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グリム・ガーディアンズ~レスキュー失敗、仕様が失敗?~

さてさて、前回の続き。
『グリム・ガーディアンズ』のお話でございます。

このゲームは前回もお話した通り、
悪魔城ライクのアクションゲームであって、
まずまずの出来なんです。

…以下の2点を除いて。

  ・レスキューの仕様に難あり
  ・シナリオが最低

『グリム・ガーディアンズ』は
しのぶ&真夜を切り替えながら進むんですが。

HPはキャラごとに独立しており、
これがゼロになると、
残ったほうのキャラで蘇生させる必要があるんですわ。

『グリム・ガーディアンズ』は2人プレイもできるので、
2人プレイならではの仕様だね。

ところが…これ、1人プレイ時にも絡んでくるのよ。

しかもね?
片方が倒れると、もう片方は
リスタート地点からの再開
になる。
まずはパートナーが倒れたところまで行き、
蘇生はそれからだ。

でもさあ、前回も言ったじゃん?
このゲームは

 キャラごとの性能差を活かせる場面は多いし。

って。

これって要するに、
「片方だけじゃまともに進めない」ってことなんだよね…。

例えば、射撃じゃないと進みづらいフロアの先で、
しのぶが穴に落ちて即死した場合。

真夜でしのぶを助けに行こうにも、
真夜は射撃ができないので、しのぶと同じようには進めない。
でもって真夜はHPが少ないので…合掌。

ゲームオーバーまでのプロセスが長引くだけなんよねー、これ。

『源平討魔伝』で穴に落ちた時の処理と似てるかも。
わざわざ遠まわりさせた挙句、ゲームオーバーっていうね。
課長「穴に落ちたら死ぬでええやん…」

しかも穴に落ちて死んだ場合、
救助対象のパートナーが見つからない…なんてことも。
どないせえ、と。

さらに、さらに。

魔夜はサブウェポンや溜め攻撃を駆使することで、
高い足場へ登ることができる。

けど、その足場の上で倒れてしまったら…?

実際にそうなってしまったパターンが、こちらでございます。
しのぶじゃ登れないので、レスキューも不可。

…あのさあ?
これは企画の段階で洗っておくべき、
初歩的なポカだよ?

  真夜で高い場所に登った時は、
  死なないように注意してください

ってこと?
昔は色んなゲームの公式でこんな文言が躍ってたっけなあ…。

しかしレスキューの問題はそれだけじゃない。

ボス戦の途中で片方が倒れると、
もう片方はボス部屋の手前から再開となる。
(回復アイテムなども用意される)

んで。
再戦の際、ボスのHPは25%区切りで回復する。

仮にボスの最大HPが100として、
60のダメージを与えたところ(残り40)でこっちが倒れたら、
次はHP50からのスタートとなるわけ。

だから一回の交戦で
25%以上のダメージを与えることができるなら、
それを繰り返すだけで勝てるってこと。

テクニックも戦術も要らない。
とにかく真夜で突っ込んで、倒れたら
しのぶで出直して、真夜を叩き起こして、また突っ込む。

真夜を蘇生させる前に
しのぶがやられない限り、残機も減らない。

ゾンビアタックだ。

開発は2人プレイを軸に据えてるのかもしれないけどさあ…。
1人でプレイしてて、ボス戦の最中に片方が倒されると、
あとは必然的にこの展開になっちゃうわけ。

爽快感も何もない。

おそらくボス戦が
倒れる→蘇生→倒れる→蘇生…という泥仕合にならないように、
片方が倒れた時点でリスタートとしたんだろうね。
でも逆にボス戦そのものが破綻してるわけで。

…つーかさあ?
「複数のキャラを切り替えながら進むアクションゲーム」なんて、
いくらでも前例があるでしょーに。
『がんばれゴエモン』とか、何でもいいじゃん?

それこそ「2人のキャラを交替で」というゲームが、
『悪魔城』シリーズにもあったじゃないか。
『ギャラリーオブラビリンス』が。

それだけのノウハウをゲーム史が積んでるはずなのに、
『グリム・ガーディアンズ』のこのザマは…ねえ?

これならレスキューなんて仕様は省いて、
2キャラでフツーにHP共有するほうが、ずっとよかった。

つづく。