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アルモンデごはん 季節の中に生きる

野菜料理が好きなのは、私も季節と共に在るのだと感じられるから。私の中の植物性が季節の野菜に呼応するみたい。暑い夏に生のきゅうりを齧った時の爽快感、冬に煮込んだ大根を口にした時の安堵感。今の私に馴染む食べものは、その季節その時期にちゃんと存在しているんですよね。すごい。いつでも適温に過ごせて、いつでもきゅうりと大根を買うことができる時代。それでも私はやっぱり季節の中で生きているんだな。生かされているんだな。


<6月10日>

美しい緑

以前は青汁の原料として苦いというイメージが強かったケール。最近出回っているものは苦味も少なくて、サラダにすると最高です。先日農家さんから届いたおまかせセットの中にも、ふわふわなケールがどっさり入っていました。ケールを生で美味しく食べるにはリンスが大切だよ、と以前師匠に教わってからというもの、【塩揉み+水洗い+水切り=リンスする】という下拵えを欠かさずしています。葉が柔らかくなり、エグみも和らいでよりケール本来の味を感じられるみたい。
この日はリンスしたケールに、塩とレモン果汁とちょっぴりカレー粉を和えてシンプルに。オイルなしのサラダは、葉の食感をそのまんま楽しめるのが好き。


<6月11日> 

ズッキーニの主張

ズッキーニって不思議な野菜だなぁと思うんです。すごく瑞々しいわけじゃなく、硬いわけでもなく、香りが強いわけでもない。個性が強い野菜じゃないのに、どんな調理をしても煮崩れることなく、他の味と同化することなく、ちゃんと自己主張するんです。静かに。
そんなズッキーニ、私は生で食べるのが大好きです。よく作るのはナムルと梅酢漬け。この日は梅酢漬けしたズッキーニを海苔と和えてみました。梅酢と夏野菜との相性は抜群で、きゅうりやなすを漬けることも多いのですが、ズッキーニはちょっと別物なのです。きゅうりやナスは梅酢の味がしっかり染み込むのに対して、ズッキーニはあくまでも梅酢風味の域を出ない。静かなる自己主張。そういうとこが好き。


<6月12日> 

お祝いと言えば

アルモンデごはんは日々のごはんについて書く場所なので、あまり多くは語りませんが、この日は私の推しにとってとても大切な日でした。私も一緒に祝いたい。朝からささげを煮て、もち米を浸して、お赤飯を蒸しました。自己満足の極みですが、大満足です。
小さい頃から数年前まで、ささげを全部取り除いて食べていた赤飯。今ではささげも大好きになり、定期的に作るようになりました。圧力鍋も土鍋もいいけれど、やっぱり蒸した赤飯が一番好き。蒸篭を開けた瞬間に立ち上る湯気と香りに包まれると、なんとも幸せな気持ちになるんです。推しのおかげで今日もたくさん幸せをいただきました。死語かもしれませんが、本当に推しは尊い。


<6月13日> 

なんちゃってムルフェ

引き続き推し活の日。ファン仲間が我が家に遊びにくるので、推しの大好物でおもてなしすると決めていました。それは韓国料理の「ムルフェ」。ムル=水、フェ=刺身という名前通り、コチュジャンベースの甘酸っぱいスープに、白身魚や貝お刺身と、野菜、薬味をたっぷり入れて食べます。氷を入れて冷たく食べる、韓国では夏の定番料理なのだそう。本物を食べたことがないので、ネットで調べたレシピと我が家にアルモンデ作ったなんちゃってムルフェですが、友人に大層褒められてホッと一安心。
ムルフェを食べ終えた後は、友人が持ってきてくれたケーキを食べながら、オンラインイベントを観て大騒ぎな夜。最高!人生で初めて推しという存在ができて3年目の夏です。


<6月14日> 

白和えの自由さよ

私本当に白和えが好きみたい。先週のアルモンデごはんも白和えが登場していますが、この日の白和えはまた別バージョン。薄切りにしたなすを味噌と味醂で甘辛く味付けしたなす味噌と、ペーパーで包んで水気を切っておいた豆腐を崩しながら和えただけ。なす味噌自体はごはんの進む濃い味おかずですが、豆腐と出会って優しい和えものになりました。
豆腐に味をつけなくても、ちょっとつけても、しっかりつけても、豆腐で和えたら全部白和え。そんな白和えの自由さが好きです。どんな具材も受け止めてくれる懐の深さも大好きです。


<6月15日> 

夏の定番混ぜご飯

仕事で余った茹でとうもろこしをいただいたので、今年初の梅とうもろこしご飯。我が家の夏の混ぜご飯といえばこれ、と言っても過言ではない大好物です。とうもろこしの実を削ぐ際に、芯ぎりぎりのところに包丁を入れて、出来るだけ粒の塊をつくるのが私の小さなこだわり。梅ご飯のとこ、梅とうもろこしご飯のとこ、とうもろこしとご飯のバランスが良いとこ、とうもろこしとちょっとご飯のとこ。ひとくちずつ違う味わいを楽しみたい。私は我儘なのでふ。そんなわがままな自分の願いを叶えられるのは私だけ。食べたいものをつくる、それは自分で自分を満たす術。その術を身につけているので、私はいつでも自分を最大限喜ばせることができる!これ、自慢かも。


<6月16日>

一皿完結

チャプチェ。日本のスタンダードな緑豆春雨ではなく、韓国のタンミョン(さつまいも春雨)でつくるのが好き。タンミョンはもちもちして、それ自体ほんのり甘く食べ応えがあって、緑豆春雨より主食って感じが強いのです。
一枚だけ残ってた豚ロースト、にんじんの端っこ、ピーマン1個、玉ねぎ1/8で作った、アルモンデチャプチェ。残り物の集合体!味付けは、コチュジャンと醤油と味醂で甘辛に。
昔々韓国の方にチャプチェを習った際、春雨と野菜は必ずバラバラに炒めて最後に和えること!と教わって以来、それを忠実に守っています。だからかな。今日も美味しくできました。


「食べるの始末」というオンラインでのパーソナル料理教室をしています。“1ヶ月間に3回のオンラインレッスン”+“1ヶ月間LINEでのごはん作りサポート”。
私を利用して料理の楽しさを掴んでください!おうちにアルモンデ、自由に自分が食べたいものを作れるようになれます。
何をするのか想像もつかない、興味はあるけど詳しく説明してほしいという方に向けて、体験レッスンをご用意しています。
私の悩みは「食べるの始末」で解決できるの?どこまでやってもらえるの?どんな疑問も承ります。体験レッスンでいいなと感じていただけたら、1ヶ月のクラスにお申し込み下さい。「食べるの始末」はこんな料理ができたらいいなを叶えるクラスです。


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