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みつめてナイトR~大冒険編~下

また、ストーリー上のイベントには、
ゲームに支障をきたしているものがある。

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この「ラクダが3万ゴールド」ってのが酷い話でね。
(スクショ撮り忘れた、ゴメン)
船に乗る前に高額衣装(メイド服とか)を買っちゃうと、
お金が足りず、ここで足止めされるのよ。

必須イベントなので避けられず、
これが周回のたびに発生。

でもって2週目は「3万ゴールドが必要」とわかってるから、
せっかく店の品揃えが1週目と変わっても、買い物ができない。
そんなに衣装を集めさせたくないのか…。

3週目からはゴールドを引き継げるけど…ねえ…。

あと深刻なのが、宝箱の鍵。
ゲーム中の宝箱には、ほぼすべてに鍵が掛かってるんだけど、
その鍵の入手が必須イベントになっていない。

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鍵を取り逃すと、もちろん道中の宝箱は開けられないのだ。
期間限定のダンジョンもあるので、
あとで鍵を取っても、回収できないことが…。

おまけに、ゲーム後半の
衣装箱(衣装の入った宝箱)を開ける
『ウリエルの鍵』は、入手できない場合がある。

仲間にソフィアがいて、積極的に情報収集してると、
下水道のダンジョンをカットできる。

けど、その下水道に『ウリエルの鍵』があるんだってば!

また下水道では、主人公の剣強化のイベントも発生するので、
主人公のパワーアップは一段階オアズケにもなる。

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前半の鍵を入手する際に一応、警告は出るよ?
女の子によっては鍵が入手できない場合があるから、計画的にねって。
…んなもん、初見のプレイヤーがわかるわけねーだろ。

最後の最後でマスターキーが手に入るとはいえ、遅すぎる。
その時点では帰り道がないから、戻れないしさ。

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宝箱に鍵なんかいらなかったでしょ、これ。

さらにさらに、ストーリーについては問題がもうひとつ。
ゲームの進行に影響はないんだけどね。

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…おわかりいただけます?
メインストーリーには女の子が無関係なのだ。

会話も話し相手と主人公だけでおこなわれ、
女の子はほとんど台詞なし。
(ルート分岐の際にちょっと出る程度)

別に仲間がガチャピンとムックでも、
ストーリーは成立する
んだよ。

プレイヤーがどの女の子を連れてても
物語に支障がないように、ってことなんだろう。

それ以前に「どの女の子を実装するか」が
なかなか確定しなかったため、
女の子を選ばない内容にしたのか。

攻略本のインタビューには、
ヒロインの選抜が難航したって載ってるしね。

女の子と冒険するゲームじゃなかったの? これ…。

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そして2週目のラストバトルは、主人公とラスボスの一対一。
足場は三人分あるのにねえ…。

いくら女の子を育てようと、いくら衣装を集めようと、
最後は単なるシーソーゲームと化す。
主人公のHP次第、回復アイテムのストック次第だもん。

最後の最後で、誰にも見詰めてもらえナイトとは…。
なお、このラスボス戦のみ苛烈なバランスになっており、
準備不足だと詰む。

あとラスボス第二形態は、キュベレイの後ろ姿ではないぞ。

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そして2週目にして真のエンディング…。
ヒロインはNPCでした。

『みつめてナイト』関係ねえ。

長くなってしまったが、以上『みつめてナイトR』でした。

散々こきおろしちゃったけど、
ゲーム部分は破綻してるほど酷いってわけじゃないよ?

当時のコナミならではの技術力でカバーされてるおかげで、
平々凡々なJRPGとして遊ぶことはできる。

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しかし無意味なくせに問題だらけの着せ替えシステムと、
それに伴う大規模なリストラ
さらにストーリーのひとりぼっち感…。

宝箱の鍵といった小さな失敗も加え、
ゲームのコンセプトは無残なまでにひっくり返っていた。

『みつめてナイト』の女の子で着せ替えRPG、
という出発点はよかったかもしれない。

だけど、それを形にするだけの実現力が、
プランナー陣になかった
んだね。

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残念ながら『みつめてナイト』シリーズは、
これで早くも幕を閉じることとなる。

奇しくも、これはコナミが凋落を始める時期でもあった。

『みつめてナイトR』に関しては、
キャラ人気と開発力に胡坐をかいて…とまでは言わないけど、
油断はあったんだろうね。

そんなコナミの、忘れられた1ページなのです。

とりあえず私としては、
今から『みつめてナイトR』をプレイするくらいなら、
同じコナミでも『ツインビーRPG』をオススメするよ。