今更ダンデビ(棗坂シキと理解の話)

これ一度書いたんですがミスで全文消してしまい、書き直しとなり
スネた気持ちで書いています。

※ルートのネタバレがあります あまり褒めていません

理解できるけど和解できなかった。そんなルート。

シキは堕天使です。堕としたその身体をアクマ達に拾ってもらいますが元天使だからアクマ達もなんとなーくシキを持て余しているし、天界には戻れないし、自分の居場所はどこにもない。常に自分は仲間外れ。
そうしたら、グリモワールの力を宿し、兄やその友人からはその素性(エクソシスト)ということを隠されていた、自分と似たような境遇のヒロインに親近感を持って二人とも仲間外れだよと同情を誘い出すのが大体のあらすじです。
ちなみにここでアズナと仲違いしてしまうので私の心が一番傷ついた。

シキが堕天使した理由なんですがこれがまぁ、自分が救いきれない人々に対して嘆き悲しむ天使友達の為に、その人達と友達を殺してあげたそうです。
「壊すことが喜び」という性質を生来生まれ持っていたんでしょうね。
しかしそんなことやって僕孤独でーす、ひとりぼっちでーす、と言われてもそりゃそうよ…としか言えないわけですが。
この性質をどうもできないので、學園祭にエクソシスト、ヴァンパイア両方にグリモワールのことを誑し込み、學園に乗り込んだヴァンパイア、エクソシスト、それからレム達アクマの闘いに一般人が巻き込まれる大惨事となるわけです。
その時のシキは空からヒロインを抱き上げて、その顔が絶望に染まっていくのを見てニッコリ。
更にリンドを庇ったアズナが重傷を負おうところまで見るんだからSAN値限界で一度は壊れてしまいます。が、スマホに残っていた、アズナの「仲直りしたかったな」の留守電で心を取り戻すのです。
まぁ当然シキは動揺しますよね。
「もう一度壊れてよ、ねえ、……オレが大事だよね? そうだろう?」
「壊すことが喜び」のシキに「壊れることが悲しい」ヒロインの気持ちなんてわかりません。逆も然り。
ここでその「壊すこと」への価値観を共有できるかが鍵です。

ヒトルート
「大事なものを壊すことは悲しい」ことをヒロインと分かち合えたらすっかりさわやかな好青年になってしまった。
ただ、天使の力と入り混じったグリモワールのことが天界にバレてしまい、汚物は消毒の如く、グリモワールの力で汚れきった(と天使達が主張する)街々が天使の力で破壊されていきます。天使なのに浄化パワーは物理なんだな…。
更にここでグリモワールの力も暴走し出して、近くものすべてを破壊し出します。けれどシキは諦めず、その命を持ってグリモワールの力を止めました。
レム達もああ…とか思っていたら天使がやってきて「シキの献身的な愛に感動したので生き返らせます」とおっしゃっる。ちょろすぎんか。
今更何言ってんだこいつ…と思ったらヒロインが代わりにキレてくれたので心がスッとした。ただ、生き返るのは天使としてなので地上にはいられません。
空からキミを見守ってる…。という終わりでしたがまぁ、戻ってきますよね。
天使仲間を手にかけたら堕天ですが、悪戯書きをすると人間に落とされるようです。天界の判断基準、何?
まぁ二人とも人間として添い遂げられるんだからいいんじゃないですかねぇ。
私はアズナと放課後また楽しく過ごしている様子が見れてニッコニコでした。

バッドエンド
こちらは天界に加え、エクソシストまで暴走しだす。
女を見ればグリモワールの力をもってるのでは!?とすぐにその命を奪います。アクマより人間の方が怖い。このルート、シキ達の目の前で幼い女の子と母親が殺されてしまうのが辛かった。そのせいでヒロインの力も暴走してしまうし。
力を抑えきれず、エクソシスト達の暴動を止めようとしたリンドやアズナまでその力で殺してしまい、絶望に明け暮れるヒロイン。
天界の力で崩れ、壊れていく世界。堕天使と世界を壊すきっかけとなった彼女は最期に空に飛び立って、消えいく世界とともに終わるのでした。
「大事なものが壊れることの悲しさを知る」という感情の共有では、このエンドが一番綺麗だったかなぁと思います。

アクマルート
これは…もう流れ全てが辛かった。
アズナは死に、自分のせいだと絶望に暮れるヒロイン。(この時たまたま買い物に付き合ってくれていたメィジが泣き止むまで待ってくれたり、家まで送ってくれるのが本当に優しい)そしてその泣き顔を見て、「大事なものが壊れたヒロインの絶望」が大好きになります。はいお察しですね。
後日アズナの死は自分のせいだというヒロインに対して、
「悼む気持ちを持つことは構わない。だが、己を責めることはないだろう」
レム・アーロンド様!!!!!!!!!
というお心をかけてくださった瞬間、その身体が弓矢で貫かれたことですね。
シキの手によって。あとはもう、ウリエもメィジも、シキが見たい「ヒロイン絶望顔」の為に目の前で殺されていきます。私のSAN値も減っていきます。
これ以上誰も手にかけないよう、旅行と称して祖父の別荘に行きもうふたりきりだから大丈夫よね、とヒロインが思ったってシキはちっとも満たされません。
お土産としてリンドのご遺体をもってきてくれました。スチル付きで。
攻略対象の遺体を持つ攻略対象のスチルなんて初めて見たかもなぁ…と無になりながらもどうやらシキはヴァンパイアの根城に行こうとしているみたいです。
理由ですか? そこにヒロインのお母さんがいるからです。

ハッピーエンド
生前アズナがヒロインを守る為に持ち歩いていたナイフ。
それを手に、ヒロインは母親を守る為にシキの胸にそれを刺しました。
満足げに笑うシキ。
「キミの心が最高に傷つく。その理由が、オレだなんて……たまらないじゃないか」
勝手だなあ、と思いました。罪悪感を残す男は好きなんですよ、あの男も、あのヒロインもそうなので。(誰とは言わない)
ただシキのこれに関しては不思議ともやりとしたものしか残りませんでした。多分、このルートにおいて私がシキよりもアズナのことを考えてしまったのが原因のひとつかもしれません。

バッドエンド
お母さんも手にかけられてしまい、もう絶望する心すら無くなってしまったヒロイン。でも、愛しい彼女の絶望する顔を見たいので、シキは同級生、先生、と次々お土産を手にして彼女に見せるのです。

全体的にリジェット〜〜〜〜〜って感じでしたね。
ヒトルートの急な好青年感とか、バッドエンドとか。
アクマバッドはディアラバの無印をなんとなく思い出しました。
一応彼が寂しがっている描写(堕天した天使の絵に向ける眼差し、空を見る描写など)はありましたが、府に落ちないところが多々あります。
次はメィジに行きます。爽やかな青春劇を勝手に期待しています。

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