THE ROAD FOR SHOGO~浜田省吾への道 Vol.4中嶋ユキノその3
浜田省吾の魅力を、浜田省吾を取り巻くさまざまな人たちと浜田さんとのエピソードトークから紐解く特別企画。9月のインタビューゲストは、浜田省吾のツアーにコーラスとして参加し、浜田さん自身が初めてプロデュースに関わっているシンガーソングライター、中嶋ユキノさんです。
今日は初めて生で聞いた浜田さんの生声の衝撃と、コーラスとしての悩みを救った浜田さんの一言について。
インタビュー:屋形英貴(広島FM)
CDの中で、“浜田省吾エフェクト”みたいなのをかけてるのかと思うぐらい
ーレコーディングがきっかけで、ツアーのコーラスに呼ばれることになるんですね
中嶋
そうです。ちょうど、そのツアーに参加させていただくお話が、 私が、どっかからの帰り道で、羽田空港の第1ターミナルの到着ロビーの時にいた時に、スタッフの方から電話かかってきて。
「中島さん、ツアーお願いします!」って言われて、「ウワァ!」って。決まったあと、ロビーで小踊りしたのをよく覚えてますね。
しかも「夜はこれから」という曲も、デュエットで、そのツアーでやりますよという風な、同時発表というかね、「そちらの曲もデュエットでお願いします」ということだったので。
そうなると、 コーラスだけではなくて、メインボーカルっていうところの位置にもツアーとして参加させていただけるっていう、2重の喜びでした。
―じゃあ、そのリハーサルが始まりました。(そのときのこと)覚えてます?
中嶋
覚えてますよ。
私、浜田さんの声、CDでしか聞いたことがなかったので、CDの中で、なんて言うんですかね、“浜田省吾エフェクト”みたいなのをかけてるのかなと思うぐらい、すごい特徴もあるというか、 そういう声質をされていて。
だけど、リハーサルで、第一声で、浜田さんの生声が耳から、耳のイヤモニというね、モニターから返ってきた時に、 「この声質は本物だったんだ」って思ったら、スゴイなと思いました。
やっぱり、色んなボーカリストの方ご一緒させていただく中で、浜田さんの歌っていうか、声というのは、「あー」って、ひとこと言っただけで浜田省吾なんですよね。それをすごく実感しました。
「君たちの歌い方で歌って欲しい。ボーカリストとして立っていいだんよ」
ーコーラスの難しさってあります?
中嶋
例えばですね、「旅するソングライター」の1フレーズ「ナイスがいってタイプの人生規範から」。
この、Bメロで出てくるこのフレーズを、私は浜田さんの1オクターブ上で同じメロディーを歌うんですね。
で、その同じメロディーを歌うんですけれども、ピタッと合わせないと出っ張ってしまう。だけど、浜田さんは、本番でちょっと歌い方を、もうCD通りでは全くないので、それを変えてこられる時があるんですね。
「ジンセイ、キハア~ンカラ」って歌う時もあれば、「ジンセイ、キハンッカラ」って歌う時もあるので、 それは背中を見ながら、「今日はどちらの歌い方をされるのかな?」って思いながら歌ったのを思い出しますね。
しかも、ガッツリ、ツアーで女性コーラスが入るっていうのが(浜田さんにとって)初めてだったので、やっぱり、私たちの声が合うのか、 そして、このツアーのメンバーとしてふさわしいのかと、もうそれを、もういまだに、私たちは模索しながら、色々歌わせていただいてますけども、 やっぱ最初のツアーっていうのは、それが迷いと葛藤の中でやってたので、すごい印象的でしたね。
ー「あーっ」と思った時とかありました。
中嶋
自分たちがどういう風に歌ったらいいのかなって悩んだ時に、浜田さんから、確かツアーが始まって 5本目ぐらいの時に「ちょっとコーラス楽屋行きます」ということで、「あー何のお話があるんだろう。ヤバイ、クビか?」ぐらいのこと思ったんですけど、浜田さんが「全然もう君たちの歌い方で歌ってほしい。 ボーカリストとして立っていいんだよ」っていうのを言っていただいて。「あ、 コーラスの人ではなくて、個人のボーカリストとして立っていいんだ」っていうのが、迷いが消えたきっかけだったりしましたね。
ーそんな話をお伺いしたところで、この曲ですね。曲紹介お願いします。
中嶋
それでは「旅するソングライター」
THE ROAD FOR SHOGO~浜田省吾への道は、広島FM「#PUSH」で、毎週水曜日、15時10分頃から放送中。9月に登場するのは、ツアーでバックコーラスを務め、浜田さん自身がプロデュースもされているシンガーソングライター、中嶋ユキノさんです。世代のまったく違う彼女から見た浜田省吾について話してもらっていますので是非、お楽しみに。
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