見出し画像

金華山とエネルギーの旅

地域知り自然に親しむ

 「もっと知りたい地域のこと 金華山とエネルギーの旅2024夏」が15日、石巻市と女川町で行われた。東奥三大霊場で知られる金華山、暮らしに欠かせないエネルギー。地域を巡り、地域を知るバスツアーに親子10組21人が参加し、後世に残す雄大な自然を目に焼き付け、節電を意識した上手な資源の活用を考えた。

 イベントは石巻日日新聞社主催、東北電力㈱宮城支店協賛、一般社団法人こどもみらい研究所協力。公募、抽選で選ばれた石巻地方の親子と、ツアーの様子を記事にする「こどもみらい通信社」の子ども記者2人が参加した。

 貸し切りバスは牡鹿半島に向け、石巻駅前を出発。御番所公園=石巻市鮎川浜=に着くまでの車中は、石巻日日新聞社の記者がクジラの名称由来、田代島の猫の数など産業や離島に関する易しいクイズで盛り上げた。

金華山を往復する船上ではウミネコにエサやりを楽しめた
黄金山神社でシカにエサをあげた

 公園の展望台からパノラマの眺望を楽しんだ後、定期船で金華山に移動。信仰の島であり、「神の使い」として大切に保護されているシカと出合いつつ、黄金山神社周辺をのんびりと散策した。

電気の安全、安定供給学ぶ

 鮎川浜に戻り、船着き場の前にあるホエールタウンおしか内で昼食を取り、女川原子力PRセンターでは手動の発電機を回して電気の仕組みを学んだ。女川原子力発電所では海抜29㍍、全長800㍍の防潮堤などを見学。「発電所の広さは石巻市民球場の87個分、原子炉を冷やす淡水貯水槽の水の量は学校プール(25㍍)で20杯分」と分かりやすく説明した。

ホエールタウンおしかでは、かつての捕鯨船や捕鯨砲を間近で見ることができた
手回し発電機を体験する子どもたち

 最後は高政女川本店万石の里を訪ねて手焼きかまぼこを体験。「宮城の名産である笹かまぼこは明治35年ごろに誕生したとされ、当時はヒラメの大漁が続いており、保存、運搬技術が乏しかったことから、ぜいたくにヒラメを使って笹の形に整えたのが始まり」などと教わりながら理解を深めていた。

 ツアーに参加した千葉和花さん(鳴瀬桜華小5年)は「金華山に行ったのは初めて。神社までの長い坂が大変だったが、いい経験になった。発電所の見学は節電を考える機会になり、私もできることから始めたい」と話していた。

 石巻市鹿又の村上大介さん(40)は「私も息子も初めての金華山であり、息子はシカにエサをあげるのを楽しんでいた。道路も整備され、鮎川浜に来やすくなった。機会があればまた参加したい」と満足していた。
【外処健一】

最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。