新NISAを始める前に絶対知っておくべき投資の基本の"き" 第八回
全8回のシリーズでお届けします。
今回は第八回
新NISAの つみたて枠と成長枠 とは?
違いを整理して活用しましょう
目次
・何で今、投資が必要?
・NISAってそもそも何?
・投資のゴール設定
・資産形成で大切なこと
・NISAのデメリット
・投資のリスクとリターン
・NISAの出口戦略
・新NISAの つみたて枠と成長枠 とは?
新NISAが始まって1か月経ちましたが、人気のオルカンやS&P500に投資した人は順調に利益が増えている事でしょうね。さらに日本株もバブル最高値を30年ぶりに超えましたね!歴史の転換点にいる実感が湧いてきました。日本の株も2014年以降は波はあれど世界に負けじと、株価を上げていったことが良くわかりますね。しかし、30年は長かったです。
私も20年以上前から投資信託を買っていますが、いつも日経平均は日本を応援するために少し買っておこうかな?という気持ちで購入していましたが、これからは長期の強い味方として購入したいと思います。
前置きが長くなりましたが、今回は積み立て投資枠と成長投資枠について勉強したいと思います。※ここからそれぞれ、成長枠、つみたて枠と省略させて下さい。
成長投資枠の中の一部が積み立て投資枠
新NISAには、つみたて枠 と 成長枠 と言う二種類の異なる枠組みがあります。この二つは自由度の違いと理解するのが早いです。下のイメージの通り、新NISAの全体は成長枠枠という自由度が高い投資枠の中に一部 つみたて枠と言う、自由度が制限されている投資枠がある言いうイメージです。
言い換えると、自由度が制限されているつみたて投資枠と同じ投資方法は成長枠でも出来るという事です。では具体的に両者の投資方法の違いを確認していきましょう。
二つの違いは投資対象商品が異なること
積み立て枠は制限が多い
積み立て枠は、選べる商品が限定されます。長期で積み立て、複利効果で利益を得ることに適した商品を金融庁が厳選しています。
1月30日の最新情報だと下記の全部で281本!多いですね
インデックス投資信託:227本
アクティブ運用投資信託等:46本
上場株式投資信託(ETF):8本
基本は毎月積み立てで運用するシステムとなります。証券会社でNISA講座を開くと毎月の設定を行います。この枠を12カ月で使う事を考えると、最大10万円毎月積み立てることが可能です。ボーナス月の設定を加えることお可能です。
上記のインデックスファンドとアクティブファンド商品の違いを説明します。
インデックスファンド
株価指数に価格が連動するように設計された投資信託のこと。選ぶ運用先によってリスクや利益率は変わるが、指標は複数の株で構成されているので分散投資ができる。ファンドも指数に連動するように機械的な運用ができるため、毎年かかる信託手数料が安いです。
アクティブファンド
特定のインデックスを上回る運用成績を目指す投資信託です。ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロが、市場や企業を独自の観点で徹底的に調査・分析したうえで、組入銘柄を選定します。
例えば、テーマに沿ったIA銘柄や、企業の本質的な価値と比べて割安な銘柄をプロの目線で分析して投資します。ファンドマネージャーのスキル次第では、市場平均を大きく超えるリターンが期待できるかもしれません。
ただし、調査・分析等に人的コストがかかるため、指標に合わせてあまり手間をかけずに銘柄を決めるインデックスファンドよりも、手数料が高くなる傾向です。
長期運用ではどちらが良いのか?
上記はアクティブファンドの運用成績をS&P500と比較したものです。2023年では39%のアクティブファンドの運用成績が上回りました。それでも半数は以上は下回ったという事です。
それを2023年までの15年間の運用成績にすると、さらに減って8%以下となってしまします。過去の運用成績から、アクティブファンドを購入するためにはファンドを選ぶ知識が必要になる事が解ります。特に長期になるとそれが顕著になります。また、長期で保有するためには信託報酬が高いことも運用パフォーマンスの足かせになります。
アクティブファンドで成績が良かったものは、テーマを持ったものが多く流行は変化するものなので長期で保有には向いてない側面もあるかもしれません。ただ、短期的なインデックスを超える運用成績が出せているものもあり、アクティブファンドはファンドマネージャーの思いに共感できたら投資しもありだと思います。絶対にやってはいけないのが、「流行ってるから買ってみた!」私も何回も失敗してます。
インデックス投資の詳細は次回にお伝えします。
積み立て枠は投資方法にも制限がある
積み立て枠は選べるファンドも、長期で積み立てやすいもに厳選され、さらに証券口座で実際に運用する際も、毎月積み立てで設定するしかできません。なので、強制的に投資スタイルを決められてしまいます。中~上級者の投資家の方々には使いにくい反面、初心者は解りやすい枠になっています。ただ、初心者の方でも、実は2つの選択肢があります。
まとまった額のお金を一括で投資vsこつこつ毎月投資
300万円預貯金が手元にある場合、これをコツコツ毎日投資してく場合より一括で投資した場合の方が長期の運用結果が良くなります。
毎月5万円積み立てながら10年間 8%で運用すると
元本は600万円 運用益300万円で900万円になります
600万円を10年間8%で運用すると
元本は600万円 運用益700万円で1300万円になります
時間が何よりの味方である、長期投資では長く運用できることが重要なので一括投資の方が運用益が大きくなります。確かに今みたいに、S&P500も日経平均も最高値更新のタイミングで買うのに躊躇する方もいますが、長期で15年以上保有するのであれば、気にせずに長い目での成長に目を向けてほしいと思います。
まとめると、まとまった資金を投資に回したい場合は成長枠で一括投資を毎月の定期預金の代わりに給料から決まった額を積み立てたいなら積み立て枠を活用すると良いと思います。
成長枠は制限が少ない
出来ないことを載せた方が早い成長枠。下記の金融商品は除外されます。
・整理銘柄や監理銘柄(上場廃止になる可能性がある銘柄)
・信託期間20年未満の投資信託等
・毎月分配型の投資信託等
(NISAは複利効果を基本としているので再投資の投資信託進めている)
・デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
(FXや先物取引など値動きが大きいレバレッジ取引は不可)
※金融庁のHPに記載はありませんが 金・プラチナ も除外
それ以外の金融商品を、積み立て購入、一括購入、自由に選ぶことができます。国内や海外の株の個別銘柄も買えるので活用法がネットで盛り上がってる状態です。
今のところ、成長枠でも皆さん手堅くインデックスファンドを買われてそうですね。FANG+も大人気ですね!
NISA活用は3つのスタイルから選ぶ
①毎月決まった額を積み立てる投資のみ
NISA枠最速活用 毎月最大30万円 年間360万円×5年
実は成長枠でも積み立て投資は出来ますので、360万円で全く同じ投資商品を買うことも可能です。手元に投資資金は無いが給料の大半をNISAに活用することができるなら、このような方法が可能です。また、月10万を積み立て枠を活用してもう少し積み立て枠を増やしたい場合も、成長枠を使って可能です。積み立て枠10万円+成長枠5万円など。この投資方法の場合は積み立て枠を先に埋めることをお勧めします。成長投資の方が自由度が広く、投資の方法を変更することができるからです。
②積み立てと一括投資のハイブリッド
この活用方法が一番多いのではと思っています。積み立て枠は政府の思惑通り?積み立てで埋めて、成長枠は一括購入で金融商品を購入するパターンです。私も今回この方法をとりました。120万円の枠は5年間同じものを積み立てる予定ですが、240万円の枠は毎年何を買うか吟味しようと考えています。成長枠で積み立てをしなかったのは手元資金があったからに尽きます。無くなったらコツコツ積み上げるのみですね。
③一括投資のみ 成長枠だけ活用
積み立て枠がを活用したくない場合の選択ですが、これだとNISA枠が使いきれません。600万円の非課税枠がもったいないので、お勧めしません。
一部の資金は積み立てにも回せざる得ない制度設計になっています。
以上から①か②で投資方法を決めることになると思います。
準備できる資金によるので、ご自身の余裕資金を考慮して決めていただければと思います。
最後に積み立ての方法の違い
積み立てる際に、毎月、口数を指定する方法と、金額を指定する方法があります。自分の資金の管理もしやすいことから一定額を指定して積み立てていると思います。これは実はドルコスト平均法という手法を選択していることになります。詳細は下の記事を読んでみて下さい。
簡単に言うと、購入単価を平準化できるので、高値づかみを回避できます。今のような上昇局面でも積み立てを始めることができることもメリットです。下がると口数が増えるので、平準化することでリスクを分散してくれます。もちろんデメリットもありますが、価格を気にせず投資ができるのが最大のメリットだと思います。
積み立て枠と成長枠の違いと活用方法を説明しました。とりあえず積み立てではなく、一括と積み立ての選択含めてしっかり吟味ただければと思います!
日本の株もバブル期をサクッと超えて、まだまだ上がりそうな気配ですね。NISAの影響で円安に振れている側面もあるようで、経済って色々な事が絡まってとって面白い、最近経済から目が離せませんね!
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