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短歌研究2021.10 短歌研究詠草 島田修造選 佳作一首掲載と筆名の由来

 こんにちは。随分と涼しくなりました。秋のなかに夏が時々、秋が帰ってくるような日々ですね。お変わりなくお過ごしでしょうか?

短歌研究2021.10号にて短歌研究詠草島田修造選佳作で一首掲載されました。


梅雨晴れたプランターには一夜茸ここにも潜む沈黙の菌/ひびの祈り


 今回は7月に父がコロナではない肺炎にかかり大変なことがあったのですが、コロナや癌など大きなものでなくても「死」はいつもどこか隣り合わせにいて非常に背筋が凍りました。そんなことを詠みたかったのですが詠みきれず。島田修三先生が選後感想に、新型コロナウィルスの歌が多かったことと、個の狭い視点にとどまらぬものに佳作があると書かれていらっしゃいました。応募した5作を読み返したところ、個人の体験から個の狭い視点にとどまった短歌を作ってしまったと思いました。5回短歌研究詠草に応募しましたが、2回は準特選、3回は佳作一首の掲載でした。3回の佳作一首は家族のこと詠んだのですが技量に加え個人の体験から個の狭い視点にとどまった短歌である共通点に気づきました。この気づきを短歌を作るにあたって、改善できたらと思います。

 8月はオンライン短歌市に参加のためバタバタして9月1日の詠草に応募に間に合いませんでした。年内は、これが最後だったので来年は毎月応募を目指したいです。

 そういえば、Twitterで筆名のエピソードがハッシュタグで賑わっていたことがありまして、自分はこういうものに参加するのが苦手なのでここに残しておきます。2020年の5月の闘病中に〝あの風〟プロジェクトに参加したことで短歌と出逢いました。26人が参加したこのプロジェクトもクラウドファンディングで多くの方のご支援を経て左右社さんから「黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える」が発売されました。この本に掲載するにあたり、名前をどうしようかと悩みました。最初はひいおじいさんが俳句と短歌をしていたので、その筆名をいただいた名にしていました。しかし、亡くなった人の名を引っ張り出すと成仏できないのでは?と思いやめました。当時、闘病アカウント名をひびの祈りにしていました。自分を含め生きたい人が生きれますようにという祈りを込めてアカウント名にしました。その名前をそのまま筆名にしました。今は闘病をしていないのでアカウントも卒業しありません。ひびの祈りの筆名でいる時は自分よりも清らかな場にいられる気がします。ひびの祈りさんに見守られながら短歌を作っている感じです。本名だと多分、短歌は作れない(短歌に限らず表現そのものが本名だと心理的にできない)ので匿名性で表現ができる時代というのは有難いです。家族や友達が祈ってくださったことを忘れないように、ひびの祈りという筆名を大切にしていきたいと思います。

短歌をはじめてみたら何だか楽しかったのと、Twitterをフォローしてくださる方がいらっしゃったり、名のない私の歌集ZINEを購入してくださる方がいらっしゃったり、せかいがとても広がったので、生きているうちは短歌をコツコツ作っていきたいです。(全然作れないときもありますが……)


 それでは。また。



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