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FTXサブアカウントでのボット運用のススメ

こんにちは、Hohetoです。
この記事では、FTXのサブアカウントを利用したボット運用についてご紹介します。また、ccxtを利用してFTXのサブアカウントに対してAPIを呼び出す方法を解説します。

FTXのサブアカウント機能について

最近、海外の主要取引所であるFTXを触っているのですが、複数のボットを動かすときにFTXの「サブアカウント機能」を活用しています。

サブアカウントとは、1つのアカウントを複数に分割して証拠金や損益を管理できる便利機能です。詳細はDEGさんがこちらの記事で解説されておりますので、ご参照ください。

このサブアカウントでは、注文履歴・約定履歴・残高・損益などをすべて個別に管理できます。
APIリクエストも、サブアカウントを指定して発行できるようになっています。

国内取引所で1アカウントで複数ボットを動かそうとすると、どのボットがどの発注を出したか、またそれによっていくら損益が出たのか、を個別に自前で管理する必要があり、とても煩雑でした。
FTXでは、サブアカウント(とそれに伴ってAPIキー)を分けるだけで各ボットを個別に管理できる、というわけです。

ccxtについて

ところで僕は、海外取引所で動くボットを開発するときによくccxtを使います。

ccxtとは、「CryptoCurrency eXchange Trading Library」の略で、多数の取引所のAPIを簡単に呼び出せるライブラリです。
海外の主要取引所はほぼ網羅されており、かつ約定履歴や注文送信などのインターフェースがある程度統一されているため、さくっと開発を進めるには便利なのです。

ccxtでのサブアカウントの利用方法

1) FTX上で、サブアカウント用のAPIキーを発行

Web画面右上のメニューの「サブアカウント」から、APIキーを発行したいサブアカウントを切り替えておきます。

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同じく右上メニューの「設定」から、選択中のサブカウントに対応するAPIキーを発行できます。

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2) ccxtでサブアカウントを指定

上記で取得したAPIキーを利用して、ccxtでftxオブジェクトを作って、このオブジェクト経由でAPIを呼び出せばOKです。
このとき、headersパラメータでサブアカウント名を指定しておきます

api = ccxt.ftx({"apiKey": "MY_API_KEY", "secret": "MY_SECRET", "headers": {'FTX-SUBACCOUNT': 'BOT_01'}})

headersの指定を飛ばしてしまうと以下のようなエラーが返ってきますので、ご注意ください。

ccxt.base.errors.ExchangeError: ftx {"error":"Only have permissions for subaccount BOT_01","success":false}

以上です。簡単ですね。


サブアカウントごと(僕の場合ボットごと)の損益計算

あとは、サブアカウント用のAPIでバランス取得をするだけで、「サブアカウントごとの損益をグラフ化する」などが簡単にできます。
僕的にはボットごとに損益を管理したいので、1サブアカウント=1ボットでテスト運用を行っています。

以下のグラフは、1分おきに「サブアカウントBOT_01」の証拠金残高を取得して、「1分ごとにその差分を積み上げる」ことで損益グラフにしたものです。
(グラフ化には、kibanaを利用しています。kibanaは面倒です。界隈ではgrafanaを利用している方が多いようです。)

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国内取引所で「1アカウント内でボットごとに損益を管理する」ということをやっている方なら、この手軽さに感動するのではないかと思います。

さらに…

FTXのAPIリミットは、「1秒間に30回まで」です
国内取引所のAPIリミットは、1秒間に1回~数回程度のところが多いので、桁違いですね。

これで、気兼ねなく複数ボットを運用できますね!まさにbotterたちのためのプラットフォームです。アフロ万歳。

・・・

手数料とバウチャーについての紹介

今回、FTXの中の人に「日本のbotter向けに何かBONUSを用意してくれ!」とお願いしたところ、30ドル分のバウチャー(換金やトレードに使うものではなく、手数料の支払いに充当できるもの)を用意してくれました。
また、通常のアフィリンクと同じく5%手数料割引となります。

こちらからの登録でゲットできます。

(本当は、APIリミットの緩和か手数料50%OFFにしてくれ!という無茶なお願いをしたんですが、順当にNGでした。ですが、この場を借りて中の人たちにお礼申し上げます。)


ちなみに、FTXでは国内の主要なBTCデリバティブ取引とは異なり、指値注文(メイク)も成行注文(テイク)も手数料がかかります

最初はメイク時の手数料は0.02%スタートなのですが、30ドル分のバウチャーを持っていたら15万ドル相当の取引(メイクの場合)までは実質手数料無料、ということになります。

手始めに感触をつかむには、十分な取引量ではないでしょうか。これからアカウントを作ろうとされているbotterの方は、ぜひご活用ください。

(ちなみに上記リンクは普通にアフィリンクなので、僕には利用者の手数料の30%分がバックされるんですね…情報開示。投げ銭として受け取らせていただきます。)


それではよきbotterライフを!





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