【絵本原作】なきごえのおしうり
1
ハリネズミは じぶんのハリをたいせつにしながら
こころやさしく いきていました
2
すると ねずみが きていいました
「ちゅーちゅー ハリネズミさんも なにかないてみたらいいよ もっとたのしくなるよ」
3
ハリネズミは じぶんに なきごえがないことに きづきました
ねずみに そうだんすると むねをはってこたえてきました
「ちゅーちゅーだよ!やってみて」
「ちゅーちゅー」
4
「うーん なんかちがうなぁ ちょっとまって ほかのみんなにもきいてみよう」
ねずみに ひっぱられて ハリネズミは ニワトリのところにいきました
5
「にわとりさん なきかたを ハリネズミさんにおしえてあげてよ」
ねずみが いいました
「こけこっこ〜 ほらいってみて」
「こけこっこー」
「なんか ちがうなぁ」
にわとりは くびをかしげて ハリネズミをひっぱりました
6
「ゾウさん なきかたを ハリネズミさんにおしえてくださいよ」
にわとりが いいました
「パォーン ほらいってみて」
「ぱぉーん」
「ちがうなぁ ちょっとハリネズミさん これから
わたしの レッスンにさんかしなさい 」
7
ハリネズミは しぶしぶ ゾウさんにつれられ
なきごえレッスンに さんかしました
「おなかから いきをだして...パォーン」
「ぱぉーん」
いろんな どうぶつたちが なきごえのレッスンをうけています
8
レッスンをおえた ハリネズミですが
あまり なきごえはでませんでした
「まぁ ながいめでみましょう あしたもくるように」
ゾウは ながいはなをまるめていいました
9
ハリネズミは いえにかえって ひとりでかんがえました
なきごえは じぶんにひつようなのだろうかと
10
ハリネズミは しばらくレッスンにでて おもいました たしかに なきごえはりっぱだけど
ほかのどうぶつは じぶんのように りっぱなハリがあるわけではないのです
11
ハリネズミは みんながいるばしょから たびだちました
なきごえは いまは いらないとおもいました
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