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ミニサッカー大会副賞はマグロ丼 まちおこし 女川町議が企画

「楽しい」は人呼び込む要素

優勝チームに「まぐろ屋明神丸」=シーパルピア女川内=のマグロ丼が振る舞われる副賞が付いたミニサッカー大会が18日、女川町総合運動公園で開かれた。「サッカーを通じて女川の魅力に触れてほしい」という主催者の思いが形になった企画で、石巻地方や仙台圏から小学2年以下計8チームが参戦。優勝したFCセレスタ=仙台市泉区=は新鮮なマグロ丼を頬張り、思い出を刻んでいた。

優勝副賞のまぐろ屋 明神丸の「まぐろ三色丼」引換券

サッカーと飲食店つなぐ

女川町にはスタジアムや野球場など大規模なスポーツ大会を催せる環境があり、駅前商業エリアでは新鮮な海の幸を味わえる飲食店が点在。この2つをつないで「新たな人の流れを作れないか」と考えたのが町議で、かつてコバルトーレ女川の選手として活躍した隅田翔さん(39)。試合の機会が少ない低学年に目を向け、サッカーと食で女川の印象を高める企画を立ち上げた。

低学年主役の大会は少なく、貴重な成果発表の場

主催は隅田さんを中心としたONAGAWAミニサッカー大会実行委。今年4月に小学3年生以下の第1回大会を催し、優勝チームに駅前のイタリア料理店「イル・ガッビアーノ」のピザを贈ったところ選手や保護者から好評だった。遊び心のある企画は飲食店の関心も引き上げ、多くの協力が生まれたことで第2回大会を開いた。

副賞は、優勝チームの選手全員にまぐろ屋明神丸の「まぐろ三色丼(上)」。参加選手全員に相喜フルーツの「パインアイス」をそろえた。試合は2組に分かれた予選リーグ、各組1位同士の決勝で優勝を争った。

大会参加の子どもたちは相喜フルーツのパインアイスを味わった

低学年が主役の大会は多くなく、保護者にとっても我が子の成長が見られる貴重な機会。FC CLARO=石巻市=の佐藤那惟君(6)の母・明日香さん(32)は「低学年同士の大会は、子どもはもちろん保護者もうれしい。息子はパインアイスで頭がいっぱいのようだけど」と笑った。

コバルトーレ女川・石巻ジュニアの大和田蒼士君(7)の母・菜々香さん(33)は「息子は大会が楽しみでなかなか寝付けなかった様子。当日の作戦をノートに書いていた。大会は子どもにとって大切な場なんですよね」と話していた。

優勝したFCセレスタ

決勝戦はプログレッソI―SKY SC=石巻市=を3―2で下したFCセレスタが優勝。ご褒美のマグロ丼引換券のパネルを手にした。セレスタ主将の伊藤聖真君(7)は「試合はすごく楽しく、優勝もうれしい。マグロ丼も食べられるなんて最高」と笑顔。チームは大会後すぐに明神丸ののれんをくぐった。

優勝賞品のマグロ丼を頬張る子どもたち

 明神丸を運営する鈴幸漁業㈱の鈴木悠太社長(43)は、子どもたちのうれしそうな表情を眺めながら「女川の魅力を地域外の人に知ってもらう契機になる素晴らしい企画。今後も協力したい」と話していた。

 隅田さんは「子どもの『楽しい』は人を呼び込む重要な要素。保護者も1カ所でも女川の店を知れば、駅前に足を運ぶきっかけになる。それには継続が大事。店の協力を得ながら定期的に開きたい」と望んでいた。
【山口紘史】

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