東日本大震災から12年 言葉をつなぎ 命をつなぐ
■難しさ増す震災伝承 東日本大震災の発生から11日で丸12年を迎えた。仏教では十三回忌となり、人々は特別な思いで故人に心を寄せた。あの日、突然訪れた別れ。残された人たちは心の行き場に迷い続けた。大切な人の死を受け入れることができず、あいまいな喪失を抱え続けたまま年月が流れた。
震災を乗り越えて商いを始めてもコロナ禍で苦境に立たされ、泣く泣くのれんを下ろす店もあった。コロナは世界中に拡散し、気づけば他の諸課題は陰に隠れた。復興、再生の原動力は人だが、ウイルスはそのつながりを