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生活に使えるMBAの理論~蜘蛛の糸~(12) 金利差と外国為替の関係

円安が止まりませんね。

ニュースではアメリカの金利上昇圧力、日本の金利がなかなか上がらないことが原因だと言っていますよね。


US$ r > JPY r の差が広がると JPY/US$がドル高円安に動く

(rは金利の略号です。)


AIに聞いてみました。なんでそうなるの?


(AIとの対話1)

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あなた

ドルと円の金利差が広がるとなぜ円安になるのですか?


ChatGPT

ドルと円の金利差が広がると円安になる理由は、主に投資家の利益追求行動に基づいています。以下にそのプロセスを簡単に説明します。

  1. 金利の差異が投資の魅力を決定

    • 投資家は常により高いリターンを求めています。もしアメリカドルの金利が日本円の金利よりも高くなると、より高い収益を期待できるため、ドル建ての資産(例えばアメリカの債券や株式)への投資が増加します。

  2. 通貨の需給バランスに変化

    • ドル資産に投資するためには、まず投資家は自国通貨(この場合は円)を売ってドルを購入する必要があります。この過程で、円の供給が増え、ドルの需要が増加します。

  3. 為替レートの変動

    • 通貨の需給バランスが変化すると、円の価値が下がり(つまり円安)、ドルの価値が上がります(ドル高)。これは市場の基本的な供給と需要の法則によるものです。

  4. キャリートレードの影響

    • 投資家が低金利の通貨(この場合は円)を借りて、それを売り、高金利の通貨(ドル)で資産を購入する「キャリートレード」という戦略を利用することがあります。この戦略が広く行われると、円の売り圧力が増加し、円安が進むことがあります。

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だって。

これでわかりましたか?ここでなぜ円安になるかを言っているのは1だけです。2~4は1の解説をしているだけです。

まぁ結局そういうことなんだけど。

これだけだと、もし予想に反して円高に振れたらどうなってしまうのか?がまだ考えられていません。

それを考えるのがフォワード価格理論です。

更に聞いてみました。

(AIとの対話2)

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あなた

フォワード価格理論との関係で言及してください


ChatGPT

フォワード価格理論は、フォワードレート(将来の為替レート)が現在のスポットレート(即時の為替レート)と予想される利子率差に基づいて決定されるという理論です。この理論は、カバー付き金利パリティ(Covered Interest Rate Parity, CIRP)の原則に基づいています。この原則によると、フォワードレートはスポットレートと異なる国々の金利差によって調整され、リスクフリーな利益(アービトラージ)の機会を排除します。

ドルと円の金利差が広がると、フォワード価格理論に基づくと次のような影響があります:

  1. フォワードレートの計算

    • フォワードレートはスポットレートに対して、金利差を反映した調整が加えられます。例えば、もしドルの金利が円の金利よりも高い場合、フォワードレートはスポットレートよりもドル高円安に設定されます。

  2. 市場の期待とフォワード契約

    • 投資家や企業は将来の為替リスクをヘッジするためにフォワード契約を利用します。金利差が広がると、これらのフォワード契約が円を売りドルを買う方向で結ばれることが多くなります。

  3. キャリートレードとフォワード契約

    • キャリートレードを行う投資家は、リスクをヘッジするためにフォワード契約を結びます。これにより、将来の為替レートの変動リスクから保護しつつ、金利差から利益を得ることができます。

  4. 為替レートの予測

    • フォワード価格理論は、為替レートが金利差によってどのように動くかの予測を提供します。金利差が拡大すると、通常、フォワードレートにおいてもその通貨(この場合ドル)の価値が上昇すると予想されます。

つまり、フォワード価格理論を通じて、ドルと円の金利差が広がることが直接的に円安傾向を強化する要因として働くことが分かります。市場の参加者はこの理論を用いて為替レートの変動リスクを管理し、効率的な投資判断を行うことが可能です。

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なんだそうです。


金利差があっても、フォワード(先渡し)市場でヘッジ(反対取引)を予めしておいて変動に対してニュートラル(中立)にしておくと、金利差による収益の差は相殺されてしまいます。

* 日本の輸出企業(貿易取引はドルで決済することが圧倒的に多いので、商品を売って将来(xカ月後)ドルが入ってくる)は、将来入ってくるドルに見合った額の先渡し契約でドルを売っておく。そうすると、xカ月後までにドル/円が上がっても下がっても変動部分は相殺されます。

日本の輸入企業は逆に先渡し契約でドルを買っておくと、ヘッジになります。


先渡し市場とスポット(現物、現渡し)市場の関係をもうちょっと踏み込みましょう。


企業は先渡し市場で売買をしますが、その相手は銀行です。銀行は銀行でヘッジしたいですから、反対取引をしてリスクニュートラルにします。

反対取引をどこでするかというと....

大部分をスポットでします。スポット市場が一番取引が多い(出会いが多い、厚い、流動性が高い)市場だからです。


フォワード取引

企業 ドル売り(xカ月後) 

銀行 ドル買い(xカ月後)


これをどうスポットでヘッジするかというと、


銀行はxカ月後にドルを買う約束をしているのですから、今のうちにスポットのドルを買っておいて、そのドルをxカ月後まで預金しておけばxカ月後にそのドルで企業宛の支払いをすることができますね。

(AIとの対話3)

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あなた

円安の見通しのとき、為替ヘッジをするのは主に輸出企業ですか?輸入企業ですか?為替リスクを取る性向は同じだと仮定してください。


ChatGPT

円安の見通しのとき、為替ヘッジの必要性は主に輸入企業にあります。このシナリオでは、円が将来的に他の通貨、特にドルに対して価値が下がると予想されるため、輸入コストが上昇するリスクが生じます。以下に詳しく説明します。

輸入企業のヘッジ

  • 理由: 円安が進むと、同じ金額の外貨(例えばドル)を購入するためにより多くの円が必要になります。これにより、輸入品の仕入れコストが増加し、利益率が圧迫されるため、輸入企業はそのリスクを避けるためにヘッジを行うことが一般的です。

  • 方法: 輸入企業はフォワード契約やオプション契約を利用して、将来必要となる外貨を現在の為替レートで確保することができます。これにより、将来の為替レートの変動による影響を受けずに計画を立てることができます。

輸出企業のヘッジ

  • 理由: 一方で輸出企業にとって、円安は一般的に有利です。なぜなら、外貨(ドルなど)で収益を得てそれを円に換算する際、より多くの円を得ることができるからです。ただし、輸出企業も将来の為替レートの予測が不確かな場合や、事業の予測可能性を高めたい場合には、ヘッジを行うことがあります。

  • 方法: 輸出企業がヘッジを行う場合、フォワード契約を利用して将来得る外貨を現在のレートで円に変換することを確約することが一つの方法です。これにより、円高になった場合のリスクを避けることができます。

結論

円安の見通しの際、輸入企業が直面するコスト増加のリスクは、輸出企業が享受する追加収益の機会よりもヘッジの動機として強いと言えます。そのため、輸入企業はより積極的に為替ヘッジを行う傾向にあると考えられます。ただし、両者とも市場の変動に対する露出を管理するためにヘッジ戦略を採用することはあります。

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やっとまぁまぁ具体的な話になって来ました。ボクの方がめんどくさくなって具体的な質問をしたからですけどw

将来円安だと得なのは輸出企業です。だって円安が進めば同じドルでより多くの円が入ってくるから。

逆にびくびくそわそわするのは輸入企業です。


従って、円安予想の相場では、輸入企業がフォワードでドルを買い(銀行がドルを売り)、銀行はこれをヘッジするためにスポットでドルを買います。

こうしてドル高円安が進行します。


あなたは輸入企業の財務担当者です。どれくらいの量のドル買いヘッジをしますか?現在の市場実勢をもとに算出して、その理由を述べてください。


というのがMBAの試験です。やってみてください。



全額ヘッジしたら安心だけど、相場を見るとどうも円安は間違いなさそう。なのに全額ヘッジする?どれくらいか、根拠になる数字も計算できるんですわ。


以上をもって、最近の経済情勢の解説をしつつ、AIには正しい質問をしないとぼんやりした答しか返ってこないという例を示しました。

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