臨床検査技師国家試験対策ノート ケトン体 ビリルビン
ケトン体(アセトン体)
βヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンの総称
アセトン体が血中に蓄積する状態をケトーシスといい、同時に尿中にもアセトン体が排泄され、尿は酸性を示す
アセトンは揮発性が高い アセト酢酸は最近のエネルギー源としても利用され減少する (新鮮尿少なくとも3時間以内に検査する)
代謝
脂肪組織 → 脂肪酸 ↓ TCA ←アセチルCoA ↓ CO2 アセト酢酸 → アセトン → βヒドロキシ酪酸 NADH+H→NAD
検査法
アセト酢酸はアセトンに変化しやすいため、臨床的にはアセトンとアセト酢酸の両者に反応するニトロプルシドナトリウムを用いる検査法が行われる。(アルカリ性条件でニトロプルシドナトリウムがアセトン体と反応して紫紅色の色素複合体に変化する。
βヒドロキシ酪酸はニトロプルシドナトリウムとは反応しない(ケト基を持っていないため)
ランゲ法、ロテラー吉川法などがある
ビリルビン
尿中にビリルビンを大量に含むと黄褐色を呈し、泡立ちやすく、泡や沈査まで黄染することが特徴的である
ビリルビン尿(黄褐色)は、放置により酸化されて緑色のビリベルジンに変化する。
酸化法
1 グリメン法 硝酸、亜硝酸を加える
2 ロザン法 ヨードチンキを加える
3 ハリソン法 トリクロル酢酸、塩化第二鉄を加える 感度は他よりはるかに良く0.05㎎/dlである
ジアゾ法
酸性下でビリルビンがジアゾニウム塩と結合し、アゾ色素を形成するジアゾ法を試験紙などに応用したもの
ビリルビンに特異的ではなく、ビリルビンと同様にジアゾ試薬と反応し、発色するものや酸性下で発色する薬剤により、偽陽性、判定不能となる。
フェナジンケイ薬剤 偽陽性
ビタミンC、亜硝酸塩 偽陰性
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