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左玉の組み方 対四間飛車編 44銀型

四間 分岐

 前回は図の局面から後手が54銀とする手を解説しました。
 今回は44銀とした場合を簡単に解説したいと思います。

四間 44銀型1

 44銀とされたらまず85歩と歩を伸ばします。そして35銀と棒銀されたら66銀と躱します。このとき33角成と角交換してから66銀とするのは、将来79角の筋があって先手の駒組みが制限されてしまいます。
 66銀と上がる理由は、後手の銀を捌かせないようにするためです。銀交換すると68玉と上がったときに49銀の割り打ちが生じてしまいます。左玉は一度組んでしまえばスキはほとんどないですが、組むまでには細心の注意が必要だと覚えておいてください。

四間 44銀型2

 少し手が進んで上図。後手は4筋の歩を交換した後、4筋からの突破は見込めないので2筋に振りなおしてきました。ここら辺は基本的に54銀型と変わりませんが、1つ重要なのは、35に銀がいるため時間がかかると単純な棒銀で突破されてしまうことです。
 先手は攻めを間に合わせるため玉を移動させてから75銀と出て角交換し、66角と再度設置します。このとき77桂~89飛などの手を指しているとスピードで負けてしまうので要注意です。
 この手は先手なので何かしら桂取りを受ける手が必要です。44角は同角同銀で銀がバックしてしまい、もう一度66角と打たれたら速度が逆転してしまっています。

四間 44銀型3

 後手は43金と受けました。この時まだ先手の持ち駒に歩はないので、77桂と一手待ちます。この時まだ後手が攻めてこなければ89飛と好形を作って先手指せます。よって後手は攻めてきますが、86歩同歩同銀で前回の記事にも書いたやり方で美濃に襲い掛かっていきます。
 何個か変化はありますが、一番きれいに捌けた局面が上です。84飛72玉に44銀と打ちました。同金は同角で53と33の両地点を受けるのは簡単ではありません。83歩には一旦89飛と引いておいて楽しみが残っています。
 44銀の代わりに83銀と打つ手は重たく飛車が成れません。玉頭の厚みを生かして積極的に戦場を増やしていきましょう。
 また66角と桂取りに打つ手に対し42金とするのは31銀の割り打ちがあります。


 以上で四間飛車編を終わらせていただきます。詳しい駒組みと変化はこれから書いていくつもりですのでお楽しみに!!!
 次回は対三間飛車の簡単な駒組みについて解説していきたいと思います。対三間飛車は先手と後手の違いで駒組みが大きく異なってくるので先後に分けて解説したいと思っています。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。続きをお楽しみに!

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