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なぜオバさんは怖いのか

わたしはオバさんと呼ばれる歳に近づいている。
というか、相手によってはもうオバさんだ。

これまでの社会人生活では、オバさんという存在の素晴らしさを感じてきた。

まず、彼女たちがいると職場が明るくなる。
オジさんは必要以上に喋らないし、むしろ一言も二言も足りないので、オバさんが根掘り葉掘りきいてくれたりすると助かる。
髪型を変えた人のことをスルーしたりせず、褒めてくれるのもありがたい。
みんな自動的に絡まれるので、会話が生まれる。

そして、彼女たちがいると安心感がある。
職場の給湯室をハイターで掃除してくれるし、観葉植物のメンテナンスも怠らない。
若い人はそういった事に無関心な場合が多く、「なんで職場に貢献しなきゃならないんだ」といった反発もあるので、職場が雑然としてしまう。
具合が悪くなった人がいれば、真っ先にお世話してくれるところも優しい。

みんなそうやってオバさんの恩恵を受けている。
なんでもやってくれる事に甘えている。

とはいえ若い子にとって、職場でのオバさんは怖い存在だ。それはなぜなのか。
これまで怖いと思った場面を、振り返ってみる。

その1:勢いがよすぎる
サッと席を立つとき、トイレに入ってきたとき。
あまりにも機敏な動きが怖かった。
トイレットペーパーをカラカラカラカラカラカラ!と回す音を聞いたときは、そのスピードと回転数におどろいた。どんだけ紙使うのよ。
その後の本人を見ると「やってやった!」という感じで席に着くので、一つ一つの動きをいかに速く済ませられるかチャレンジしているのかもしれない。

その2:ニオイに過敏すぎる
これは自分も歳をとってみないと分からないが、ニオイに過敏な人が多い。
とくにタバコには厳しい。隣にタバコ臭い人がきた瞬間に、鼻と口を手でおさえて席を立つ。
芳香剤がきつい人がいるとジロリと睨む。
そんなに態度に出さなくても…と思うけど、だんだんとニオイに耐えられなくなるのか、耐える事をやめただけなのか。

その3:いつも不機嫌に見える
だんだんと血色が悪くなってくるので、とくに唇には色味を足した方がよいと思う。
顔色がすぐれないと、具合が悪いのか、機嫌が悪いのか判別しにくい。
真顔でいるだけで不機嫌に見られるのがオバさん、という言葉をどこかで聞いた。
デフォルトで口角を上げておくのがベターかも。

その4:他人に厳しすぎる
なぜかルールや規律に厳しくなる。
とくに遅刻や、報告漏れなどには容赦ない。
たとえ自分に被害がなくても「ルールを守らない」「気遣いがない」だけで不機嫌になってしまい、「私ゆるせないわ」と言葉に出したりする。
イライラすることでストレスを溜めてしまうので、他人に寛容になった方が生きやすいのにと思う。

ただの悪口のようになってしまったけど、これまで感じた事を並べてみた。
これらに気をつけようという自戒を込めて。

実際に歳をとれば、更年期やホルモンの影響もあるし、感情のコントロールが難しいと思う。
「これはどう頑張っても怖くなっちゃうな」と気がついて、諦めてしまいそうな気もする。

だけど、少しでも素敵なオバさんを目指したい。
みんなを怖がらせずに仲良くしたい。
めざせ、朗らかで楽しいオバさん!

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