憧れの「書店員」体験
未来屋石巻店で売り場作り
イオンモール石巻内の未来屋書店石巻店(尾張早矢香店長)で12日、「こども書店員体験」があった。小学生4人が参加し、児童書コーナーの特設売り場作りやポップ(商品説明)制作、店内アナウンスなどを体験。憧れの書店員になりきり、販売促進に汗を流した。
㈱未来屋書店は昨年、全国の児童に「いま1番好きな本」を投票してもらい、ランキングで結果を発表する「小学生がえらぶ〝こどもの本〟総選挙」(同選挙事務局主催)を全店で開催。書店員体験はその特典で、600を超える応募から約80人が当選。東北地方では唯一、石巻店が実施店となり、石巻市、名取市、大崎市から4人が参加した。
子どもたちへの任務は「総選挙で上位に入った本をPRする売り場を作る」こと。店員と同じエプロンを身に付けた児童たちは売り場で本を並べた後、本の魅力を客に伝えるためのポップを作った。
画家になるのが夢という大倉光一朗さん(名取市立不二が丘小4年)はイラストを交えたポップを制作。「滅多にできない体験なので、すごく楽しい」とペンを走らせ、「書店員が憧れ」という畠山稟さん(大崎市立古川第一小3年)は、本の内容を端的に伝える文章作りに頭をひねった。
児童4人でポップ制作も
独自性に富んだポップを飾った児童たちは無線機を使って「業務連絡、売り場完成しました」と報告。客を呼び込むための店内放送にも挑んだ。
山内江太郎さん(石巻市立中津山第一小5年)は「学校で図書委員をしている。この体験を生かし、学校の図書室も良い感じのレイアウトにしたい」と意欲。弟の紳次郎さん(同2年)は「本がもっと好きになった」と話していた。
尾張店長は「子どもたちの『本が好き』『皆に伝えたい』という気持ちが伝わる」と太鼓判。「今後も子どもの『知』の入り口となる店作りで寄り添っていく」と語っていた。
子どもたちが制作したポップは石巻店のほか、名取店、古川店、新利府北館店にも飾られる予定。【山口紘史】