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the brightest star

一番耀いている
一番カッコイイ
一番大切な星を置いて
アフリカへと旅立ったミニョ

アフリカの夜空であれば
星を見る事ができない自分でも
星を見る事ができるのだろうか

大好きな人の
大好きな物を見る事ができない自分

それを見ると
どんな気持ちになるのだろうか

一緒に行って
星空を眺めてみるのも
悪くなかったかも知れない

そんな現実的ではない事を
考えてしまう程に

ぽっかりと
テギョンの心に開いた空虚

気持ちが通じ合ったと言うのに
離れ離れの現実

追いかけられていたのは
自分のはずだった

ずっと恋焦がれられ
見つめられ続けていたのは
自分の方だったはずなのに

今はこうして
星の見えない夜空を見上げ
ミニョの事ばかりを
テギョンは考えている

ミナムとして傍にいたミニョと
共に過ごした場所に居ても
そこに今は
彼女の姿は無い

テギョンの胸を締め付けているのは
間違いなく淋しさだった


あの夜
「本当に行くのか?」
というテギョンの問いかけに
迷いも見せなかったミニョ

そうなればもう
立ち止まったり
弱音を吐いたり
後悔したりは
絶対にしない事を
テギョンは知っている

夜空の星を見上げて
「テギョンさん
明日も頑張ります!」
などと笑顔で決意表明なんかを
しているのかも知れない

そんな想像で
理不尽や
悔しさを感じてみても
結局は
彼女のそういう部分も
テギョンがミニョを愛してやまない
理由の一つなのだから
苦笑いするしかない

こうなれば
必ず帰ると約束したミニョが返ってきた時に
長い事
一番大切な星である
自分から目を離していた事を
後悔させてやるしかないと
テギョンは思う

彼女を見送ったあの日よりも
もっともっと耀く自分にならなければと

「たった一人の
あなたのために
耀きたいから」

そんなコンセプトの元に
新たな商品を発表する
大手化粧品メーカーの
イメージモデルとなったテギョンは
カメラマンの要求に
期待以上の耀きを魅せるのだった





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