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防災食・備蓄食(コロナ対応を中心とした食料品)…その3 咳や痰・発熱時

現在、COVID-19での第5波のピークを東京都や首都圏3県、沖縄県、大阪府などでは、猛威を振るっており今までにないスピードで感染者数が日々増えてきています。そちらの地域では『緊急事態宣言』の期間延長や追加がされます。同時にそれ以外での地域でも感染者の数が増加してきています。

そのために、病院もCOVID-19対応をしているために、何らかの体調不良で救急車を要請してもなかなか搬送先が決まらない、搬送していただけない状態になっています。体調を崩して病院を受診しても、外来での処置のみで入院が出来ずに自宅療法になることも多くなってきます

体調不良が悪い中での療養期間を乗り切るためにも自宅で過ごすための事前準備も必要となってきます

コロナに感染すると発熱もありますが、それ以外の症状として「咳」や「痰」症状もでてきます。 咳や痰ですとコロナ感染だけでなく、一般的な風邪や喘息などでも起こりやすい症状になります

今回は『咳・痰がでる時の食事』『発熱時の食事』について管理栄養士の視点から考えてみたいと思います

~~~咳・痰がでる時の食事について~~~
 
咳によるエネルギー消耗は、相当に強いものです
(咳がでる時の呼吸筋の消費エネルギーは1回の咳で約2キロカロリーと言われています)

 ●咳・痰がでる時の食事は、良質のたんぱく質(卵・白身の魚等)を十分にとるようにしましょう。この場合、一度にたくさん食べないで回数で補うように少量ずつ食べるのもよいでしょう。

 ●また、おなかにガスがたまると横隔膜を刺激して咳を起こす原因になると言われています。
咳が続く時は、おなかで発酵しやすい麦・ねぎ・ごぼう等繊維の多い野菜や、芋類、わかめ等の海草、きのこ類の食べすぎは避けた方がよいでしょう。

●咳が出ているときは、のど越しがよくとろりとした食感の、ゼリー、茶わん蒸し、卵豆腐、プリン、ムース、ヨーグルト、ポタージュ、ホワイトシチュー、アイスクリームなどがおすすめです。

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 ●また、痰が多量にでるような時にはたんぱく質とともに水分も多く失われています。からだに水分が足りなくなると痰が、粘っこくなって、出にくくなります。水分摂取も重要です。
 カテキン(活性酸素を生成し、ウイルスを撃退する効果がある)を多く含む緑茶、紅茶、その他の水分としては、スープ、ポタージュや牛乳、スポーツ飲料、果汁など見た目や味を変化させ十分に水分の補給につとめましょう。
このことにより脱水の予防にもなります

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~~~発熱時(熱が高い時)の食事について~~~

発熱がおきて体温が1℃上昇すると基礎代謝約13%上昇し、たんぱく質の分解は健常時に比べて約2倍になり、ビタミンの損失も増加します

発熱がおきると基礎代謝の亢進、たんぱく質の分解促進、水分欠乏による脱水、電解質の濃度変化、消化能力の低下、食欲の低下などの変化が起き、体温が高くなるほど体力をより消耗させてしまいます

 ●熱が高い時には、摂取エネルギーを増大させてることが必要になります
体温が上昇すると それにともない消費エネルギー量も増大します
その状態が長く続くと体力も低下してしまいますので、しっかりとエネルギーをとることが大切になります
   アイスクリームやシャーベット、ゼリーやムース、ヨーグルト、プリンなどのお菓子、砂糖入りの飲料などで補給すると腸への負担は比較的に軽くなります

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 ●口当たりがよく消化によいものをとるようにすつ
発熱時には、食欲が低下し、消化・吸収能力も低下します。流動タイプのものにすると、食べやすく消化もよくなります
ジュースやスープ、牛乳や乳腺品はもちろんのこと、刺身や豆腐、卵豆腐、サラダ、果物、うどんやそうめんなど冷たいものだと熱が高いときには美味しくたべられます

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 ●たんぱく質、ビタミン、ミネラルの補給をするようにする
熱が高い状態つづくなど発熱が亢進すると、たんぱく質の分解もすすみ、ビタミンやミネラルの必要量も増大し、水と電解質のバランスが崩れることもあります
 食事を流動タイプのものにすると、水分の補給は優れていますが、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足するようになってきますので牛乳や乳製品、卵を含むもの、果物など、スープやポタージュやシチューなどおかず系の汁物を積極的にとると同時に、果汁やスポーツドリンクやカロリーメイトやメイバランスなどの濃厚流動食を利用することもお勧めできます

 ●水分をしっかりとるようにします
脱水症状を防ぐためにも 果汁、ジュースやスポーツ飲料、汁もの、お茶などの水分もしっかりととるようにします
経口補水液やスポーツドリンクが苦手な方の場合には、画像にあるようなパック入りのゼリータイプでのものの方が、液体タイプよりも飲みやすいことが多いですよ

脂質(油分)が多いと消化能力も低下しており、腸に負担がかかるので、脂質は乳化された油(バターやマヨネーズ、生クリームなど)を利用する方が腸への負担は軽くなります


食欲があれば積極的に食べることは大切です
熱が高くなると食欲が落ちてしまいますが、少しでも冷たくひんやりと口当たりがよいものなどで食べられそうなものがあれば、食べるように心がけてください

参考になれば幸いです

画像:私は経口補水液やスポーツドリンクは苦手なので最低限の量で準備しています。 あとは、苦手なものよりも好きな、好みのものなどを購入するようにします。災害時用の備蓄食品との兼用にする形にしています。画像は今、自宅で保存してあるものなどを撮影しました

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