見出し画像

聖書を正しく理解するための4つのポイント

聖書には心を打つ言葉や教訓となる一節、物語がたくさん書かれています。そのまま理解できる簡明な内容もありますが、意味がよく分からない部分もたくさんあります。わたしも45年間にわたって、聖書を毎日読んできました。ただ読むだけではなく、解説書も数多く研究してきました。それでも、理解していないことがたくさんあります。これから聖書を読もうとしている人、少し読んだけど分からないから読むのをやめてしまった人たちにお伝えしたいのは、聖書は理解できない部分があっても、読み続ける価値のある本だということです。同時に、正しく理解するために押さえておきたい基礎的なポイントがあります。

4つのポイント


次の4つの点をこれから考えます。
①聖書はだれの言葉か
②エホバ神とイエス・キリストの関係
③神のご意志は何か
④聖書の預言に注意を向ける

①聖書はだれの言葉か

「聖書全体は神の霊感を受けたものです」ーテモテ第二3:16
つまり、聖書は神の言葉です。もちろん、ほとんどの部分は約40人の男性が書くよう神は導かれました。モーセに与えられた十戒だけは神が石に言葉を刻まれました。用いられた人たちは王、預言者、総督、農夫、漁師などさまざまな背景を持つ人々です。しかも、書き始められてから完成するまでに約1600年を要しています。しかし大切な点は、記述した人々は「神によって語った」とか「神はこう言われた」と記しており、自分の考えを記していたのではないということです。直接そう書いてなくても、預言など人間では知りえないことが含まれているので、神からの言葉であることがわかります。

聖書全体を神の言葉として受け入れることは、なぜ重要なのか

聖書を単に人間の知恵の言葉と考える人々は少なくありません。部分的に神の言葉として受け入れている人もいます。しかし、それでは聖書を正しく理解することはできません。もちろん、読む前から神の言葉として受け入れることも現実的ではないでしょう。それで、聖書全体が神の霊感を受けている証拠を調べながら、聖書を読み進めましょう

そうすれば、部分的に理解できないとしても、大枠は理解できます。全体として聖書が神の霊感を受けたものであることが分かってくると、創世記からヨハネの啓示までを貫いている一つのテーマに引き寄せられます。それは、あらゆるものを最初に神が意図しておられた状態に戻すことです。

②エホバ神とイエス・キリストの関係

聖書の信頼できる写本には神のお名前「エホバ」が7000回以上用いられています。エホバはすべてのものを造られた創造者であり、聖書の著者です。
「私たちの神エホバ、あなたは栄光と栄誉と力を受けるのにふさわしい方です。あなたが全てのものを創造されたからです」-啓示4:11
コロサイ3:3では「イエス・キリストの父である神」と述べられています。そして15節では「神の子は全創造物の初子」と述べられています。つまり、イエス・キリストはエホバ神が最初に造られた子です。

エホバとイエス・キリストの関係を理解することはなぜ重要なのか

エホバのご意志はイエス・キリストによって成し遂げられるからです。その点を押さえておかないと、ヘブライ語聖書(創世記からマラキ書)とギリシャ語聖書(マタイによる福音書からヨハネの啓示)の関連、書かれている預言、そしてこれから生じることなどは正確に理解できません。
では、エホバのご意志は何でしょうか。

③神のご意志は何か

聖書の巻頭の書、創世記1:26,27には「神は人を自分に似た者として創造した」こと、そして「子を生み、増えて、地上全体に広がり、地球を管理しなさい」と命じられたことが記されています。ここからわかることは、人間には神様と同じ資質、性格、思考が備わっていることです。たとえば、人間だけが神を崇拝します。(霊的な思考) 人間だけが善悪に基づく良心を持っています。(道徳心) ですから、エホバ神は人間がご自分に近づくことを願っておられます。(ヤコブ4:8) そして、人間は増え広がって、地球全体を管理することが人間に与えられた大切な仕事です。しかし、現実は神のご意志から人間は遠ざかってしまいました。その理由も聖書に書かれています。ですから、神様の当初の目的に人間を戻すこと、そしてそうすることによってご自分のお名前を神聖なものとすることが神のご意志です。(マタイ6:9,10) それは人間の努力だけでは達成できません。それで、人間を救い、全体を元に戻すために、エホバ神はご自分の初子イエス・キリストをこの地上に遣わされたのです。そのプロセスを聖書は明らかにしているのです。

神のご意志を知ることはなぜ重要なのか

神の当初の目的、人間に与えられた大切な仕事、これらを理解したうえで聖書を読むなら、全体を元通りにしようという神のご意志がよくわかるでしょう。そこが分かれば、神のご意志を受け入れるかを決めることができます。それを受け入れるかどうかは、わたしたち各人に委ねられています

④聖書の預言に注意を向ける

聖書には数多くの預言が含まれています。すでに多くの預言が成就しました。たとえば、イスラエル人がバビロンに捕囚にされ、70年後に解放されること(エレミヤ29:10)、イエス・キリストの誕生・死に関すること(ミカ5:2)などです。これまでに成就してきた預言だけでなく、今成就している
預言もあります。マタイ24,25章や啓示の書に書かれています。預言には象徴的な表現も多く含まれています。しかし、憶測するのではなく、文脈に沿って考えるようにするなら正しい理解に近づきます

預言の言葉に注意を払うべきなのはなぜか

預言は神のご意志と教えの表明だからです。つまり、それに基づいて行動することが求められています。エホバは多くの人が聖書の預言を理解して、救いに至ることを望んでおられます。-テモテ第一2:4

あなたはどうしますか

聖書を正しく理解するようになると、それに基づいて行動するかしないかを決めなければなりません。エホバ神は人間を理知ある生き物として造られました。ですから、人が神に従うかどうかを強制されたりはしません。わたしたちは自分の意志で生き方を決めることが出来ます。
聖書を正しく理解する4つのポイントをまとめると、
①聖書はだれの言葉か エホバ神の言葉です。
②エホバ神とイエス・キリストの関係 エホバはすべての創造者であられ、イエス・キリストは初子です。
③神のご意志は何か 人間を初めの状態に戻すこと、そしてご自分のお名前を神聖なものとすることです。
④聖書の預言に注意を向ける 特に、これから成就する預言を理解し行動するなら、救いに至ります。

では、あなたはどうしますか? 聖書を理解するための手引き書を読みながら、聖書を実際に読むことをおすすめします。JW.ORGには聖書を正しく理解するための多くのツールが用意されています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?