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NIKE SBから出る柔術着のDUNKと本質は練習にあるという話。

NIKE SBから、ロサンゼルスの柔術着ブランドALBINO&PRETOとコラボレーションしたDUNK LOWが出る。

厚手のキャンバスを使用したアッパーは、柔術着の縫製と質感からインスパイアされているし、7本付いてくるシューレースは、帯をモチーフとしている。さらに、スケートのトリックの練習でアッパーが剥がれると、カラーと素材が変化する。異文化をスケートシューズに落とし込むのが得意なNIKE SBらしさ全開のDUNK LOWに仕上がっている。

スケートボードと柔術。一見、交わることがないように感じる文化だけど、実は、共通点が多いと思う。一緒に楽しむ他者を敬うこと、技を磨くために孤独と向き合い練習に励むことは、どちらにも共通する価値だ。

そして、なによりも、競技ではなくライフスタイルとして、一生続けていくというところが、とても似ていると思う。昔、アメリカのサーファーやスケーターが、ヨガのような感覚で柔術を練習していると聞いて感動した。サーフィン、スケートボード、ヨガ、柔術は、週末だけ楽しむレジャーではなく、毎日練習するもの。勝ち負けという結果ではなくて、毎日の練習にこそ楽しさと価値の本質がある。

日本では、部活動と体育というものが原因で、運動やスポーツが嫌いになる人が多い。無理やりやらされたり、なぜか新入部員ほど厳しくて理不尽な練習をさせられたり。柔術ではないけど、自分は中学生のときに柔道をやっていた。当時、指導者を尊敬することはできなかった。もしも、あのときの指導者が、「スケートボードも柔道も楽しさは同じだ」というような普遍的な価値観を伝えてくれたら、今も柔道を続けていたかもしれない。というのは嘘で、やっぱりスケートボードをやっていたと思う。

柔道の練習では、闘争心むき出しの相手とやる乱取りは苦手だったけど、一人でやる技の打ち込みは大好きだった。今は、背負投げではなくて、オーリーの打ち込みをやっている。集中することで、視界が狭くなり、音が聞こえなくなり、世界から離れ、一人になっていくあの感覚は、スケートボードも柔道も同じだ。きっと柔術も同じだと思う。孤独に練習あるのみなのだ。

NIKE SB DUNK LOW PRO QS ALBINO & PRETOは、9月21日発売。

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