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POWERPUFF GIRLSのNIKE SB DUNKとスケートボードこそケミカルXという話。

NIKE SBから、POWERPUFF GIRLSとのコラボレーションDUNK LOWが出る。

POWERPUFF GIRLSは、アメリカのTVアニメ。ある博士が、砂糖・スパイス・素敵な物を混ぜて女の子を作ろうとしたら、ケミカルXという薬品も混ざってしまい、可愛いだけじゃなく、スーパーパワーを持った女の子3人が誕生してしまう。この3人の女の子が、毎回悪者をやっつけて街を救うという物語。主人公のブロッサム、バブルス、バターカップの3カラーが同時発売。それぞれアッパーの光の反射変えて、彼女たちの個性が表現されていて最高。

NIKE SBから、POWERPUFF GIRLSとのコラボレーションDUNKが出るということで、ネット上にあるストーリーをいくつか見てみた。痛快な勧善懲悪という感じじゃなくて、悪者に少し言い分があったり、むしろGIRLSの方が悪くない?という展開があったり、GIRLSが完全無欠じゃない感じが、とても良かった。

POWERPUFF GIRLSから、スケートボードの話につなげるには、どうしたら良いのかと思うのだけど、やはり、ケミカルXがキーだ。ケミカルXは、スーパーパワーの源であると同時に、使い方を間違えるとモンスターを生み出すこともある。スケートボードも同じだ。

スケートボードはすごいから、数年後には、あらゆるクリエイターが、「スケートボードをやっていた」という状況になると思っている。スケートボードには、スポーツとアートの両面の要素が完璧なバランスで備わっている。新しい時代を生きる人間には、スケートボードは、必要不可欠なカルチャーだ。実は、90年代くらいから音楽やアートやファッションの世界では、起き始めているムーブメントだと思うし、スケートボードが、オリンピック競技になったのも、未来のスポーツの形を見据えてのことだと思う。

ただ、やはりいつの時代も使い方を間違える大人がいるから注意が必要だ。スケートボードの効果を知った親御さんたちは、教育の一環のために、無理やり子供にスケートボードをやらせようとするかもしれない。スケートボードが学校の授業に取り入れられたり、教育番組で「スケートボードは、子供の想像力の発育にとても良いのです」なんていうことを言うふらすスケボー未経験者の大人も現れるだろう。手段と目的が入れ替わった最悪の状況だ。勉強と受験の関係に似ていて、子供にもスケートボードにも、良いことなんてなにもないから、こういう大人がでてきたら、注意していたほうが良い。

スケートボードを手段にしてはいけない。スケートボードは、それ自体が目的だ。初めて買ったスケボーに乗ったその時が最高潮で、できることなら、その状態をいつまでも楽しんでいきたい。没頭し、夢中になる経験こそが、スケートボードの価値の真髄だからだ。最近の世の中は、なんだか息苦しさを感じることも多いけど、これからは、スケートボードを経験した子どもたちが、POWERPUFF GIRLS&BOYSとして、世界を良くしていってくれるに違いないから安心なのだ。そして、POWERPUFF GIRLSのように、スケーターだって完璧じゃない。それでいいじゃないか。

NIKE SB DUNK LOW PRO QS "POWERPUFF GIRLS"は、12月14日発売。

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