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ポストカード、3枚ルール

プロフィールの趣味欄に必ず書く「美術館に行くこと」。
美術館に行くことは、日常の喧騒からのちょっとした逃避行のようで、私にとっての小さな旅。新しい出会いを求める中で、自分と向き合う時間にもなる。心の栄養を蓄えるための、大切な趣味の一つです。
筆のタッチから感じる情熱。陶器の曲線から感じるこだわり。原画の消し跡から感じる葛藤…
その作品を前にしてしばらく立っていると、アーティストと繋がっている気がして、ぞくっとします。その感覚がたまらなくエネルギーが湧いてくるよう。
アナウンサーとしてデビューする前日も(暑い夏の日でした)、あまりに緊張して緊張してどうしようもなくて「とりあえず美術館行こう」と思い立ち。研修終わりに一人チケットを買った日がついこの前のように思い出されます。ひんやりと洗練された館内に、静かに堂々と並べられた作品たちが、私の心を整え励ましてくれたようでした。

最近はなかなか行けていませんが、部屋を掃除していたら大量のポストカードを発見!忙しいことを理由にしてポストカードたちをほったらかしにしていました…ごめんね…

美術館に行くと一つだけ、必ずすることがあります。それは「ポストカードを3枚買う」ということです。

展示の最後、行き着く場所は大体、お土産ショップ。
沈黙の中で作品と向き合い、緊張や感動が冷めない中でたどり着くその場所は、いつもやたらと明るくて思わず大きく息をします。
そこに必ずと言っていいほど売られているポストカード

1枚でもない、10枚でもない、3枚だけと決めて選びます。
展示を見ている中で、ビビッとくる作品がありますよね。「この子だけは、私の手元に置いておきたい!」そんな心を奪われてしまった作品を、ポストカードに形を変えてうちに連れて帰ります。
ただ、ポストカードになっていない場合もある!運命を感じた作品が全部ポストカードになっている場合もある!ポストカードにして改めて見るとやっぱいいなと追加される場合もある!

それでも私が選べるのは3枚だけ。
どれを選ぶか、どれを選ばないか、3枚という制限を設けることで、それぞれの作品がより濃く心に残る気がします。究極の選択…毎回毎回、頭を抱えて3枚選抜メンバーを選んでいます。
正直選びきれなくて4枚5枚になっちゃうこともあって(海外の美術館だと特に)‥自分に甘めのマイルールです。笑

おうちに帰ったら、私だけの画集作りを。
一枚一枚ファイリングすることで展示の余韻に浸ることができます。違う企画展のはずなのに以前に買ったポストカードと被ってしまった!なんてこともあります。
最近はサボっていたこのファイリング作業、ステイホームのうちにゆっくりやらなくちゃ。

写真に収めたポストカードの中でも思い出たくさん。
ワクワクして息苦しいほどだった、パリのルーブル美術館。
なんだかずっと夢の中のようだった、ニューヨークのメトロポリタン美術館。
全てが煌びやかでオーラに満ちた、ドーハのイスラム美術館。
スタイリッシュで新しさ・サプライズに溢れた、韓国のD MUSEUM。
第一回アトロク女子旅、千葉の国立歴史民俗博物館。
母と二人旅、京都の京都国立博物館。
行き慣れたはずなのにいつも緊張してしまう、上野の国立西洋美術館。
エトセトラ、エトセトラ。

アァ、また美術館に行きたくなってきたなぁ…
ポストカード3枚ルール、よかったら試してみてくだいませ。