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【月刊 大相撲魅力発見伝】2024年5月号 ~大相撲のルールは簡単~

みなさん、こんにちは! ひだまり66です✋
大相撲夏場所は昨日、千秋楽を迎えました!
大の里関が史上最速となる、初土俵から所要7場所で賜杯を手にして幕を閉じました(*^_^*)
本シリーズでは本場所について詳しくは語りませんが、今の気持ちを率直に言えば、新勢力の誕生が喜ばしい反面、壁になるべき存在が壁になれていないのが少し悲しいです💦
夏場所についてはさっと、これくらいとして、引き続き大相撲の楽しみ方を語ってまいります!!
前回の記事はこちらから👇

①大相撲の基礎知識 ~大相撲のルール~

大相撲って仮にほとんど馴染みがなくても、なんとなくルールは分かるという方って多いのではないでしょうか?
これは外国人の方が大相撲観戦に来る理由にもなっているようで、歌舞伎や落語のように一定の知識が必要な日本文化に比べ、極論を言えば、”見るだけでだいたい理解できて楽しめる” という特徴がありますv(^_^)v
また、スポーツという括りから見ても野球、サッカーなどと比べてルールを熟知する必要もないし、柔道や空手のようなポイント制も無いので、”勝つ” か ”負ける” かの完全な二択になる点も、ルールとしてはわかりやすいかもしれませんね😏
もちろん、細かなルールも多少はありますが、基本的には以下の3点にまとめることができます。

①土俵外に先に出た力士は負け
②土俵上に先に足の裏以外の部位がついた力士は負け
③禁じ手(反則行為)を行った力士は負け

※ひだまり66個人の指標です

少し詳しく見てみましょう!
①は一番想像しやすいでしょう! 相手を押したり、組んだりすることによって相手を土俵外に出す行為です。
②は相手の力の反動を利用して前に手をつかせたり、投げたり、または馬力でふっ飛ばして尻餅をつかせることが多いです。
③は全部で8つあります。相撲はプロレスやボクシングとは違うのでグーパンチやキックはNGです。ただ、このような基本的な禁じ手で反則負けになることはほとんどありません!
実はちょっと変わった禁じ手が ”頭髪(髷)を掴むこと” です。
髷は力士を象徴する大切な部分ですが、勝負の際、時々流れで相手の髷に手がかかってしまうことがあります。
以前の禁じ手では、”髷を故意に掴むこと” とされていましたが、故意か故意ではないかは本人にしか分からないので、近年は映像判定で髷を掴んでいる認定されてしまうと残念ながら反則負けとなります・・・

②大相撲の魅力発見! ~多彩な決まり手~

突然ですが、ここでクイズです👆
前章では大相撲のルールが比較的、単純明快で分かりやすいことについて述べましたが、それとは対照的に決まり手は何手(種類)あると思いますか??
※決まり手とは勝負をつけるための手法で、代表例に押し出し、寄り切り、上手投げなどがあります。
A.24手 B.48手 C.69手 D.82手
答えはこちらの協会公式サイトをご覧ください👇

初見だとその数に驚きますよね・・・
これ以外に非技が5種類存在します。非技とは相手が力を加えていないにもかかわらず負けてしまうことで、言い換えれば ”自滅” になります😓
今回はこの中からあるある決まり手(出る頻度が高い)2トップとレア決まり手(出る頻度が低い)3選と評して大相撲公式Youtubeのお力も借りて、ご紹介いたします。まずは前者から👇

令和4年初場所5日目 〇玉鷲ー正代×
こちらは近年とても多い決まり手のひとつである ”押し出し”
相手の身体を押すことで上体を起こし、相手を土俵外に出す技です。
今回は概略なので割愛しますが、ただ押すとは言え、相手の胸・腹・脇などどこを押すのかによって勝負の行方も変わってくるほか、立ち合いにどれだけ強く当たれるか など、簡単そうに見えてポイントもたくさんあります 笑

令和6年初場所13日目 〇照ノ富士ー琴ノ若×
こちらも前出の押し出しと同じくらい頻度が高い技 ”寄り切り” です!
押し出しではなく寄り切りになる条件は、「相手のまわしを掴んでいる」または「腕を相手の脇の下に入れている」です。
このどちらかが認められると決まり手は ”寄り切り” になります。
こちらも単純そうに見えて、とても奥が深い技なのです。なぜなら、上半身と下半身の力のバランスが均衡にならないと成立しないから!
これ以上は深くなり過ぎるのでまたの機会にww

続いては最近、○○年ぶりの珍技として騒がれた決まり手の取組をご紹介👇

令和4年九州場所5日目 〇豊昇龍ー翠富士×
幕内では約10年ぶりに出たこちらの技は・・・ ”河津掛け”
勝った豊昇龍の身体能力や反射神経が光った一番でした😮
技の詳細はこちら▼

自分の右(左)足を相手の左(右)足の内側に掛け、跳ね上げながら同時に相手の首などを抱え込んで体を反って後ろに倒して勝ちます。同時に倒れても必ず相手の体の方が下になる必殺技です!

日本相撲協会 決まり手八十二手

令和5年夏場所12日目 〇宇良ー翔猿×
幕内では約25年ぶりに出た大技とが・・・ ”頭捻り”
勝負を最後まで諦めない業師の真骨頂です😍
技の詳細はこちら▼

相手の肩か胸に頭をつけて食い下がり、相手の差し手を抱え込むか、ひじをつかんで手と首を同時に捻りながら倒す。頭を使って相手を捻り倒すことから頭ひねりといい、これがナマって「ずぶねり」になりました!

日本相撲協会 決まり手八十二手

令和6年初場所13日目 〇霧島ー豊昇龍×
幕内では約10年ぶりに出た足技である ”二枚蹴り”
空手にも同名の技があるみたいですね!
レスリング経験者である豊昇龍はこのような足技を得意としていますが、この時は奇しくもこの技を食ってしまいました・・・💦
技の詳細はこちら▼

相手の体を吊り上げ、右(左)足で相手の左(右)足のくるぶしのあたりを外側から蹴って、蹴った足の方へ倒して勝ちます。
「二枚」とは足の膝から足首の部分の外側のことを言います。

日本相撲協会 決まり手八十二手

令和6年初場所千秋楽 〇宇良ー竜電×
宇良自身が2022年に決めて、幕内では約20年ぶりと話題になったのだが、まさかそれから2年も経たないうちに、再び宇良が繰り出した衝撃の技 ”伝え反り”
身体が柔らかくないと絶対にできない技ですよね・・・😅
技の詳細はこちら▼

相手の脇の下をくぐり抜けながら自分の体を後ろに反らせて、相手を倒して勝ちます!

日本相撲協会 決まり手八十二手

まだたくさんレア技はあるのですが、出し始めたらキリがないので、今回はこのあたりにしておきましょう!笑
ちなみにここまでご紹介した4つの珍技はいずれも公式サイト内で出現率0.02%以下となっています😲

③力士紹介(各力士の紹介で推し力士を見つけよう!)

最後のコーナーでは現役力士が筆者が知る範囲内の過去の力士も含めて人物紹介をしていきます。
相撲に限らずですが、”推し” ができるともっと楽しくなること間違いなしです!
今回は前章にも関連し、前回ご紹介した横綱照ノ富士の弟弟子でもある翠富士関にフォーカスしますv(*^_^*)v

日本相撲協会公式HP 力士プロフィールから引用

所属部屋:伊勢ヶ濱部屋
出身地:静岡県焼津市
年齢:27歳(2024年5月時点)
身長:174cm
体重:117kg
優勝回数:0回(2024年3月時点)
最高位:前頭筆頭

日本相撲協会公式HP 力士プロフィールより

前章でレアな決まり手について記載いたしました。この翠富士には ”必殺技” や ”伝家の宝刀” などと言われる技があります!
それが ”肩透かし” という技です💪
まずはこちらをご覧ください👇

約3年前の少し古いものにはなりますが、この時の翠富士は9勝中5勝を肩透かしで挙げたことから、それが評価されて ”技能賞” という賞も受賞しました🎉
映像でご覧いただくと一目瞭然かとは思いますが、一応先程同様に技の概要を引用しておきます▼

差し手で相手の腕のつけねを抱えるか、わきに引っかけるようにして前に引き、体を開きながらもう一方の手で相手の肩などを叩いて引き倒して勝ちます。

日本相撲協会 決まり手八十二手

この技は公式のランキングで言えば15位なので珍技ではありませんが、確率では約1%なので頻出する訳でもありません!
この技だけで15日間の3分の1相当の5勝をあげることが、どれだけ凄いことかお分かりいただけましたでしょうか?
では、なぜ相手は翠富士が肩透かしを仕掛けてくるのを分かっていながらも食ってしまうのでしょうか?
ここからは筆者の私見にはなりますが、おそらく、翠富士の魅力は左右のどちらからも仕掛けられる点ではないかと思います。
相手は右肩を狙いにくると予想した場合、当たり前ですが、反対の左に重心をかけるでしょう。
そこを敢えて左から肩透かしにいく、これが翠富士なんだと思います🤣
これをされると相手は吸い込まれるように肩透かしを食ってしまうんですよねぇ・・・笑
また、大きい力士は小さい力士と戦う場合、素早い動きに対しての警戒心を持つので、体勢が前かがみになりやすいため、そういったことも要因のひとつかと思います🤔
いずれにしても、伝家の宝刀は衰えることなく、ここまで続いている翠富士はさすがです!
実際に相撲観戦に行って、翠富士が肩透かしで勝ったことが2回ありますが、本人だけでなく見ているこっちもなぜか興奮してしまいましたよ・・・笑

みなさんも是非、”決まり手” に注目しながら、一番一番見てみてください!
○○年ぶりの珍技はいつ出現するかわかりませんよww

🖐それでは、本日は打ち止め〜🖐