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【石日旗大会】石巻小 6年ぶり9度目V

石日旗少年野球大会閉幕
決勝初進出の赤井下す

 第63回石日旗争奪少年野球大会(石巻日日新聞社主催)は28日、石巻市民球場で石巻小レッドベンチャーズと赤井ビクトリーによるナイターでの決勝戦を行った。試合は初回に3点を先制した石巻小に流れがあり、3投手の継投で強力な赤井打線を抑えた。終盤にも追加点を挙げた石巻小が7―1で勝利し、6年ぶり9度目の優勝を手にした。閉会式では栄光の「石日旗」が贈られ、上位成績を収めた各チームへの表彰も行われた。

決勝戦結果

 大会は6月15日に東松島市鷹来の森運動公園で開幕し、圏域の20チームが出場。トーナメントを勝ち上がった石巻小と赤井の頂上決戦は石巻市民球場を舞台に行われた。

 試合は石巻小が初回から安打をつないで3点先制。小川、阿部禄、高橋の継投で抑えながら、機動力を生かした攻撃を見せ、三、四回にも追加点挙げた。赤井も二回裏に1死満塁の好機を作るが、石巻小の好守にはばまれ、押し出しで1点を返すにとどまった。投打でかみ合った石巻小に軍配が上がり、初優勝を逃した赤井は涙をのんだ。

 試合後の閉会式には両チームのほか、3位の蛇田イーグルス、ダンデライオンソウルの代表選手、石巻野球協会、社会を明るくする運動石巻市推進委員会、石巻地区保護司会役員らが出席。優勝した石巻小に深紅の優勝旗や石巻日日新聞社杯が贈られた。

6年ぶりの優勝を手にした石巻小レッドベンチャーズ
準優勝した赤井ビクトリー

 両チームの登録選手に金メダル、銀メダルが首から下げられ、石巻小には神奈川県厚木市での交流大会参加資格証も手渡された。3位の蛇田、ダンデも賞状を受け取った。また社会を明るくする運動石巻市推進委員会からは副賞のボールが4チームに贈られた。

 石巻日日新聞社の外処健一常務取締役は「石巻小は鮮やかな先制、赤井は最後まで諦めないプレーが光った。3位の蛇田、ダンデも気迫あふれる試合を繰り広げた。夏に向けてまだたくさんの大会が控えているが、心を一つに上を目指してほしい。優勝した石巻小は9月に厚木市での戦いも待っている。過去2回はいずれも1勝2敗と負け越しているので、今年こそは勝ち越しを狙ってほしい」と話していた。

 大会を振り返っての講評で石巻野球協会の森山行輝会長は「素晴らしい決勝戦。優勝した石巻小も準優勝した赤井も実力差はほとんどなく、ほんのちょっとしたプレーの違いが勝敗を分けた。〝石巻の甲子園〟と呼ばれる石日旗大会からは高校や社会人、プロで活躍する選手も多数輩出している。この経験と思い出を胸に、今後も力強く人生を歩んでいってほしい」と選手たちを激励した。

 閉会式の後、選手らはナイター照明のまばゆい光を浴びつつ、優勝旗や杯を手にグラウンドを一周。スタンド席の保護者や観客も手拍子でたたえた。チーム名が刻まれたバックスクリーンを背景に記念撮影も行い、喜びを分かち合った。

先制と堅守で流れつかむ

石日旗決勝 石巻小が優勝

第63回石日旗争奪少年野球大会の試合全結果

 これまで8度の優勝回数を誇る石巻小レッドベンチャーズと、初の決勝進出で初優勝のタイトルを狙う赤井ビクトリーによる頂上決戦。初回の先制点で流れをつかんだ石巻小が試合を優位に進め、終盤もダメ押しの追加点で突き放した。攻撃力に定評のある赤井も負けじと、何度も得点圏に走者を進めたが、石巻小の堅守にはばまれた。

優勝に喜びを爆発させる石巻小メンバー

 石巻小は初回、無死二塁から2番熱海の適時打で1点先制。さらに2死三塁で5番阿部禄が中前打で1点追加した。阿部禄は盗塁で三塁まで進み、6番芳賀の適時打で生還。石巻小は3点先制し、主導権を握った。

赤井・果敢な攻めも本塁遠く

 赤井は二回、6番佐々木泰や8番井上景の安打で一死満塁の好機を作り、続く9番佐々木惺も左中間に安打性の打球を放ったが、石巻小の左翼手小野寺がこれをギリギリで捕球する好プレー。流れを絶たれた赤井は、この回、押し出しで1点を返すにとどまった。三回にさらに1点を奪われた赤井はこの回、無死一、二塁と好機を作り5番本田に回したが、ここでも石巻小の好守が光り、併殺打に倒れた。

決勝点となる適時打を放った石巻小の阿部禄

 守備から流れをつかんだ石巻小は四回にも8番阿部結のスクイズなどで3点を追加。投手陣は先発小川、中継ぎ阿部禄とつなぎ、最終回は高橋が主軸を三振で仕留めて終了。マウンドで「よっしゃー」と雄たけびを上げる高橋のもとに選手が駆け寄り、喜びを爆発させた。何度も好機を作るも本塁が遠かった赤井のナインは肩を落としてベンチに戻り、悔し涙を流した。

 石巻小の熱海賢史監督(39)は「高い打撃力を誇る赤井に対し、ここまでの試合ができると思わなかった。感謝の気持ちと『打ち負けない』という気持ちでつかんだ優勝」とたたえた。【山口紘史】


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