花を買えない夫。

ずいぶん秋らしい気候になってきましたね。秋は空気が澄んでいて、朝も昼も夜も過ごしやすくて大好きな季節です。短いのが本当に悲しいくらい・・・。


元々、私の父親は花が好きでよく植木鉢を買ってきていました。花好きの父と花嫌いの母の間に生まれた私は生花を生活の中にいれることが好きなのですが、夏場はお花が可哀想なのでなかなか購入ができませんでしたが、やっとお花を飾れる季節になったなと喜んでいます。


秋のお花で好きなのはダリア。今日買いに行こうかなあ。


花を買いに行くと思い出す夫のエピソードがあります。



付き合いはずいぶん長い我々ですが、入籍をし、同居し初めてまだ日数もたっていない日。料理は夫の方が上手で、私はあまり休日やりたくないのですが、その日は私が料理をしていました。


近所にお花屋さんがあるので、食卓に彩がほしくて、花を買ってきてくれないかと夫に頼みました。



花を選ぶ、という行為はずいぶん人柄がでる行為だなと思っています。きらびやかな花を選ぶ人、可憐な花を選ぶ人、男性で薔薇を一輪買う人(だったら相当ロマンチックか遊び人だなと思っちゃいますが)。その人が、どういう花を選ぶのかをみるのが好きなのですが、私の夫は花に興味がないので、プロポーズや誕生日の時花束をくれることはありましたが中々、なんでもない日に花を買うということはしない人です。(むしろ花がそこまで好きではないのかもしれません)


それでも私は、彼が何を選ぶのが気になって気になってしまい、花屋で一輪挿しに刺す用の花を買ってきてくれと強く強請ったのです。


渋々出ていく彼。出て行った彼は戻りに結構な時間がかかりながら、戻ってきました。



小さな花束を嬉々として渡してきたのです。



その当時は、ずいぶん怒りました。なんで花束!?って。私は一輪でいいよと伝えましたし、一輪がよかったのです。花束を買ってきてもらっても全く嬉しくありませんでした。


彼の言い分は、何を選べばわからないから、花束にしてもらったと。そして、喜ぶだろうとも思ったのでしょう。(彼が喜ぶだろうと思って帰ってきたのに怒ってしまったのは反省です。)


お花屋さんで、一人選ぶのが恥ずかしかったのでしょうか。花屋に入って、自分がいいなと思う花を一輪だけ買ってくれればよかったですが・・・。


いつもは花束をもらえたらとても嬉しいのに、この時だけは「逃げ」を感じてしまったのです。今思い出してもなんでだ〜〜と思います。


確かに、人によっては簡単にできることが、また別の人にとっては難しいことということはよくあるでしょう。今回もまさにその典型だったかもしれません。


「一輪だけの花」が欲しかったのに、多ければ満足でしょ。と思っていることもずいぶんがっかりしました。えーん。

私は可愛い妻のちょっとした我儘や、一輪だけかって欲しかった理由が満足に夫に伝わらなかったことが悲しかったし、男女の感覚の違い、もしくは人と人による感覚の違いがいかにあるかとまざまざと思い知らされました。


可愛い妻のお願いがちゃんと伝わるよう、そしてお願いが実行してもらえるよう日々調教が必要だなと実感した「あの日」でした。



ずいぶん、その日から時間も経ちました。明日買いに行ってもらおうかなあ。