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アルモンデごはん 原点が向こうからやってきた

毎日毎日ごはんをつくって食べてます。似たようで違う日々の新たなレシピたち。写真を撮りレシピを書き残すのが料理家だろうに、洗い物をしながら「今日も忘れちゃった…」とため息をつくことも多いのです。どうやら私は記録を残すということに、興味がないみたい。覚えていることが大切なことで、覚えていないことはきっと忘れても良かったこと。あまりに刹那的で、そんな自分に呆れたりもするけれど、後悔することも少ない。ストレスなく生きていくため、残さない癖を身に付けたのかもしれません。


<5月27日>

トマトとひじきの組合せ大好き


保育園で調理の日。メニューは豚肉とごぼうの時雨煮、オクラ納豆和え、焼麩のすまし汁。おやつは芋チーズもち。
大量の下拵えは深呼吸からスタートです。包丁を私の手の一部だと意識しながら、野菜に直接触れているかの如く切る。私も野菜もお互いストレスなくいるために、力技はダメ絶対なんです。
離乳食前期、中期、後期。1歳児だけど噛む力のない子たちへの刻み食、アレルギー対応の置き換えメニュー等々。ただ大量につくるだけでは済まないのが保育園。でも楽しいの。子供たちは未来そのものだから、その子たちを育てる食が健やかで豊かで楽しいものであってほしい。長年の想いが無意識にこの仕事を選んでくれたみたいです。



<5月28日> 

キラキラ茄子

明日からアシスタントさせていただく撮影の買い出しのお供。3日分の撮影の食材料は半端ないです。料理家さんの仕事は体力勝負。体も五感もフルに使って…全身全霊で作品をつくるアーティストです。アシスタントの私がやれることは、料理家さんがスムーズにストレスなく動けるよう、先回りして準備し続けることだけ。何年やっても完璧にできないけれど、何年やっても楽しい大好きな仕事です。明日からの撮影が楽しみ。
買い出しを終えた後は、友人と久しぶりのご飯。私は彼女を現代のナイチンゲールと呼んでいます。重度の精神障害を持つ方の訪問看護が彼女の仕事。生と死の境界線を綱渡りする方達に寄り添い続けることが、彼女の天から与えられた使命なのだとしたら、神の的確な人選に拍手を送るしかありません。私の使命はなんだろう。


<5月29日> 

原点

撮影は初日から予定を遥かに超える品数を達成して終了。プロの集中力は本当にすごい。すごい。側で仕事ができるのは光栄なことです。
今回の撮影中、不思議なシンクロがありました。カメラマンさんが撮影現場に持参した本が、私の大切にしているナイロン表紙三部作だったのです。(私が勝手にそう呼んでいるだけ)高山なおみさんが料理を、高橋みどりさんがスタイリングをするそれらの作品は、私の宝物。日常の料理や食卓の在り方に向き合うきっかけとなった、大切な本です。
しかも昨日、「高山さんの本を開いて原点に向き合う」ってジャーナルに書き込みをしていたのだからびっくりです。思考も行動も迷走している私を見かねて、原点自らやってきてくれたみたい。



<5月30日> 

朝からカレー

撮影2日目。カメラマンさんやスタイリストさん、編集者さんたちの息もぴったりで、順調すぎるスピードで進んでいます。アシスタントという黒子の立場ですが、私までも撮影ハイになってしまい、帰宅しても休む間もなくあれやこれやはじめてしまう…。野菜室の整理したり、ストックの確認をしたり、今やらなくてもいいのにね。台所から離れがたくて困ってしまいます。


<5月31日> 

ジャーナル

撮影3日目。予定より早めに進んでいるので、今日のスタートはのんびり。とはいえ起きる時間は同じなので、今朝はいつもより念入りにトイレ掃除をしてみました。すっきり。朝起きて最初にジャーナルを書くようになってから習慣化した、朝の10分ヨガと朝の掃除。清々しい朝の日課。予定をやり終えて「✖️」をつけるときの小さな達成感は、自分へのご褒美です。スケジュールだけでなく、こんがらがった思考や自己処理したい感情も全て書くことで整理される、ジャーナル生活おすすめです。


<6月1日> 

サワークリーム推し

食べ物の記録と道端の花の記録。そして推し。iPhoneに保存されている画像を誰かがみたら、私の偏愛はすぐにバレちゃう。
年代別の画像検索をして気づくのは、毎年同じ時期に同じようなものを食べていること。身体が求めるものに応えていると必然的にそうなってしまうのかもしれません。
ジメジメした季節はサワークリーム。チーズはちょっと重たいなって時期に、私が欲する乳製品です。去年の今頃も、サワークリームと青ネギでソースを作っていました。サワークリーム、塩、レモン果汁、小ネギの刻んだものを混ぜるだけでできちゃう簡単ソースは、私の大好物です。


<6月2日>

フレッシュなニンニク

ナイチンゲールの畑で育ったニンニク。ご利益しかない。フレッシュな状態でもらったので、我が家のベランダで日向ぼっこさせています。
当たり前すぎて忘れてしまうけれど、毎日食べているものは、誰かが育ててくれたもの。大地が育ててくれたもの。食材そのものの形から遠く離れてしまっても、最初は小さな種だったんですよね。こうして友人や顔みしりの畑で育った野菜をいただくのが、それを思い出すきっかけになっています。きっかけをありがとう。美味しいをありがとう。

6月8日(土)に開催するアルモンデ料理教室のテーマは、乾物カレー。
乾物+スパイス+季節の野菜を組合せた、シンプルなカレーをつくってみませんか?おうちにアルモンデ、思い立ったら即カレー。そんな基本のスパイスカレーの作り方をお伝えします。組み合わせは無限!
乾物カレーの日に賛同し、参加費の一部は砂漠化が進む内モンゴルの緑化活動に寄付します。ぜひご参加くださいね。


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