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元気な日が月に3日くらいしかない

ここ数年、というか多分一人暮らしをするようになってから、体がわずかな環境の変化に敏感になった。家に一人でいると、他者にアンテナが集中することがないから、体の感覚をどんどん研ぎ澄ましていくのかもしれない。

あるときから、「頭痛ーる」をチェックするのが習慣になった。天気予報のような形で、気圧の変化を予告してくれるサービスだ。アプリもあるようだけど、私はなんとなくTwitterで見ている。

頭痛ーるによって気圧の変化が可視化されるようになって、どうやら自分は気圧の下がり始めに弱いと気付いた。もしくは、下がる少し前。症状としては倦怠感や眠気。もともと睡眠に関してかなり癖のある体質ではあるが、気圧が低下する日はものすごく寝る。1●時間とか。しかも休憩を挟まずに寝続ける。

頭痛ーるの気圧予報のツイートに関しては前日の配信なので、仕事の調整などはほぼ間に合わない。「今は気圧が下がっているからしょうがない」と、自分自身に言い訳をするためだけに閲覧しているに近い。

加えて、女性には一般的に生理周期というものがある。私はありがたいことにかなり安定していて、ほぼほぼ決まった周期で来るし、日付感覚を失っていても体のサインで「今どのへんだな」というのがなんとなくわかる。

ただ困っているのが、PMS(月経前症候群)だ。男性だと初めて聞く人も多いかもしれない。生理というのは「期間中にお腹が痛いもの」と思われがちだが、実はその前の準備段階から、体内で起こっている様々な変化が症状として表れる。私の場合は、メンタルに来るパターン、体に来るパターン、その両方のパターンの大体3種類がある。

生理周期をなんとなく把握していても、このPMSがなかなかつかみづらい。始まるタイミングや長さがまちまちだからだ。冷静に考えたら自分を見失ってるレベルでマイナス思考になったりするので、本人はなかなか気づけない。そういうときは日付を判断基準にする。多少決めつけだったとしても、「この日付でネガティブな気持ちになっていたらPMS」とみなすことで、仕事の手が止まるなどといった二次被害をなるべく防ぐのである。

私の場合はPMSがざっくり1週間くらい。いざ生理が始まると、こう言っちゃなんだがお腹が痛いだけなので(あくまで私の場合)、気持ちはかなり楽になる。なんなら「ああ生理が来た、ということはあの辛い気持ちは全部PMSのせいだったのか、なーんだ」とスッキリするまである。ただ、今度は体がきつい。ひどいときには立ってられないレベルの痛みの波を、痛み止めで抑えることになる。

と考えると、1週間がPMS、1週間が生理痛、そうでない時期も気圧が低下する日は眠いので、その他の細々した事情も考慮すると1か月の3日くらいしか元気な日がない。でも案外そういうものなのかもしれない。多分こういう体質の人、かなりいると思うんですよ。女性でなくても、体質次第では男性でも。みんなベストコンディションじゃない中で、どうにか生きてるんだと思うんですよね。

今この瞬間で、その状態で生み出せるものが、自分の全力ってことなんだろうなと。「元気な日だったらな」「本当はもっと良いパフォーマンスができるのにな」と思うことは、一時的には気持ちを楽にするかもしれないけど、長い時間をかけて、少しずつ自分自身に対するハードルを高くしてしまうんじゃないかな。他者からの評価は違うかもしれないけど、自分自身からは今できることに100点をあげて、たまにもっとうまくできた日は120点をあげればいいのかもしれない。


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