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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2020年10月の記事一覧

感染対策して菓子集め 石巻ハロウィン祭り 仮装おばけも慎重行動

 近年、日本でも秋の風物詩として定着している「ハロウィン」(31日)に合わせ、石巻市の中心市街地では、この日から恒例の「石巻ハロウィン祭り」が始まった。今年は新型コロナウイルス対策としてメインのお菓子集めはあす11月1日までの2日間に定員制で実施。早くから満員で空き待ちが出るほどの人気で、かわいい悪魔やキャラクターに仮装した子どもたちが、各商店主からたくさんのお菓子をもらうたびに笑顔を輝かせていた。【近江 瞬】 子どもたちが工夫を凝らした仮装でお菓子を集めた  同まつり

得た教訓と知識を地域に 石巻市流留・千葉正一さん(71)

 元消防団員で石巻市流留の千葉正一さんは2年前に防災士の民間資格を取り、これまでに得た知識を地域に還元しようと奮闘する。東日本大震災時、団員としての使命感に駆られて身を危険にさらした経験があり、「団も自分の命を第一にし、その上での救助活動という方針に変わった。まずは自分の命は自分で守るが原則」と教訓を語る。【熊谷利勝】  大地震があった平成23年3月11日、千葉さんは、勤め先である魚町一丁目の水産会社にいた。津波に備えて他の従業員は避難したが、自身は残って社内を見回り、誰も

出産に向け上品山から黒毛和牛退牧

 石巻市三輪田の市営上品山牧場で30日、繁殖メス牛の退牧が行われた。夏季を山の上でのんびり過ごした牛たちは、それぞれの農家に戻されて出産の日を迎える。【渡邊裕紀】  同牧場は昭和47年に開設され、牛たちの避暑地として利用されている。山の傾斜や広々とした空間は心身ともに牛に良い影響を与えるとされ、今年の利用は6月26日から126日間。繁殖用のメスの黒毛和種36頭が放牧されていた。  出産で途中退牧した牛を除き、この日は27頭がそれぞれの牛舎に返った。退牧式で河北総合支所の千

堤防機能持つ県道整備 防災上乗せで交通強化

石巻市魚町  石巻市は言わずと知れた水産のまち。魚市場の背後地で、水産加工所が集積する同市魚町も、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた。【山口紘史】 木の屋石巻水産の巨大タンクが横たわり、津波の威力を物語った(平成23年3月29日)  津波の威力をまざまざと伝えたのは、魚町の水産加工会社「木の屋石巻水産」が所有していた高さ11メートルの鉄製タンク。「鯨大和煮の缶詰」が描かれ、魚油の貯蔵用に使われていたが、津波によって約300メートル北の県道まで流された。被災の象徴として

空に浮かぶにっこり笑顔

パイロットの室屋さん描く 県内8カ所で曲技披露  小型機で曲技飛行する世界的なパイロットの室屋義秀さん(47)=福島県福島市=が30日、石巻地方など県内8カ所の上空を飛び、大空に笑顔のマークを描いた。【山口紘史】  コロナ禍でうつむきがちな人たちに空を見上げてもらい、気分転換をしてもらおうと室屋さんが企画。気仙沼市から始め、午後0時20分ごろには石巻地方の上空も飛んだ。  室屋さん操縦の小型プロペラ機は、上空約3000mで白色スモークを出しながら、円の中に3本の曲線を描い

「石巻河南道路」具体案示す 国道108号バイパス 都市計画変更で説明会

 国道108号石巻河南道路の事業化に向けた石巻広域都市計画道路の変更案に関する説明会が27日、県石巻合同庁舎であり、国交省仙台河川国道事務所がバイパス整備の具体のルート案を示した。着工、完成時期は未定だが、来年2月を見込む県の都市計画変更の決定後、事業化が認められれば測量や設計に入っていく。【熊谷利勝】  同路線は国道108号のうち、石巻市と山形県酒田市を高規格道路で結ぶ「みちのくウエストライン構想」の起点となる石巻側約8キロのバイパス。仙台河川国道事務所は走行性や安全性、

年賀はがき 販売開始 来月には〝鬼滅〟商品も

例年より3日早く出足緩やか  令和3年用お年玉付き年賀はがきの販売が29日、全国一斉に始まった。発売日は例年の11月1日が休日に当たったことから前倒しになり、石巻地方の郵便局では開局を待つ列もなく、比較的落ち着いた出足となった。引き受けは12月15日からとなる。11月20日からは、爆発的な人気となっているTVアニメ「鬼滅の刃」をモチーフにした年賀はがきや関連商品の販売も一部郵便局で始まる。【近江 瞬】 年賀はがきの販売が全国一斉に始まった(石巻郵便局)  石巻市南中里の

旧門脇小前に伝承施設 3月開所・みらいサポート 遺構や祈念公園つなぐ

 東日本大震災の遺構として整備が進む石巻市の旧門脇小学校前に、民間の伝承交流施設「MEET(ミート)門脇」が建てられることになり、27日に現地で安全祈願祭があった。市内で震災伝承に組む公益社団法人3・11みらいサポートが建設し、発災から10年になる来年3月のオープンを予定。地域住民と来訪者の出会いの場を創出しつつ、近隣の旧門脇小や石巻南浜津波復興祈念公園をつなぐ防災学習の場としていく。【熊谷利勝】 現地でくわ入れなどの安全祈願が行われた  建物は木造2階建て延床面積約45

子ども視点でお魚レシピ 魚リンピックいしのまき 山下小の嶋村さん優勝

 石巻市は27日、児童を対象に魚食文化の普及を目指す「魚リンピックいしのまき」のレシピコンテスト最終審査会を総合福祉会館みなと荘で開いた。書面での一次審査を通過した水産物のレシピ5種類から選考され、山下小5年の嶋村柚さんが考えた「たまごソースのギンザケムニエル」が優勝した。【渡邊裕紀】  市では昭和63年から中学生を対象にした水産物の料理教室などを毎年開いている。今年は新型コロナウイルスの影響で内容を大きく変更し、水産クイズや親子で作るおさかなクッキングのレシピ募集を実施。

安心地域へ求む協力者 脳性まひのエンジニア 多目的トイレのマップサイト制作

 一般社団法人イトナブ石巻のITエンジニアとして福祉に関わるコンテンツを手掛ける菅原洋介さん(40)は、同市内の多目的トイレ情報をまとめたマップのウェブサイト制作を進めている。菅原さんは出生時に脳性まひとなり、手足と言語に障害が残る。マップ制作に向け、市内多目的トイレの写真撮影などで協力してくれる人を募りながら、誰もが安心して暮らせるまちの実現を目指している。【近江 瞬】  菅原さんは大崎市出身で七ヶ浜町在住。言語と硬直型の身体の障害があり、これまで就労支援施設も利用して

大きなお芋「どっこいしょ!」 矢本はなぶさ幼稚園 サツマイモ収穫150キロ

 東松島市の矢本はなぶさ幼稚園(山田元郎園長)の年長児67人は26日、同市赤井の畑でサツマイモの芋掘り体験に臨んだ。芋は園児たちが6月上旬に苗植えをしたもので、夏の間に大きく成長。子どもたちは友達や先生と力を合わせながら30分程度で約150キロもの芋を収穫した。同園は28日に焼き芋大会を開く。【近江 瞬】 園児がたくさんのサツマイモを収穫した  芋掘りは同園の恒例行事で、子どもたちに食べ物の大切さを感じてもらう機会として実施。畑は同市赤井の農業、齋藤英彦さん(57)から

内海橋供用で変化再び にぎわいと交流の拠点

石巻市中央 橋通り  石巻市中央を東西に通る橋通りには、旧北上川を逆流した津波が押し寄せ、自動車や岸壁に係留されていたボートが流れ込んだ。それらの衝突で一部の建物が倒壊し、波の引いた後は散乱したがれきとともに交通網を一時寸断した。【近江 瞬】 打ち上げられたボートが道を寸断した(平成23年3月15日)  橋通りはまちの中心部と中瀬をつなぐ内海橋に通じる重要な通り。かつては商店が軒を連ね、中でも中華料理店「中華楼本店」のラーメンには多くのファンがいた。店は被災でのれんを畳

石巻が育てた天才彫刻家たち 第2部 昭和7年6月 高橋三郎翁像が完成

 私の目の前に昭和7年6月3日の石巻日日新聞「高橋翁銅像除幕式」という見出しの切り抜きがあります。髙橋三郎は鹿又村の素封家で、女子教育の重要性を考えた人物です。大正14年に鹿又小学校の一部を使用し開校した鹿又実科高等女学校(後の河南高校、現石巻北高校)の建設費を寄附しました。  記事には「桃生郡鹿又村教育功労者高橋三郎翁の銅像は、その後引き続き小室達氏が高橋翁の人格に敬虔な感激の念を打込んで熱心彫刻中のところこのほど原型完成したが、その刀根の冴え素晴らしく生ける高橋翁に接す

石巻市で70代2人感染 県内過去最多20人確認

 県と仙台市は23日に計20人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。内訳は仙台市16人、石巻市2人、名取市1人、大和町1人で、1日の感染者数では過去最多となった。  石巻市は、いずれも70代の女性無職と男性アルバイト。女性は22日に県内で発生した感染者の濃厚接触者で23日に陽性が判明。男性はこの女性の濃厚接触者で、同日に陽性が分かった。  石巻市の累計感染者は11人となり、このうち8人は10月に確認された。市は25日に緊急の対策本部会議を開き、感染拡大防止を継続するよ