意味なんて無くていいのにきみに花言葉をもたない花をあげたい



意味なんて無くていいのにきみに花言葉をもたない花をあげたい/藤井
うたの日 2022.4.9 『無』


花言葉は嫌いじゃない。

自分の部屋に飾るための花を買う時は見た目や直感で決めるけど、人から何か花をもらったらきっと花言葉を調べてしまう。


そんな程度に興味があって、そんな程度に興味がない。

気になるかならないかで言われたら気になる。

そういう感じ。


でも、そうやって花言葉が特別好きというわけではない私でさえ、花をもらったときに花言葉を気にしてしまうのであれば。

花をあげたい、と、ただそれだけを思った時に、どうやってその花をなんの含みもなく渡せばいいのだろう。



何かを伝えたいわけではない。

言えない気持ちを込めたわけではない。

返事や、見返りを求めているわけでもない。


ただ、花を渡したいと思ったから、渡す花なのに。

その花には何か意味があるような気がしてしまう。

何か意味があるのだと、思われてしまう。




そんなことが今までにもあった。

花ではなくても。言葉や、優しさでも。


それ以下でもそれ以上でもないことが、どうしてこんなに難しいのだろう。


あの時に渡したあの言葉は、あの優しさは、なんにも意味なんてなかったんだよ。

ただ言いたかったことを口に出しただけなのに。

ただ、そうしたいと思って行動したことが、優しさになっただけなのに。


意味なんて無くていいのに。


自分でも好きなうたのひとつです。



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