウジュウと焼いた。いい感じに油も落として、米と共に口に放り込んだら…私は泣きそうになった。と言ったら言い過ぎなんだけど
吐きそうになった。
だ、だめだ。脂?だめ。辛い。なんか口の中がいっぱい。って感じ。美味しいのに辛い。
無理矢理飲み込んでもう一切れ…つらい。おいしい。もう一切れ…というのを何度か繰り返して、ギブアップした。

「ねえ輝くん、ごめん。これ…食べてくれない?」

そう言って彼にお願いして、残りの肉は食べてもらった。
こんなにいい肉なのに。食べられないなんて。

悲しみに暮れながら重たい胃の辺りをさすり、水を飲んでも頭が痛い。
風呂から出てもまだ辛いので流石に太田胃散を飲んだ。まっず。

ほんの少し前まで延々と食べられていた肉がもう美味しく食べることができない。
しかも今、肉どころか魚まで食べたくない。菜食主義者なんて信じらんねーなー、とほざいていたけど今なら、成れる。
なんか身体の成分と自分が食べたいと思うものが噛み合うようになってきたな、これが大人ということなんだろうか。

こうして私はダイエットの脂質カットを無理矢理スタートせざるを得なくなったのだった。
おわり

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