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テニスの失格騒動 ボールガールにキスすれば問題ないらしい

テニスの全仏オープンが終わった。女子ダブルスの失格騒動で他の結果が掻き消された感じだったが、とんでもない記録が生まれていたんだよ。男子シングルスでは36歳のジョコビッチ選手が大会史上最年長優勝。車いすの部の男子シングルスでは17歳の小田凱人選手が初優勝。更に史上最年少で世界ランキング1位を獲得。

物議を醸し出した失格騒動だが、誰も得してないよね。加藤選手は賞金やポイントを失い、相手選手は世界中からバッシングを受けた。そして絶対的な存在である審判は威厳と信用を失った。来月から始まるウィンブルドン選手権ではどんな対応をするのだろうか?

3年前の全豪オープンではラリー中にラファエル・ナダル選手が打ったボールが誤ってボールパーソンの頭部に直撃。ナダルはすぐ駆け寄ってお詫びにキス。はにかんだ笑顔が可愛いね。一生の思い出になったんじゃないかな~
当時は失格になることもなく試合はそのまま続行。今回の騒動との違いは何だろう? 泣いたか、泣かなかったか??

ボールパーソン必要論

この問題がきっかけで突如浮上した「ボールパーソン不要論」には個人的に反対だ。何せ私がその役目を果たしたかった気持ちが未だにあるから。昔と今で変わっていなければボールパーソンは地元の学校から推薦を受けなければならない。そこからトレーニングを受けて選抜された人だけが出られるとても名誉な役目(ボランティア)。

選手が取りやすい位置に正確にボールを投げる技術。以前は汗拭きタオルも手渡していた。乾いた部分で顔を拭けるよう計算して渡していたと思う。そういう選手に心地よくプレーしてもらいたいという気配りが、会場の観客全てに笑みをもたらした場面が過去にあった。

ナダルは歴代のプレイヤーで一番細かいルーティーンを持っているのではないだろうか。プレー中以外のコートのラインをまたぐ足は右足と決めている。休憩中に飲むペットボトルのラベルはコートに対し正面を向いていなければならない。大会スポンサーへの経緯から。そんなに神経質なら血液型はA型ではないかと思うだろうが、実際はAB型である。

2015年の全豪オープンでの出来事。風に煽られ倒れてしまったナダルのペットボトル。そのままコートに転がってきそうだったので審判がプレーを止めボールパーソンに指示。それを丁寧に正面に向けて直したシーン。

何度観てもいいシーンだ。別にナダルから頼まれているわけではない。自主的に行ったこと。ちゃんと選手の癖を頭に入れていたわけだ。彼は今頃いいジェントルマンになっているだろう。

ナダルは来年で引退することを表明した。昨年は私と同じ誕生日のフェデラーも引退。男子テニスの一時代を築いた偉大な2人が立て続けにいなくなってしまうのは寂しいね~

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