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比田井通信 第870号(仕事を勘違いしていませんか?)

2024.6.15発行

まず、嬉しいニュース!
白石康次郎さんが「ヴァンデ・グローブ」の最後の予選「ニューヨーク・ヴァンデ」で無事にゴールしました!これで、正式にヴァンデ・グローブ出場決定です!

あともう一つ、白石さんのレース中にビッグなニュースがありましたね!
白石さんの持っている単独無寄港無補給ヨットで世界一周 日本人最年少記録を30年ぶりに木村啓嗣さん(24)が更新しました。

逆にいうと、白石さんの記録って30年間もの間、破られていなかったということなんです。それだけ偉大な記録だったということです。

木村さん、こんな人です↓

なぁ~んか、若い頃の白石さんをみているようで、勝手に親近感が湧いています。

当然、私の中では新たな企画が思いついちゃってます(笑)

さて、さて、先週、島根県津和野にて書いたヒダツー。

どうも「ある若者」バレバレだったようですね(笑)何人もの方から「やっぱり、あの人ですね」というコメントを頂きました。

小さい頃からあの若者のことを知っている方のなかには「動画を観ながらジーンとしちゃいました」なんていう有難いコメントも頂きました。

そりゃそうですよね。あの若者から「お金のためだけに働くなんてもったいない」なんていうコメントが出てくるわけですから・・・。

そんなあの若者がバイト初日のことを喜多川さんに報告です↓
【バイト初日やってしまいました!?】

そんなタイミングで大愚和尚から届いた「一問一答」が「働く」ということに関する相談でした。

コールセンターで働く20代女性からの相談です。

去年の4月から新社会人として働いています。最初の部署は難しい仕事だったので「もっと簡単な部署にしてほしい」という異動願いが通ってコールセンターに7月から配属になりました。現在、8月ですが異動先でかなり参ってしまっています。
転職するより異動した方が、正直、楽だし。話を聞けば良さそうだし…
危ない橋を渡って転職するより異動がいいだろう・・・と、その時は思いました。
しかし、1日何百件も同じことの繰り返しで、常に張り詰めた空気。正確さや速さが求められ、管理者には監視され、注意されるのが延々と続くとなるとキツイです。
8時間、みっちり詰め込みで一分一秒の世界。余裕のない仕事だと思います。今の職場は実家から通える場所で最も好条件でした。コールセンターという評判の悪い職種でしたが、他に転職先を見つけようともピンと来るものがありません。モチベーションがない中、ただ、ただ無心で嫌々働くことが私の人生でしょうか?
良さそうな転職先は今のところありませんが、今後、私はどう生きて行けばいいですか?

そんな質問です。

あなただったら、こんな相談になんて答えますか?

大愚和尚は「精進」という言葉を紹介します。「精進」とは「努力」のことです。

でも、ここで大事な事は
「努力しなければならない」
「努力しなくちゃいけない」

と思わないことです。

大愚和尚は「この努力は明るい努力でなければならいない」と言っています。

暗い努力はどんなに続けてもうまくいかないということです。

大愚和尚は「あなたの問題は仕事に対する見方が違うということです」と言った後、この相談者が言っている「1日何百件も同じことの繰り返しで、常に張り詰めた空気。正確さや速さが求められ、管理者には監視され、注意され注意されるのが延々とつづく。となるとキツイです。8時間みっちり詰め込みで一分一秒の世界。余裕のない仕事だと思います」に対して、

仕事とはそういうものです

とキッパリ言っています。

さらにひとつひとつ、説明をしてくれています。

1日何百件も同じことの繰り返し
サッカー選手もプロ野球の選手もそうじゃないですか?彼ら、なにか特別なことやってますか?きっと彼ら小学校の頃から同じことやってますよ。ボールを蹴って、ボールを投げて、ボールを打って・・・同じことですよ。ずぅ~っと1日何百回も同じことやってます。あなたと何が違うんですか?
仕事ってそういうものです。

常に張り詰めた空気 正確さや速さが求められる
素晴らしい仕事だなと私は思います。
「常にだらけた空気」「テキトーでダラダラやってもオーケー」だとしたら、これホントにまともな仕事ですかね。
逆に「常に張り詰めた空気」「正確さや速さが求められる」。これこそがプロの仕事じゃないですかね?
例えば、警察官、消防士。「常にゆったりとした空気」「テキトーにダラダラやっても平気」そんなお仕事ってホントにあるんですかね?
仕事って張り詰めた空気の中で正確さや速さが求めらるものだと思うんです。

管理者には監視され、注意されるのが延々と続く
凄いなぁ~と思います。さすが1日何百件も電話を受けるコールセンターですね。でもね、これ管理者として監視しているわけじゃないんですよ。管理者は何をしているか…。あなたを守っているんです。それは「あなたがお客様に間違えを伝えていないか」。「クレームを生むような受け答えをしていないか」。そのために管理者はちゃんとあなたのことを見守っています。当然、そこに望ましくない表現、間違いがあれば注意をします。当然のことです。そのことでクレームが減ったり、あなた自身が気持ちよく働くことができるようにトレーニングをしてくれています。
それをあなたは「監視され、注意をされるのが延々と続くのがキツイです」と思っているんです。そこにプロとしての自覚はまったくない。

ちょっと「仕事」を勘違いしていませんか?

仕事とは常に真剣勝負です。
やるときにはやる。
ちゃんとできるまでやる。
そこまで精進を繰り返していく。
いや、できるようになっている人もさらに精進をずっと繰り返していく。
プロフェッショナルという人たちはみんなそうなんです。

この後、大愚和尚からこの相談者さんに処方箋がでます。それは・・・

「ラッコちゃんになってください」

です。

私、「ラッコ?!」って思いました。

どういうことかと言いますと・・・

ラッコって海にいる生き物ですから最初から泳げると思います?

違うんです。最初ラッコの赤ちゃんは泳げないんです。同じ哺乳類でもイルカやクジラは最初から泳げますよね。でもラッコは泳げないんです。それが泳げるようになっていくんです。

なぜか・・・?

お母さんが教えるからです。

お母さんが厳しく教えるからです。

ラッコのお母さんはホントに厳しいです。
赤ちゃんを海に引きずり込みます。
できるようになるまで許しません」という態度で何度も何度も海に引きずり込んで、「もう嫌だ!」なんて言わせません。

なぜ、そんなスパルタな教育をするのか・・・

わかりますよね?

海の中を自由に泳ぎ回ることができなかったら、そのラッコの赤ちゃんは生きていけないからです。

膨大な練習量をこなして、外敵から逃げる。獲物を捕らえることができる。そんなラッコになれるようにお母さんは教えます。

今、この相談者さんはその大事な大事なトレーニングを受けている真っ最中だということです。

監視じゃないんです。
見守ってもらえているんです。

注意じゃありません。
指導してもらっているんです。

その認識の違いでまったく違う結果になっちゃいます。

さらに、大愚和尚はこう言います。

顔の見えない電話で完璧な応対ができるようになったら、あなた一生喰いっぱくれることはありませんよ。いろんな人から電話が掛かってきますよね。いろんな人がいるでしょう。丁寧な人もいれば、ケンカ腰で電話してくる人もいます。
でも、どんな相手に対しても、相手が納得して気持ちよく電話を切ってくれるようなオペレータになれたら、これは凄いことですよ。
そんなコミュニケーション能力が身に着いたあなたなら、将来、どんな仕事だっていい仕事ができるようになります。
そのトレーニングをその道のプロフェッショナルの上司がずぅ~っとあなたのことを観てくれて、教えてくれて、それも一日何百件も・・・。

しかも、お金を頂いて教えてもらっているんです。こんなに素晴らしい職場、あります?チャンスですよね?

悪いことは言いません。
その職場でがんばりなさい。

いやぁ~、どうですか?

大愚和尚、やっぱり凄いです。

大愚和尚の素晴らしいところは、厳しいことをバシッと言うんです。でも、最後は「頑張って下さい。応援しています!」って最高の笑顔で言ってくれるんです。

応援しています!

昨年8月に届いた相談です。
動画がアップされたのは昨日です。

現在、大愚和尚の相談待ちの方は4千人と言われていますから、このタイミングでの回答です。答えてもらえるだけでもかなりラッキーなことです。

この相談者さんが今、どうなっているかはわかりません。もう辞めてしまっているかもしれませんし、一昨日まで同じように「余裕のない職場です…」と思いながら働いているかもしれません。

でも、こういう思いで働いている若者は多いと思います。

あの「働き方改革」、ホント困ったものですね。

「ラクで、余裕があって、ゆったりとした職場がいい職場」という価値観を大人にも若者にも植え付けています。

ラクで余裕があってゆったりとした職場って成長がない職場ってことですよ。

つまり、「成長のない職場がいい職場」ってことですからね。恐ろしい価値観です。

今週末、私の地元の保育園でお母さんたちに講演をします。

大愚和尚に教えて頂いたラッコの話をすることに決めました。

お母さんたちにラッコのお母さんになってほしいです。間違った価値観で子育てをしてしまっているお母さん、多いです。

母親が「ラクで、余裕があって、ゆったりとした職場がいい職場」と思って生きていたら子どももそんな価値観になってしまいます。

これが子どもの「幸せな人生」に繋がればいいですよ。動物の世界だったら生きて行けません。

そんな子に育ってほしくないですよね。
だから、ラッコの話してきます!

大愚和尚!ありがとうございます!!!

あっ、その大愚和尚の動画、観たいですよね。
コチラです↓

きっとこの動画、日本中のコールセンターの研修で使われることになると思います。

【一般参加可能なヒダカズ講演】
■9/27(金)長野県千曲市/13:30~15:00/千曲市 戸倉創造館大ホール/入場有料(「いきいき創造学級」全10回で1,000円。比田井和孝の講演は全10回のうちの1回)/戸倉公民館 026-275-1490
togura-pc@city.chikuma.lg.jp

いのちの授業 第20回記念大会
日 時:10/14(祝)12:30~16:30予定
会 場:ウインクあいち 小ホール1(名古屋市名古屋駅徒歩8分)
定 員:200名
(オンライン=Zoom定員300名)
テーマ:「いのちを幸せをみつめて」
講師
水谷もりひと(日本講演新聞編集長)
比田井和孝(上田情報ビジネス専門学校副校長)
佐々木美和(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
鈴木中人(いのちをバトンタッチする会)
コメンテーター=志賀内泰弘(作家)
ミニ音楽=北村遥明(虹天塾近江)
入場料:学生500、一般2500円、当日券3000円(会場のみ)
チケット販売予定:7月1日より

【第19回 ココロの授業 講演会】
日 時:2024年10月26日(土)
    12:30~16:00
ゲスト:木下晴弘師匠
会 場:サントミューゼ 大ホール
※ご予約はコチラ↓
https://forms.gle/nHjfbKicLpSvMefD9


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