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観戦記 ~第一回 紫晶戦~

概要

氷室谷が初めて主催した雀魂の大会、『紫晶戦』が先日行われた。
選手もゲストも豪華極まりないこの大会。
1戦分をピックアップして、記事としてお伝えしよう。

雀聖・魂天のタッグチーム4組で半荘4戦を戦い、トータルスコアを競う方式。
詳細は、上記動画リンクより是非ご確認いただきたい。
今回取り上げるのは3戦目の雀聖卓となる。


本題 ~3戦目(雀聖卓)観戦記~


2戦目までの途中経過

1,2戦目を終えての各チームスコアがこちら。
天魂プー太郎 4.7pt
きゅんです♡ 12.7pt
ひなでん -51.3pt
B級りんご 33.9pt

ウマ20-10、オカ20のルールを採用。
残り2試合という状況のため、全体的には次のような状況となる。
・トップを取ること
・できるだけ、B級りんごチームの素点と順位を下げること(他3チーム)

最終戦の魂天卓に、どうバトンを繋げるか。
これぞ条件戦の醍醐味である。


東一局

対局開始……とともに、起家の天魂プー太郎チームに弩級の配牌。
トイツ手、最高で四暗刻まで見られるかもしれない。

素直に進めていったところで、分岐点が訪れる。

ここから
南切り。

14mの薄さもあってか、
三暗刻含みのメンツ手は見切ってチートイ本線。

見事にリーチまではたどり着いたが、

流局間際、喰い断で粘っていたひなでんチームのツモ和了り。


東二局

トータルトップ目のB級りんごチームの親番。
ここで下家、きゅんです♡チームが打8m。

チーム状況とトップが偉いルールで、愚形安手にあまり価値がない。
ましてや序盤、ドラ周りの5pを実質的なメンツと構想しての想像力に長けた一打。

その後、天魂プー太郎チームが仕掛けて聴牌をとりにいく。

1356mの形から、345で鳴いて打6m。
リーチ者の8m切りが早く、辺張ケアも含めた上で6mのほうが若干安全と判断しつつ、1m単騎にとる仕掛け。
見事なバランス感覚!

結果的には、ひなでんチームのリーチが実りツモ和了り。
B級りんごに親被りをさせつつ追走。


東三局

-51.3ptという状況から、なんとかトップを取って繋げたいひなでんチーム。
ここは3357mから赤ドラを確実に使えるよう、丁寧な打3m。

浮いていたB級りんごチームの6mを捉えた!
究極の条件、「ひなでん→B級りんごのトップラス」が見えてきた!


東四局

このままいけば最終戦の状況が平たくなるという劇的な展開。
しかし、屈指の攻撃型チームであるB級りんごがこのまま黙ってはいない。

ホンイツ仕掛けをいれているB級りんごチーム。
中を暗刻にして、ここで打9p。

發を切ればいわゆる「離れリャンカン」の形となるが、
・先切り気味にして、比較的自然な河に見せられる
・親に最終的にプッシュする牌を字牌にしたい
このあたりを考慮しただろうか。

一番うれしい2pを引き入れてのノベタン147p。
きゅんです♡チームを捉えて一気に2着浮上!


南一局

B級りんごチームに連対をとらせたくはないのが、他3チーム。

3着目の天魂プー太郎チーム、最終親番で絶好の配牌。
さらに、他に追いつけそうな子がいなさそうだ。

悠々と進めて、最高形のツモ和了り!
裏こそ乗らなかったが、起死回生の6000オール!!


南一局 一本場

ここからトップに向けて加点していきたい天魂プー太郎チーム。
しかしまたしても、リーチファイターが襲いかかる。

強烈な5巡目25pリーチ。

他家が追いつく前に自力でツモ和了り。
なんと、またしても2着浮上。凄まじい攻撃力。


南二局

最後の親番を迎えたB級りんごチーム。
なんとかしたい他チームをよそに、その勢いは衰えない。

ここで決めるか!?
鳴いてよし、リーチよし、染めるもありの贅沢配牌。

対面の發をポン。
リーチ率21%超え、副露率25%の面前リーチファイターだがここは確実な加点に向かう。
このあたりはチーム状況に余裕があることも若干影響していそう。

678三色含みで粘るきゅんです♡チームの4pを捉えて5800。
これでトップまで見えてくる状況に。


南二局 一本場

止まらずに突き進むB級りんごチーム。
トイトイ含みのし掛けから47mの聴牌を入れる。

ここで下家、きゅんです♡チームは67p落とし。
・最終手出し6mに対して7mは本命の危険牌
・チーム状況と点数状況的に、一発逆転の四暗刻手順は最後まで残す

これだけ沈んだ状況で、条件を見たじつに美しい判断。
結果は親の聴牌で流局となる。


南二局 二本場

これ以上B級りんごチームに加点されると、4戦目が非常に厳しくなる状況。

ここでひなでんチーム、絶好の258mピンフリーチ。
全順、一盃口を見切ったピンズの嵌張ターツ選択が見事に嵌まる。

普通のことと思うかもしれないが、トータルラス目かつトップ目が親番
打点を下げる選択に踏み切ることが、実は非常に難しい局面。

一番嬉しい赤をツモ和了り!
2000・4000を親被りさせつつ、自信のトップも見えてきた!


南三局

この局の親番は、ここまで一人沈みとなっているきゅんです♡チーム。
トータルでも4.7ptの3着目であり、ここで少しでも加点しておきたい。

そんな状況ではあるが、トップを見たひなでんチームがリーチ。

4mを持ってきて、スライドしてドラの7m切り。
・リーチ者の手順に14mが濃い
・456三色になれば落とした打点も回収できる

箱下ながら、丁寧に粘るが……

ここで天魂プー太郎チームが仕掛けて和了りきる。

1~3着までが3000点差以内の大混戦に!!


オーラス

各チームの状況をまとめると、だいたい次の目標になるだろう。
天魂プー太郎:トップを取る!
きゅんです♡:素点回復 + B級りんごチームをできれば3着で終わらせる
ひなでん:トップを取る!
B級りんご:トップを取りたい!

実質3チームがあがりトップ、
きゅんです♡チームは条件をどう残すか? といった場面だったが……

B級りんごチーム、絶好調のリーチ。

天魂プー太郎チームが運命の1mを掴む。
トップが見えており、一通を狙っている。これは止むなし。

無慈悲な裏ドラ

B級りんごチームが見事勝利!

他家のマークが厳しくなることが予想される中、
前評判通り攻撃的なスタイルで加点を重ねた

1戦とはいえ、攻撃的でありながらも随所に丁寧な判断が光った。
4者が実力を遺憾なく発揮した素晴らしいゲームだった。


その後

結局この3戦目が決め手となり、B級りんごチームがそのまま優勝を勝ち取った。

他の対局も好打が度々見られたが、
全ての対局を文字にすると、とても簡単に読める分量にはならないだろう。

もし興味をもって頂けたなら、
アーカイブで是非確認してみて欲しい。

激戦とエキシビジョンマッチ、皆の勇姿をきっと楽しめるはずだ。

これが最強AI……

最後に、優勝チームを実況+解説でボッコボコ。
大会のオチとしては最高に美味しい絵面となった。


謝辞

思いつきの本大会に反応し、ツイートを拡散してくださった方々。
エントリーしてくださった8名の選手の皆様。
解説を引き受けてくださった鴨神にゅう様。
配信やアーカイブ、この記事を読んでくださったリスナーの皆様。
素敵なイラストを描いてくださった千道センリ様。

本当に、ありがとうございました!

第二回紫晶戦は、せっかく本家四象戦をパロディーするということで……
氷室谷チャネル登録者数が「500人」に増えたら、開催を検討いたします(笑

また私がなにか企画した際には、ぜひご協力頂けますと幸いです。
それでは!

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