【絵本原作】いえでカンガルーと ねずみのデザイナー


1
カンガルーのこ カンナは
おしゃれがだいすき
「このふくかわいいなぁ こっちのかみかざりも」
ママのポケットは 
カンナのアイテムでいっぱいです

2
「カンナ そうじしなさいよ」
ママはちゅういしますが
「もっと かわいいものないかしら」
カンナは まったくききません


3
ママは とうとうカンカンです
「カンナ いいかげんにしなさいよ」
「ふんだ ママなんてしらない」
カンナはママのポケットからとびだしました。
いえでです。 
カンナのばあいはポケットでです。

4
「もっと わたしにふさわしいばしょがあるはずよ」
カンナは ほかのカンガルーのポケットに 
おじゃましましたが

5
「せまい」
しかたがないので カンガルーはやめて
ほかのばしょに いこうとすると
あめがふってきました
「まぁ たいへん」
いそいで あまやどりしようと へいのしたに 
ちいさないえを みつけました

6
「あの あまやどりさせてくださーい」
とびらをあけると
ふく アクセサリー カバンにぼうし
カンナがすきな かわいいものでいっぱいです
「まぁ かわいい」
カンナはおもわず こえをもらしました
すると へやからこえがしました
「これおかあさんが つくったのよ」

7
カンナがこえのほうをみると
ネズミが かみにかいていました
「もしかして ふくのデザインをかいてるの?」
「まぁね でもまだまだべんきょうちゅう 
おかあさんにみとめられないから」
ネズミの まわりには デザインがかいたかみのやまがありました 
「あなたのママもきびしいの? わたしもよ」
「そのなんだ どこのおかあさんも おなじだね」

8
「わたしはカンナ」
「ぼくはテンちゃん」
「ねぇ テンちゃん あなたのふくのデザインもっとかいてよ わたしに にあうふく」

テンちゃんは カンナをモデルにふくを
デザインしました
まっしろのかみに なんまいもかきます

9
「ただいま あら おともだち?」
テンちゃんのおかあさんが かえってきました
「わたし カンガルーのカンナよ ねぇテンちゃんのママァ テンちゃんにあたしのふくをデザインさせてよ」
テンちゃんのおかあさんは テンちゃんがかいたデザインを じっくりにみました
「いいわね でももうちょっとよ」
「おかあさんは きびしいなぁ」
テンちゃんは うなだれました
「カンナちゃん そろそろよるになるわ おうちのかたがしんぱいしてるんじゃないの?」

10
「わたし いえでしてきたの おかたづけしないからおこられて ママまだおこってるかな」
テンちゃんのおかあさんが カンナのめをみていいました
「おかあさんってのは いつでもこどもがたいせつなのよ たまにおこっちゃうこともあるけど きらいにはならないわ」
カンナは あんしんしました。
「わたし おうちにかえる」

11
テンちゃんの おかあさんが
にっこりしながらいいました。
「そのまえに ふたりとも へやかたづけてね」
カンナとテンちゃんは
おかたづけをきちんとしました。
「やっぱりママって かたづけしないとこわいわね」

12
かたづけがおわると 
テンちゃんのおかあさんは カンナにちいさなカバンをわたしました。
「そうじしてくれたおれいにあげるよ ポケットいっぱいのカバンよ これでおかたづけするのよ」
「かわいいカバン ありがとう」

13
カンナはテンちゃんと テンちゃんのおかあさんと
いえのちかくまでおくっててもらいました
あめはすっかりあがってました

「テンちゃん またあそびにいくね」

「もちろん かわいいデザインするから」

テンちゃんは てをふりました

14
いえにちかづくと カンナのママがそわそわしていました
「ママ ごめんなさい きちんとおかたづけします」
「まぁ かわいいカバン」

15
それからカンナのママのポケットのなかは 
きれいです
カンナのカバンのポケットしまうからです
「たいせつなものはポケットにいれないとね」
カンナがいうと ママはわらいました
「そうそう たいせつなのはポケットにいれないとね」

16
ママはポケットに はいらないなぁ

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