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8月2日の日記 細雪再々発見

・どこがどうとは言えないけど、うっすらと体調がよくない。精神の方も自己嫌悪と自罰に襲われていて、ヒイヒイ言いながら仕事をしてる。大量にあるタスクを、何となくやりたくなくて、来週に回しておいたおかげで今日は比較的穏やかだ。仕事にも追われてたらちょっとヤバかったかもしれない。

・「結婚してない」「子供いない」「実家を出られる見込みもない」「あれだ」「これだ」と、とにかく精神への攻撃がすごい。何何何。

・他人がどういう人生送ってても評価をする気は特にないんだけど、その分がぜ〜んぶ自分に向かってる気がする!やめて!他人の人生にとやかく言わないんだったら私の人生にもとやかく言わないのが一貫性でしょう!!公平かつ公正にあれ!!!


・なんかな〜。これ、調子がいいときは起きないから、調子が落ちたときの防衛機制だと思うんですよね。「自分は自分の欠点をここまで認めていますから攻撃しないでください!」という五体投地スタイル。許されようとしている。調子悪さを天罰か何かだと思っていないと出て来ない発想。

・防衛機制で自罰を始めて辛くなるの、実質アレルギー反応なんですよ。やめて〜。辛さが深まるから〜。これらを全部クリアしたって防衛機制による自傷行為は収まらないんだからやったって意味ないんだよ〜。分かって〜〜〜。


・こうやって苦しいのってストレス発散できてないからかも!と思い、カラオケの予約を入れた。仕事終わったら大声で出すぞ!


・なんかお腹がシクシクしてきたのでカラオケはやめた。

・自分のことを大事にしよう。たぶんこういうことでしょう。大事にするって。


・品田遊ことダ・ヴィンチ・恐山さんの日記『ウーロン茶マガジン』を書籍化した、『キリンに雷が落ちてどうする』を買った。

・少し小ぶりだけど分厚くって、お守りみたいで、ホッとする。私は『ウーロン茶マガジン』を購読しているので別に書籍を買う必要はないんだけど、でもなんか……隣にいて励ましてもらいたくて……。

・思ったよりセルフ攻撃に気が滅入っているのかも。

・今日発売の『本を読んだことのない32歳がはじめて本を読む』は、逆に売ってなかった。逆張り本屋さんなのかな。


・『細雪』に関する本を読み漁っている。作品に対するツッコミとして「銀行勤めのサラリーマンを婿に取るのはおかしい」が複数の書籍で挙げられていて、そうなんだ……と思う。

・そうなんだ……。銀行勤めで培った手腕を見込まれたのかと思っていたけど、「普通は自分とこで長く働いてるベテランと結婚さす」と言われてみれば、確かにその通りだ。

・他にも「板倉の身分を気にするのは東京もん(武家社会)の発想」とか、「(雪子は)義兄のやり方に文句があるなら自分がやり手の婿を取って立て直せばいい」とか、色々なツッコミどころがあるらしい。

・知らなかった。細雪でしか船場を知らなかったから……。。。

・確かに山崎豊子の『花のれん』ではバリバリに夫の商売を手伝っていた。谷崎潤一郎、そこまでして『細雪』を書きたかったのか……とちょっとしんみりしちゃったな。

・『細雪』はそれこそフェミニズム的側面や、源氏物語との繋がり、旧民法下での家族制度など色んな視点から語ることができる。ふわふわとしていて、しっかりした芯がないように見えるからだ。

・でもそれって【現実】を巧妙に隠されてたからなのか〜!と発見……。そうだったのか……。知らなかった……十年も細雪読んでるのに……。

・けど、そういうとこ、好き!「ほんとは何を言いたいの」って分からない方が、好き!そのテーマに賛同できなくなっても愛せるから。愛させてくれてるんだ、『細雪』は。

・既に滅んだものは思い出のなかで美しく留まる。谷崎潤一郎を愛好するってこと自体が今やこれと同じ。『細雪』にはそういう種類の普遍性があるのかもしれない。

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