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FTX Quant Zoneでのヒゲキャッチ(メイクver.)

こんにちは、Hohetoです。

ヨーロピアンさんのこちらのnoteに触発されて、まずはQuant Zoneでのヒゲキャッチのストラテジーを考えてみます。

ヒゲとは

本noteにおけるヒゲとは、「不定期に起こる大きなサイズの成行約定によって、ベスト近辺の板が全てテイクされ、直前の価格帯よりも著しく変動した価格帯で起こる約定」のことです。

このような注文によりヒゲが発生した後は、元々の水準の価格帯に再び注文が集中しやすく、それによって「著しく安い価格帯で約定した買いポジション」「元々の価格帯で売り決済」することによって、利益を得ます(逆もまた然り)。

この戦略の根拠は「大口が雑に放った成行注文が不利な価格帯で約定する」ということです。
図1.においては、ヒゲの先端で買い約定できたら容易に利益を出せるでしょう。

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図1. おいしいヒゲ

一方、同じように短期間のうちに価格が変動した場合でも、大口が何らかの根拠があって大きな成行注文を出している場合(=そちら方向に値動きが起こると確信を持って注文を出している場合)、
ヒゲキャッチャーが出した逆張り注文が逆に養分となってしまい、貫通して損失を出してしまいます。

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図2. ヒゲではない価格変動

ですので、パンプ&ダンプのような1分のうちに数万円程度の価格変動が起こる場合は注意が必要です。

ヒゲを成行注文で取るのはほぼ不可能

大きな成行注文(=テイク注文)が入って価格が変動してヒゲが形成されたとき、その様子を見た後で自分が成行注文をするのは、ほぼ不可能です。

理由は以下の2点です。
①配信遅延や注文遅延があり、有利価格での約定に間に合わない
②成行きによってスカスカになった価格帯に供給される板がわずかしかない

ですので、ヒゲキャッチは基本的には指値注文(=メイク注文)をあらかじめ出して、待ち受ける戦略となります。

Quant ZoneでのRule作り

以下の4つのルールによって、ヒゲキャッチ戦略を構築します。1回の注文サイズ(1ロット)は0.01BTCとします。

ルール①(Hige Buy Order)
現在ポジションが+3ロット未満であれば、ベストBidから100ドル離れた価格に買い注文を出す。
注文は15秒ごとに更新する。

ルール②(Hige Sell Order)
現在ポジションが-3ロット未満であれば、ベストAskから100ドル離れた価格に売り注文を出す。
注文は15秒ごとに更新する。

ルール③(Settlement Order1)
現在、ロングポジションを持っていれば、ベストAsk-0.5ドルの価格で売り注文を出す(Post-Only)。
注文は15秒ごとに更新する。

ルール④(Settlement Order2)
現在、ショートポジションを持っていれば、ベストBid+0.5ドルの価格で買い注文を出す(Post-Only)。
注文は15秒ごとに更新する。

とりあえず、何も考えずに離れたところに注文を出しておき、刺さったらベスト価格で決済する というものです。
これは基本の形で、これに自分自身で様々なルールを付け加えて期待値を上げることになります

Quant Zone上でのルールはこちらです。

全体のルール

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ルール①(Hige Buy Order)
・「Post Only」と「Cancel and place a new order」にチェックを入れます。
・「Cancel order if rule is no longer triggered」にもチェックを入れます。

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ルール②(Hige Sell Order)

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ルール③(Settlement Order1)

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ルール④(Settlement Order2)

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各画面のチェック項目の意味については、こちらのnoteで更新していきますので、参考にしてください。

ルールの実行

さて、これらのルールは現在筆者のアカウントで実行中です。が、利益が出るかどうかは分かりません。
理論上は利益が出たとしても、相場や取引所の執行状況に応じて実際の運用ではうまくいかない可能性があるからです。
この記事によって損失などが発生しても責任を負うことはできませんので、読者の方は自己責任で参考になさってください。

また、現在このルールで実行させると、注文のキャンセル&指しなおしタイミングでエラーが発生するようです。

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TelegramでFTX CEOのサムに質問したところ、バグなので今日中にFixするとのことでした。レスポンスは素早く、非常に好印象でした。

(追記)
10:00すぎには修正され、エラーは出なくなりました。

終わりに

本noteでは、メイカータイプのヒゲキャッチのストラテジーをQuant Zoneによって作成してみました。

今回のヒゲキャッチのような遠くに指値を出すシンプルなストラテジーでは、15秒に1回というインターバルでも十分作成することができました。
分足くらいのストラテジー、かつ価格情報(インデックス価格を含めて)のみを利用するストラテジーであれば、十分このプラットフォーム上で作成できるものと思われます(さすがにbitFlyerなどで稼働させる高頻度ボットのようには使えません)。

普段はAPIを調べて高頻度ボットを自前で実装して、VPSを借りて実行して…という一連の手続きでボットを動かしているのですが、今回は一切そういうことはせず、FTX上のプラットフォームで自動注文を行うことができました。
細かい挙動はこれから観察していく必要がありますが、これまでのボット開発に比べると敷居が大幅に下がっていることは間違いありません。

今後のFTXとQuant Zoneの動きは注視していきたいと思っています。

後日談

サムとのやりとりの後、中の人たちとミーティングする機会をいただき、
手数料5%OFFになるアフィリンクを発行してもらえました。
このマガジンはこれからも無料記事として更新していく予定ですので、本マガジンや本noteでFTXに興味を持っていただけた方は、こちらからどうぞ。

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