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はじめての在宅勤務日誌

3月30日(月)、人生ではじめて在宅勤務を経験した。

前置き

不動産会社でビル賃貸営業や運営管理を担当しています。(主にオフィス)
3月25日(水)にあった小池都知事の会見を受けて、会社はてんやわんや。翌日には「原則在宅勤務」のお触れが出たものの、その時点では9割が出社している状況。
とはいえ、在宅勤務ができるツールは昨年12月から順次揃えていたので、少しずつ在宅へシフトしていってます。(今思うの奇跡的なタイミング)

日誌

・3月29日(日)午後10時
在宅勤務への準備は前日からはじまる。風呂上がりに「そういえばこの部屋のどこで働くんだ?」とふと思い、掃除をはじめることに。

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こんな机が、

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こうなった。(写っているのは社用PC)
これで、在宅勤務への準備は整った!

・3月30日(月)午前7時30分
いつも通りの時間に起床。いつも通り支度を進める。
今日はスーツを着る必要はないよなぁと考える。とはいえパジャマで仕事をするのは気が引けるので、休日と同じような服を着る。黒いズボンにパーカー。なんかベンチャー企業っぽいね。
朝ごはんは食べなかった。前日に晩ごはんを食べすぎた。

・午前8時
いつもなら自宅を出る時間。普段は、会社まで30分歩いて通っている。
この30分が結構大切だったのかもと思った。案外こういう時にアイデアが浮かんでいる。
最近は、出社後にウォーターサーバーで白湯を飲むことが習慣になっていたのを思い出す。時間があったので、電気ケトルでお湯を沸かして白湯を飲んだ。はじめて自宅で白湯を飲んだかも。白湯はおいしい。

・午前8時30分
定時より少し早いがパソコンを起動する。
先週送っていたメールがちらほら返ってきていたので返信をする。
4月から異動(出向)をするので挨拶メールを送っていた。思ったよりいろんな人から「お世話になりました!」と返信があり社交辞令と分かりながら嬉しい気持ちになる。
会社のサーバーにアクセスしつつ問い合わせメールにも返信をする。案外、仕事がはかどる。自宅だから落ち着くしね。

・午前9時15分
ものは試しだと思い、急ぎではない経理処理を行う。経理システムにアクセスし、マネージャーへ承認依頼を飛ばす。
すぐに「承認したよ」と返信がくる。マネージャーも在宅勤務中らしい。
いつもは判子を押して書類を用意して…と時間をかけていた作業が5分程度で済むことに感動した。でも、今までの労力はなんだったの?と少し虚しい気分になる。

・午前9時35分
他部署のHさんとKさんにチャットツール(これもつい最近導入した)で連絡を取る。すぐにHさんから電話がくる。電話の方が早いと思ったらしい。一対一ならそうかもしれない。要件自体はすぐに片付いた。
Hさんは、午前は出社で午後に在宅らしい。それって意味ある?なんて思った。Kさんも終日会社にいるらしい。

・午前10時
スマホが鳴る。志村けんさんの訃報を知らせる速報だった。単純に悲しい。今が大変な時期なのは分かっていたつもりだった。だから在宅勤務をしている。それでもどこか心苦しくて、少しばかり仕事が手につかなくなる。今は一人ひとりの自衛が必要だよなと改めて心に刻み仕事に取り掛かる。
そんな矢先、出向予定の会社からメールがくる。
『4月1日はささやかではありますが、歓迎会をやろうと思っています。予定を開けておいてください』と書いてあった。
このご時世に?このタイミングで?と不安になる。ささやかだと思うなら、落ち着いたタイミングでパーッとやろうぜと思う。また少しばかり仕事に手がつかなくなる。さっき心に刻んだことはなんだったのか。
そういえば、出向先は在宅勤務や時差出勤の話は全くしていなかった。4月からは、何ごともなかったかのように電車に揺られて会社に通うことに不安を覚える。こんなことなら、出向を断っておけば良かったかも。
「お心遣いありがとうございます。予定開けておきます。」と返信をする。これが信念のない生粋のサラリーマン。

・午前11時20分
仲良くしている後輩のKくんも、今日がはじめて在宅勤務らしい。「どう?」とチャットを飛ばす。
3秒後ぐらいに「かいてき」と返ってくる。彼はちゃんと仕事をしているのか。

・午前11時45分
早めのお昼休憩。用意していた冷凍パスタを食べようと思っていた。
ただ、27日(金)を最後に大をしていないことに気がつく。便秘。土日に一歩も動かず、冷凍食品ばかりを食べていたのが良くなかったか。
どちらにせよ今日の夕飯も用意しないといけないよなぁと思い、散歩がてら近所のスーパーまで買い出しに出かける。お昼用に野菜がたくさん摂れるスープ、チキンメンチカツ、鯖缶と買う。あとは、夕飯用に野菜や鶏肉なども買った。
商品は割と残っていて安心した。ただ、大好きな納豆が未だに売り切れで悲しい。これでは、明日には家の在庫も尽きてしまう。
お昼を食べながら、鯖缶はいざという時に残しておくべきだったかと後悔する。むしろ、もっと必要な人がいたのではとすら思う。

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・午後12時45分
勤務再開。お昼前に書いていた起案書をマネージャー、部長へメールで送る。今までは紙での提出しか許されていなかったが、今回の在宅を受けての特例措置。まだ正式なルールも固まっていない。
10分程度でマネージャーから、『OKです』と返信。あとは部長の返事を待つのみ。

・午後1時
明日までに終わらせなければいけない経理処理を進める。量が多いため、同僚たちと手分けをして進めていく。終わるたびに「〇〇ビルは終わったよ!」とチャットを飛ばしながら作業を進める。
会社にいる時より、コミュニケーションが取れている。声に出すほどではないけど、チャットレベルなら言っておこうかみたいなことって結構あるのかも。

・午後1時20分
在宅勤務ならラジオを聞きながら仕事をしても怒られない…?と思い立つ。友達がTBSラジオ「たまむすび」を聞きながら仕事をするとめっちゃはかどると力説していたことを思い出す。
ちゃんと仕事をしているし良いだろうと都合よく解釈して、Radikoを起動する。「たまむすび」はちょうど良い心地よさ。今の小学生はどういう人がモテるのか?みたいな話をしていた。経理処理もはかどる気がする。

・午後2時45分
経理処理が完了。一息つく。
集中力が切れてきたので、インスタントコーヒーを準備。お湯が沸くのを待ちながら、ストレッチをする。ちょっと腰が痛い。自宅にある安物のイスに比べると会社のイスは神様みたいだなと思う。次に引っ越す時には、良いイスを買おうと決心した。

・午後3時
Kくんからチャットがくる。誰とも喋らずに仕事をするのが辛くなってきたらしい。すごく分かる。雑談がないのは寂しい。それと同時に、在宅勤務が続いたら出社が辛くなりそうとも言われる。それも分かる。一人で自由に仕事ができるのはちょっと楽。
出向先で歓迎会がある話もした。『4月以降は移されそうなので会いません』と言われる。冗談でも厳しいぜ。
Kくんが『もしかしてこのチャットも会社に監視されてる?』と不安がったところで雑談タイムは終了。

・午後3時20分
お昼に散歩をして野菜スープを飲んだ効果で、大きい方の兆し。
すぐにトイレに駆け込む。トイレが使い放題なのは良い。会社だと個室が少ない上に籠もってサボる人がいるので辛い時間を過ごすことがある。
便秘気味だったので長旅になった。その間に電話が鳴っていたらしい。
折り返すと『在宅だからサボってるのかと思った』と言われる。仕事中でもトイレは許してほしい。

・午後4時
電話が鳴る。午前中にメールを送っていた他部署のEさんだった。
メールの内容について、いくつか質問を受ける。やっぱり、会社にいる時よりコミュニケーションがとれている気がしてきた。通常時なら、ここまですぐに連絡がくることもない。

・午後4時15分
また電話が鳴る。取引先の人。担当しているビルで色々あったっぽい。(内容は書けないけど今流行りの話ではないので安心してほしい)
これは現場に行かないとどうしようもない。スーツに着替える。パソコンをリュックに閉まったところでまた電話が鳴る。さっきの電話の件は、問題なかった(勘違いだった)みたい。安堵する。
スーツに着替えたのに…と思いながら、またパーカー姿に戻る。

・午後4時30分
先ほど挙げていた起案書が部長から返ってくる。内容以前に、提出ルールに則っていないのではと指摘を受ける。まだルールが定まっていないのに則ってないとはどういうことだろうか。
細かいなぁと口に出しながら、部長のルールで再提出を行う。マネージャーから『どーでもいいルールだね。しかも部長のルールだと煩雑になっちゃうよなぁ』とチャットが入る。
ちなみに部長は会社にいるらしい。むしろ率先して在宅勤務をしてくれ。

・午後5時
引き継ぎ書の作成に勤しむ。一人で集中したい作業に在宅勤務は向いている。
マネージャーから『想像以上に会社に人がいる。みんな怖くないのかな。』とチャットが入る。
出社しないと仕事にならない人もいるけれど、やろうと思えば在宅で仕事ができる人も多い会社だと思う。それでも出社するのは、自分は大丈夫!といった考えがあるのかな。
ついでにマネージャーにも、4月1日に歓迎会がある旨を伝える。『マジっすか』と返信。それがマジだから怖いよね。

・午後6時30分
勤務終了。引き継ぎ書作りに精が出て、少し残業をしてしまった。

感想

・起案書作成や経理処理など一人で黙々行う作業はかなりはかどる。
・通勤時間が無いのは楽。退勤後、すぐに夕飯を作れる。
・好きな飲み物を飲めるのは嬉しい。
・トイレ行き放題なのも嬉しい。
・雑談がないのは悲しい。けどチャットツールをうまく使えば解消できそう。なんなら、普段よりコミュニケーションを取れそう。
・イスは少し良いのを買うべき。安いパイプイスだと腰がもたない。
・有事の際を除けば、週2回が限界。それ以上だと仕事に支障が出るし、目上の人へのちょっとした相談ができなくて難しい。
・テレビ会議ができなかったのが残念。これからは積極的にやっていきたい。


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