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ニセコ視察は本当におもしろかった。

現場視察のみならず、ニセコの観光協会やDMOを訪問して意見交換し、色々と自分たちなりに理解してきました。

ニセコがここまでになっているのは世界一パウダーが素晴らしいというのは間違いないけれど、それだけではない様々な要因と外国人以外にも貢献した日本人のストーリーがあることを知りました。


一泊2日なのでめちゃくちゃ薄っぺらいですが(笑)、いまのニセコを僕なりに一言で言うと、


『日本人にとってのハワイ』


のような場所でした。


オーストラリア人の旅行者の視点で見ると、言語、アクセス、宿、飲食、リラクゼーション、アクティビティ、なんならコンビニさえも、あらゆる点で、グローバル・オージースタンダードが持ち込まれていて、ノーストレスで楽しめる。

雪がダメでも他のアクティビティもある。

これは日本人がハワイに行けば満足度は間違いないと思うのに通じるものがある。

日本人にとってハワイがそうであるように、オージーにとってはバリとニセコが完結型リゾートのブランドとして確立されているのではないでしょうか。

メインゲレンデにある人気レストランの看板メニュー 「ステーキハンバーガー」は、店員さんに確認したらオージービーフだったのには、さすがにびっくりしましたが(笑)


ニセコから学んだら、次は飛騨に活かすことを考えるわけだけど、このモデルを飛騨でまねることは出来ないと思いました。


飛騨の町づくり・観光は、ニュートンスタイル。

先人達の知恵や発見の積み重ねでその上に観光業が成り立っている。

巨人の肩の上にいるからこそ、新しい物事を発見し、これまでにないサービスを生み出す僕たちのような会社が成り立つ。

方向性を間違えずに、一生懸命やれば成功できる恵まれた場所、それが飛騨地域。


一方、ニセコはややデカルトスタイル。

デカルトは全てを一から疑った結果、我思うゆえに我あり、に至ったわけで、そもそもニセコって日本だけど雪質は世界トップレベルだから、グローバルスタンダード持ち込んで整備したら、最高な場所にできるのでは!?という問いからオージー達が開発に関わった。

町も住民も、文化も伝統もあるけれど限られており、バブル崩壊後に経済も停滞する中で、デカルトスタイルを受け入れることができた。

現在観光協会やDMOの理事の半分近くは外国人。人が人を、投資が投資を呼び、ニセコで2週間過ごすというのがブランドに。

このスタイルの違いを理解した上で、飛騨のスノーリゾートとしての将来を考えてみると、なかなか面白い飛騨らしいモデルも見えてきました。超長期のコミット・投資が必要ですが、観光業×不動産業×国際性を戦略的にプランニングできれば、飛騨地域にスノーリゾートとしての可能性を見出すことは十分できると思います。


ちなみに、この二つのスタイルの違い、地方で活動したい人は、理解できると強いと思います。

特にニュートンスタイルの地域で活動するには注意が必要です。下駄をはかせてもらっているのに、自己PRや上から目線な態度な人に対して、地域の人々の嗅覚はするどいので、人々から避けられるようになってしまい、外の人やメディアからは評価されるのに地域内での評判はよくないという、地方あるある残念現象が起きてしまいます。

個人、会社、自治体にも言えることですが、外向けのPRが先行する昨今の風潮よりも、個人的には中身を見つめ続け向き合い続けること、戦略的に磨き続けることが目標達成には大切ではないかと感じます。

ニセコ視察は最後はそんな考えにいたりました。


※本投稿は3年前ニセコに行った際の文章です。

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