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映画「悪人」

原作を読んでから映画化された「悪人」を拝見しました。
今は 2023 年、原作が描かれたのが 2006 年、映画化されたのが 2010年、今から思えば、15年以上前に描かれた物語で10年以上前に映像化されたものです。

なぜ今ごろになって Note に書いているのかというと、Amazon Prime で無料視聴できるということを聞いたことがきっかけです。以前にも原作を読む前に拝見しましたが、原作を読んでもう一度映画を拝見したいと思っていましたが、きっかけがなく今頃になりました。

ちなみに画像は全く関係ない灯台を使わせていただいています。

すでにいろいろなところで書評や映画の感想が投稿されていますし、著名な方の分析なども多数あります。自分は、単に感想を残しておこうと思いこれを書きなぐっています。

人生のちょっとした順番や、少しの思いやり、他人への小さな信頼、そういったものが絶妙なタイミングで選んではいけない方に傾いた、なんとも不幸な物語ですね。人生の出来事の順番に正解はないし、信じてはいけない人を信じてしまったり、あと少し感情を抑えることができたなら、など思うところはたくさんありました。人生というか、その正解やベストな選択なんて正直誰にもわからないですし、結果を知らない限りわかり得ないでしょう。

この物語に出てくる方々は自分の知っている範囲で、自分なりに最良の選択をして、一生懸命生きていることはすごく心に響きます。その結果が世間一般から見て正解なのか、不正解なのかは、その後の登場人物の生き方次第なのだろうなと納得しないといけないですね。どんなところに落とし穴があるのか、それに気づけたタイミングはあったのか、思いふけるところはたくさんありました。

この映画を見ていて、妻夫木聡さんと深津絵里さんの演技には圧倒されます。この二人が紡ぐ、ある意味での深い愛情だったり、想いなどは、みなさんも似たような気持ちになったことはあると思います。未来が見えない中で、将来は絶望なのかもしれない中で、最悪の状況で出会っています。あの短時間で深いつながりを(本当は深くなくて、ふたりとも異性としっかり向き合って、想いを伝える経験がなかったように想います)、深いつながりと信じた、その描写は心に残ります。

10年後の二人の物語を見てみたいと思ってしまいました。きっともう一度映画を見返すか、原作を読み返すことになると思います。

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